Pみこに嫉妬するルカの話
頭をからっぽにして読むと良い感じです。
こちらはお題箱で頂いた内容を参考にさせていただきました。ありがとうございます。
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P「......少し早く着きすぎたな」
プロデューサーは午後からの仕事のため、レッスン場にルカを迎えに来ていた。
しかし、少し余裕をもって出発したら思ったよりも道が空いていて、ルカのレッスン終わりの時刻よりもかなり早く着いてしまった。
P「確かレッスンは14時までだったはずだし、ルカに一応チェインしておこう。──えーと......」
「プロデューサー?」
後ろからルカではない別の人物の声が聞こえてきた。
ルカにまだメッセージは送れていないが、すれ違いになることも無いだろうしスマホをしまって振り返る。
すると、不思議そうな顔をした美琴が立っていた。
P「美琴か、お疲れ様。これからレッスンか?」
美琴「うん。14時半から予約してるの」
14時半......ということはルカの次かな。
俺ですら結構早く着いたと思ってたけど......。
P「......美琴の早くから待つ癖は抜けそうにないな」
美琴「うん。練習時間を無駄にはしたくないから。───プロデューサーはどうしてここに?」
P「ルカの送迎だよ。この後仕事なんだけど、ルカが14時までレッスンの予定だから迎えに来たんだ」
美琴「そうなんだ。......ふふ」
P「どうかしたか?」
美琴「ううん。ルカも前なら、一人で行くって言ってたのかなって思って」
P「ははっ、確かに前なら考えつかなかったなぁ」
────────
ルカ「───......」
ふと、時計を確認する。現在時刻は13時50分。
普段ならもう少し練習するところだが、ルカは帰りの支度を始める。
別に『アイツ』のためではない、が、律儀なあの男のことだ。もう来ていてもおかしくない。
『念のため』『一応』、スマホを確認するがまだ何の通知も届いていない。到着して連絡してこないようなタイプでも無いし、まだ着いていないのだろう。
ルカ「先に待っといてやるか......」
思わず笑みが零れる。
なんでもかんでも先手を取ろうとしてくるあの男の驚く顔を見るのがこのごろの楽しみだった。
支度を済ませて部屋を出る。通路を曲がった先のロビーには、見知った背中が二つあった。
ルカ「......は?」
咄嗟に曲がってきた角に背を付け隠れてしまう。
ルカ「(どうして美琴とアイツが......アイツ、私を迎えに来てたんじゃねぇのかよ......)」
思わずスマホを取り出してプロデューサーからの連絡を確認する。
メッセージには確かに迎えに来る旨の連絡が来ていた。
ルカ「(じゃあ偶々......レッスン場だし、美琴が居るのも何もおかしくない)」
そう、何もおかしい所なんてない。このまま普通に顔を出せばいいだけ。
───だけど気になる。美琴とアイツが二人で居るとき何を話しているのか。
幸いにも二人ともこちらに背を向けているし、別にバレたところで何も変な話じゃない。ただ練習を早く切り上げてきただけ。
できるだけ足音を立てないようにしつつ、変な歩き方にならないようにできるだけ自然な歩き方で、二人の近くの物陰に移動することに成功した。耳を澄ませてみると、かすかだが話し声が聞こえてきた。
美琴「────でね。──────だったの」
P「ははっ、じゃあ────────」
話している内容は聞き取れないが、どうやら話はとても弾んでいるようだ。
物陰から覗くと、美琴の顔は見えなかったがプロデューサーは随分と楽しそうな笑顔を見せていた。
ルカ「(随分楽しそうに......)」
あんな笑顔、見たことが無い。
別に見たいわけでもないが、普段自分見せている顔とあまりにも違うのは気に食わない。
何をそんなに楽しそうに話す話題があるのだろうか。
ルカ「(一体何の話を......)」
美琴「ルカ?」
何の話をしているのか探ろうとしていると、気付かぬうちに身を乗り出しすぎてしまい美琴に見つかってしまった。
もちろんプロデューサーもルカに気付く。
P「ルカ、お疲れ様。約束通り迎えに来たよ」
どうやら覗き見していたのは見つかっていないようで、何事も無かったかのように二人の元へ出ていく。
美琴「練習お疲れ様」
ルカ「......うん、美琴はこれから?」
美琴「うん、これから自主レッスンの予定」
P「少し早く来たら美琴と会ってさ。ルカのレッスン終わりまで時間があったから話をしてたんだ」
ルカ「......そう」
P「っと、もうそろそろ出る時間だな。ルカ、行こうか。美琴もレッスン頑張ってな!」
美琴「うん、二人もお仕事頑張って」
────────
P「ルカが早く出てきてくれて助かったよ」
ルカ「まぁ」
ルカとプロデューサーは美琴と別れて車に向かっていた。
時間ギリギリまでレッスンをしていても間に合うようにスケジュールは調整済みだったが、時間に余裕があるに越したことはない。
ルカ「───連絡ねぇから、遅れてんのかと思った」
P「え?ああ!すまん、連絡しようと思った時にちょうど美琴と会ってさ。送信直前で止まってたんだ......!」
ルカ「随分とお楽しみだったようで」
P「す、すまん。でもほら、時間には間に合ってたしさ」
ルカ「入れ違いになることもあるだろ」
P「(いつになく厳しいな......いや、というよりこれは───)」
P「ルカ.......もしかして、怒ってるのか?」
ルカ「は?」
ルカはキッとプロデューサーを睨む。
顔つきだけは否定のそれだが、明らかに図星を突かれた反応だった。
P「ああいや、何となくそんな気がして......」
ルカ「......チッ、もういい」
P「すまん、次からはちゃんと連絡するな......!───ほら、乗ってくれ」
ルカ「......」
P「ってルカ、そっちは助手席だけど......」
ルカ「別に、どこに乗ろうが私の勝手だろ」
P「ははっ、そうだな。......せっかくだし、移動中に打ち合わせでもしようか」