light
The Works "いい一日(fate士弓・腐向け)" includes tags such as "Fate/staynight", "Fate" and more.
いい一日(fate士弓・腐向け)/Novel by 名無。

いい一日(fate士弓・腐向け)

1,169 character(s)2 mins

fateの士郎×アーチャー。のほほんショート。一応出来上がった後らしい。閉鎖したサイトにアップしていたものをここでリカバリ。エロはないですが腐向けです。

  • 113
  • 86
  • 6,154
1
white
horizontal

買い物の途中、ぶらぶらしていたアーチャーと出会った。
キャベツはあっちの八百屋の方が新鮮だとか、カレーにはメークインだろうとか、人の買い物にいつもの態度でケチつけるのを適当に受け流して、買い物を済ませて、なんとなく、アーチャーの歩調に合わせて歩いた。
気付いているのかいないのか、アーチャーは一定の速度で歩く。
アーチャーは川に添って続く遊歩道を選んだ。きっと目的なんかないんだろう、足取りは律儀に一定だけれど行く方向は特に定まってない様子。
一歩後ろを歩く俺を全く見ないで、片手をポケットに突っ込んで、片手をぶらぶらさせて……
────この手は無用心じゃないか?
荷物を持っていない手で、ぶらぶらしているアーチャーの手を救い上げるように掴むと、はねるように振り解かれた。
「なんだ衛宮士郎!?」
0コンマ数秒というすばらしい反応速度で弾かれて、ちょっと、いやかなりがっかりきた。
「手繋ごうとしただけだって」
「何を馬鹿なことを。貴様と繋ぐぐらいならギルガメッシュと手を繋いだ方がマシだ!」
うわ、ヒドイ。
「あんな金ぴかで空気読めてない奴の方がいいなんて。せめてランサーにしてくれ……」
爪先で地面に「の」の字を書いてイジケてやると、フフンと鼻で笑われた。
「お前にも傷つくような神経があったとはな」
「あの、アーチャーさん。ボクとアナタは」
「お前に付き合ってられん。もうついてくるな」
言いかけるも、一刀両断。ズカズカと去っていくアーチャーの後姿。
「いい天気だし風も心地よかったから、お前と手繋いだらもっと気持ちいいかと思っただけだよ! 馬鹿なことで悪かったな!」
恋する青少年のササヤカな夢を一刀両断にされた恨みをこめ、小さくなる背中に向かって叫ぶと、いきなりアーチャーが180度方向転換し、当社比200%の速度で戻ってきた。
「恥ずかしいことを大声で言うな!!!」
「アーチャーさん、俺より大声で」
「うるさい!」
常識人のアーチャーは、こういうストレートな攻撃に弱い。もちろん俺だって常識人、かなり恥ずかしいが、回りに人がいないのはちゃんと確認済みだ。
俺は赤面しそうになるのを堪えて、真面目な顔を作って、怒っている顔を見上げた。
「手繋ごうぜ、アーチャー」
「~~~っっ! お前という奴は……! もう知らん!!」
アーチャーはぐるっと背を向ける。けれど歩かない。
ん? と首を傾げると、アーチャーの右手が少しだけ、後ろに。
気付いて、声出して笑い出しそうになるが、咳払いで誤魔化して、そっと指を絡める。今度は逃げない。



「いい天気だな」
「フン」
アーチャーは、わりと俺に甘い。
それを再確認できた今日は、とてもいい一日に決まってる。

Comments

There is no comment yet
Potentially sensitive contents will not be featured in the list.
© pixiv
Popular illust tags
Popular novel tags