カエル化現象
お久しぶりです。全然投稿できなくてすみません…。モチベーションの上がらない日々が続いておりましたが、ひとまず短編をぼちぼち投稿していけたらと思います。タイトルから察せる通り流行りに乗り遅れたものになります。アイデア自体は去年からあったのですが、ようやく文章にする事ができました。
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ある夏の昼時、人気の無いある池のほとり。そこに制服姿の少女が一人立っていた。全身が汗にまみれており頬を多量の汗が伝うが、少女は気に留める様子もない。虚ろな表情でただ立っている。そうした状況がしばらく続いていたが、ある時を境に異変が起き始める。
それまでぼんやりと立っていた少女だが、力が抜けたようにその場にガクッと座り込む。表情こそ変わらず虚ろだが、徐々に息が荒くなっていく。
「…はぁ…はぁ…」
さらにメキメキという奇妙な音が響いた事で、いよいよ状況が一変する。
音は少女の背中から発せられていた。姿勢の良かった彼女の背中が音と共に不自然に曲がりだす。それに合わせるように少女は両手を地面につける。加えて膝を地面から離し、足もM字状に開脚する。
鼻先は肌色から緑がかった色となり前へ突き出す。首が太くなって胴体と一体化し始める。華奢だった体のサイズが次第に大きくなっており、制服がビリビリという音をたて始める。体色の変化はいつの間にか腕や足の先にまで及んでいた。
「うっ…はぁ…」
胸の膨らみが消える代わりに、お腹が丸く大きくなる。瞳が茶色から黄色になり、瞳孔は横長に引き延ばされていく。
舌は長く細くなって口からはみ出る程の大きさとなる。それを追いかけるように鼻や口元がさらに伸びていき、顔全体が巨大になった。数少ない人の特徴を残していた耳が肌の中に取り込まれ消滅する。5本あった指の一部が結合し、4本指になっていく。それと共に指の間には大きな水かきが形成され両手だったものは前足へと変化した。後ろ足も同様に5本の指に水かきが作られる。足の巨大化と共に靴が脱げ、靴下もまた破れていく。
「…ぇ……げぇ……げぇ…」
ここまで荒い息をあげていた少女の声も、段々と少女らしさを失った野太い声になっていく。
黒いショートだった少女の髪はパサパサと取れていき、やがて一本残らず抜け落ちてしまう。全身は完全に緑色に染まり、人肌の部分は見えなくなった。汗にまみれた衣服は肥大化する体に耐えきれず下着ごと破れて布切れ同然と化した。
全てが終わった後、そこにいるのは全身緑色の巨大なカエルだった。つい先ほどまで自身が身にまとっていた制服の上に乗っかるその姿に、もはや少女の面影は欠片も見られない。少女だったはずのカエルは「ゲコォ」とだけ鳴くと、辺りをキョロキョロと見回す。そしてその視界に池を感知すると、迷わず飛び込んでいってしまった。