白血病35人の入院先など変更 埼玉・小児医療センターの患者死亡で

中村瞬
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 埼玉県立小児医療センター(さいたま市中央区)で、白血病患者5人が抗がん剤の注射後に神経症状を発症し、1人が死亡、2人が重体となっている事案で、センターは25日、患者35人が入院先を変更したり、他院で治療を受けたりしていると明らかにした。また、再発防止などのため、新たに事故調査委員会を立ち上げる方針を示した。

 同日の埼玉県議会福祉保健医療委員会で、センターの岡明病院長が説明した。

 センターでは2025年、背骨の周辺から抗がん剤を投与する「髄腔(ずいくう)内注射」を受けた患者に、神経症状が起きる事例が相次いだ。その後の検体検査で、今年2月に死亡した1人と、重体となっている2人の髄液から、本来は検出されるはずのない抗がん剤「ビンクリスチン」が検出された。センターは今月10日、県警大宮署に事案を届け出た。

 センターでは、3例目の重篤な神経症状が確認されたことを受け、25年11月以降は髄腔内注射を中止している。

 岡病院長によると、この注射が必要な白血病患者35人について、県内外の別の病院への転院や、注射を別の病院で受けるなどの対応を余儀なくされているという。また、白血病患者の新規受け入れを原則停止していることも明かした。

 岡病院長は「患者さんやご家族に多大なご迷惑をおかけし大変申し訳ない」と改めて陳謝した。センターは24日、今回の事案について医療事故調査・支援センターに報告したという。

 委員会では、県に情報共有が遅れたことへの指摘が相次いだ。センターが、県立病院を所管する県に報告したのは今年2月27日。県保健医療部の縄田敬子部長は答弁で、注射を中止した時点で報告するべきだったと指摘し、重大な事案が起きた場合、速やかに県に報告する仕組みをつくる考えを示した。

 センターは近く事故調査委員会を立ち上げ、5人の詳細な検体検査の結果を含め、再発防止などに向けた調査を続けるという。

 委員会は25日、徹底した原因究明体制の構築や、厳格な薬剤管理体制の確立などを求める決議を全会一致で採択した。

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