和歌山県田辺市は23日、一般財団法人から提案を受けて検討している公立大学の設立構想を巡り、3月中に予定していた市としての方向性についての公表を延期すると明らかにした。新たな公表時期については「なるべく早期にとは考えているが、少なくとも1カ月程度の猶予を頂きたい」としている。
この日にあった市議会特別委員会で、市当局が説明。ハード整備にかかる概算事業費の取りまとめに時間がかかっていること、各種調査結果や意見の集約が3月末までかかる見通しであることを示した。その上で「公立大学の設立構想は市の将来に関わる重要なプロジェクトであり、より具体的かつ慎重な検討を行う必要がある。いましばらくご猶予を頂きたい」と理解を求めた。
大学構想は、現役の大学教授らでつくる一般財団法人「立初(たてぞめ)創成大学設立準備財団」(兵庫県宝塚市)が市に提案。市役所旧庁舎(新屋敷町)を活用し、文系・理系の枠にとらわれずに学ぶ「文理融合型」の大学を設置したいとしている。
市は本年度、大学設置の可能性について専門的見地から調査・検討する事業を実施。学生などのニーズ、初期費用や運営費用、地域への経済波及効果、旧庁舎が利用可能かどうかなどについて調査しているほか、学識経験者や市民らからなる「高等教育機関設置等調査検討会議」を設け、大学設置の必要性や可能性について検証している。