【上方落語メモ第1集】その二

住 吉 駕 篭


【主な登場人物】
 駕篭屋A(ベテラン)  駕篭屋B(新入り)
 住吉っさん参詣帰りの酔客(堺の住人)
 堂島の相場師A  堂島の相場師B  通りがかりの親子連れ
 茶店の親父  通行人男  通行人女(通行人男の女房)  お武家さん
 おそで(三文字屋仲居・昔磯屋裏の住人で河内の狭山の治右衛門さんの孫)

【事の成り行き】
 わたしの家の玄関を出て、階段をトントントンと下りると左がビルの出口、
それを左へ曲がって関電の角をまた左へ、真っすぐ進むとやがて日本橋一丁
目交差点。

 堺筋の日本一から南側が紀州街道=住吉街道ということになり、左へ折れ
てまた真っすぐ進むと、長町裏で有名な日本橋四丁目を通り天下茶屋で鍵の
字に折れ曲がってまだまだ南へ。

 岸里、天神ノ森、玉出東、粉浜を過ぎると、やがてこんもりとした木立と
石の高灯籠が見えたらそこが住吉神社ということになり、自転車で約1時間
のホン近所ということもできます。

 「朝目ぇ覚ますと天気がえぇ、いっぺん住吉っさんへでもお参りしょ~か」
と思い立ってお参りできるんです。それがどぉしたって言われると、どぉも
しませんねんけどね、逆を辿ると住所が特定できてしまうなぁとか。お暇な
方は地図見ながら調べてください(2015/12/20)

             * * * * *

 え~、わたくしのほぉもお付き合いのほどお願い申しあげておきます。

 今、雀松さんがやっているあいだは、楽屋のほぉは物真似大会でございま
してね、もぉいろんな人の物真似、みんなでやってて誰も聞くヤツがおらな
かったんですけど。

 わたしもですね、さっき南光さん言ぅてましたよぉに楽屋ではいろいろや
るんでございます。仁鶴師匠も自信があるんでございます、ほんとはね。仁
鶴師匠も「やれ」と言われりゃやらんことないんです(拍手)……

 こんなとこであんた、やるで……、あのぉ~、仁鶴師匠と言えばあの番組
なんでございますねぇ、不思議と落語の物真似はしないんでございます。あ
れはもぉ全国ネットでございますからね。

 それではですね、仁鶴師匠と弁護士の三瀬先生、それと、南光さんと、こ
の三人のセットでちょっとやらしていただきますけど、

▲え~、上沼相談員は「貸した尿瓶は、返してもらえる」と、南光相談員は
「もらえない」といぅことでありますが、ひとつ三瀬先生いかがでございま
すか?

●いや、そらまぁな、べかちゃんの言ぅことも分からんこともないねやけど
も、まぁその、法律的に言ぅとやな……■わたしら法律のことなんか、分か
りませんですけどねぇ……

 ってやったら今、南光さんが「そら露の五郎や」言ぅて、そぉいぅことで、
交通機関といぅものが非常に発達をいたしましてですね、もぉどこへ行くに
も便利になりましたですけど。ちょっと表出ますとバス・電車・タクシー、
そんなもんがございますんで。

 昔ですともぉ当然歩いたとこを乗り物(のりもん)に乗るわけでございます。
でも、都心ですと空(す)いてる時間といぅものがほとんど無くなりました。
いつでももぉ満員の状態でございますねぇ。そんだけ人口が増えたんでござ
いましょ~が。

 ですからわたしら、ちょっとしんどいときでも、座りたいな思てもなかな
か座れません。ちょっと空(あ)いてもですね、何人か立ってますと競争心と
いぅのが失せてしまうんでございますけど、その点、オバサン方は強いです
ね。

 奥様方、一名「おばはん」と言ぃますけども、こらパワーがございますね。
空いたなっと思たら、サッとこぉ行きますからね。そぉいぅ方、五、六人で
乗って来られますと、必ずリーダーのオバサンが一人おられましてですね。
その方がパッと座りますと、ほかの人を誘導するんでございますねぇ。

 「(空席を指差して)た、田中はん、吉田はん、松村はん」てなこと言ぅ
てね、わたしボ~ッと「空いたから座ろかいなぁ」思てましたら「(空席を
指差して)松村はん」言われましたらですね、まだ空いてるんですけども、
もぉ既にその方の席なんでございますね、これは。

 うかつに座れないんでございます、すごいパワーでございます。このパワー
を何とかほかに活かせんもんやろかと思うんでございますけども。

 え~、新幹線といぅものができましたときにですね、皆もぉ非常に驚きま
したです「なんと早いものができたんやろ」でもぉ新幹線も段々改良されま
してね、今「なんじゃコラ」といぅよぉな新幹線できておりますけどね。

 で、もぉじき走るのが「リニヤモーターカー」といぅんやそぉでございま
すが、あれもですね、磁気の力、磁石の力を応用して、ですから始めは車輪
で走るんでございますが、そのうちポカッと浮きましてですね、スーッと滑
るんやそぉです。

 言ぅたら、こぉ空中を地面スレスレ飛ぶそぉでございますけども、ですか
ら抵抗が無いですから、もんのすごいスピードが出るんやそぉでございます
ねぇ。磁気を応用しておりますから、目的地へ早よ着ける上に、肩のコリが
取れるんやそぉでございます。

 すごいもんができますがね、我々の落語のほぉはといぅと、そんな便利な
乗りもんはございません。旅、旅行といぅと、この足を片一方(かたっぽ)ず
つ、こぉ前へね、出さんことにはできないわけでございます。

 両方出したら……、片方ずつでございますけども、昔でもこの、乗りもん
がなかったかと言ぅと、そやございません。時代劇なんかによく出てまいり
ます、駕籠といぅやつがございます、カゴ。

 あれはまぁブサイクな乗り物のよぉに思いますが、考えると贅沢な乗りも
んでございますねぇ。今の乗りもんは運転する人が一人とか、二人とかおら
れますと、大勢の人間を運搬するわけでございますが、この駕籠は大の男二
人がかりで、一人のお客を運ぶわけですからね。

 贅沢と言や贅沢、ブサイクと言やブサイクな乗りもんでございますが、安
全は安全でございましょ~ね。今の乗りもんは事故起こすと大変なコトなり
ますが、駕籠から落ちて即死した、てなヤツはよほどドン臭いヤツでござい
ましょ~がね。

 それにまたあの、渋滞なんかも無かったでしょ~ね、駕籠が渋滞したら気
色悪いでしょ~ね、福島先頭に二キロぐらいね。

 この駕籠といぅのも大きく分けて二種類あったそぉでございまして、一つ
は町で帳場を構えて商売をしてる、いわゆる商売人でございます。お得意の
客なんかがあったりいたしましてですね、これはもぉ問題はないんでござい
ますが。

 もぉ一つの駕籠といぅのが街道筋で客待ちをしてる駕籠屋、こら曲者(く
せもん)でございます。いわゆるこの、雲助といぅヤツが担いでる駕籠でご
ざいます。

 クモスケ、もぉ見るからに人相の悪そぉな、柄の悪そぉなヤツがね、夏な
らフンドシ一本で客待ちをしてよかといぅ。なんで雲助かといぅと、今日は
東海道で駕籠を担いでるかと思うと、翌日は鈴鹿峠で荷物持ちをしてる、次
の日ぃは大井川で川越え人足をしてるといぅ、風の間にまに流れる雲のよぉ
やといぅところから、雲助。

 また街道筋で網を張って客を待ち構えてるといぅことからクモスケ、いろ
んなこと言われておりますが、こぉいぅ駕籠にうかつに乗るとえらい目に遭ぉ
たそぉですね。

 言ぅてるとことは全然違うとこへ運ばれて、身ぐるみを剥がれる。酒手を
ゆすられる。また女の人に悪さをするなんてことがあったんやそぉでござい
ます。

 こぉいぅクモスケの担いでる駕籠を「クモ駕籠」てなこと言ぃましてね、
大変嫌がられたそぉでございますけども、大阪の住吉(すみよっ)さんの前、
住吉街道、この大阪と堺との間でございますけども。

 ここはもぉ街道とは申しましても都会でございますんでおとなしぃ駕籠屋
さんが多かったそぉでございますが、それでももぉあぶれてはかないません。
駕籠は親方から借りて商売してるやつですから、お客がないとゼロじゃない
んです、マイナスになってしまうといぅんですね。

 ですからもぉ、必死になって客を呼んどぉります。

■へぇ~駕籠。へぇ~駕籠……。駕籠やりまひょか、へぇ~駕籠……。もし、
お供しまひょか。へぇ~駕籠……。お女中、駕籠はどんなもんだ。へぇ~駕
籠……。おい●え?■「え?」やあらへんがな。お前と俺と二人で駕籠担い
でんねやないか、俺にばっかり呼ばさんとお前も呼んだらどやねん。

●そやなぁ■「そやなぁ」やあれへんがな。わしちょっとションベンしてく
るさかい、しっかり客呼ばなあかんで●早よ帰ってきてや……。へぇ駕籠。
へぇ駕籠。駕籠はどんなもんだ。へぇ駕籠。もし、旦那。も~し、旦那。

★何や?●へぇ駕籠★ん?●へぇ駕籠★ほぉ……、ほな後ろに回り●えっ?
★後ろに回れっちゅうねん「屁ぇ嗅ご」ちゅうねんやろ? ちょ~ど出るさ
かい嗅がしたるがな●誰が屁ぇ嗅ご言ぅてまんねん★いま「屁ぇ嗅ご」言ぅ
てたやないか●ちゃいまんがな「駕籠はどんなもんでおます」ちゅうてまん
ねん。

★どんなもん? 担いでて分からんか? お前の目の前にあるもんやがな。
真ん中に棒が一本通ってて……●ちゃいまんがな「駕籠に乗ったっとぉくな
はれ」言ぅてまんねん★乗る手間で歩いたほぉが早い●「乗る手間で歩いた
ほぉが早い」皆そぉ言ぃはりまんねん。頼んますわ、人間二人助ける思て。
朝からあぶれてまんねん、乗ったっとぉくなはれな。

★そぉか、そないまで言われたら乗らんわけにいかんなぁ。よっしゃ乗った
ろ●さ、どぉぞこれへ……。どちらまでやらしてもらいまひょ?★どこなと
好いたとこやりぃな●好いたとこ?★「乗ったら助かる」ちゅうさかい人助
けやと思て乗ったったんや、どこなとやらんかいな。

●当てもなしに担がれしまへんがな。ほなこぉさしてもらいまひょか、お宅
まで送らしてもらいまひょか?★そないしてもろたら助かるわ●へ、お宅ど
ちらです?★そこの茶店や●茶店で一服?★一服やあれへん。あら、わしの
家(うち)やがな。

●あの茶店やったら、乗る手間で歩いたほぉが早い★せやさかい歩いたほぉ
が早いちゅうてんねん。それを乗ってくれちゅうさかい乗ったったんや。や
らんかい●堪忍しとくなはれな、こっからそこの茶店まで。アホらしぃて担
げますかいな。

★アホらしぃ? こら、もっぺんぬかしてみぃ。われの顔の真ん中に二ぁつ
並んで光ってるのん何や……? 目ぇでおますやと、それ目ぇか。わしゃ眉
毛が落ちんよぉに止めたぁる鋲かと思たわ。見えん目ぇならくり抜いて陰干
しにしとけ、煙草入れの緒締めになとなるわい●…………

★おのれ、ここで客引ぃてけつかったら、日に二へんや三べん、わしとこの
店に煙草吸ぅさかい火ぃ貸せの、弁当つかうさかい茶ぁくれのと失せさらさ
んことあろまい●…………

★だいたい家へ来る客はあんまり銭ぎょ~さん持ってるやつ来ぇへんわい。
住吉っさんお参りした帰りにちょっと腰降ろして、茶ぁ飲んで餅つまむか、
ニシンかじって茶碗酒呑んで、つり銭の端(はした)銭でも置いていこかちゅ
う気の利ぃたやつおらんわい。そんな細かしぃ客つかまえて「へぇ駕籠へぇ
駕籠」屁ぇで死んだ亡者みたいなことぬかしやがって、誰も嫌がって寄り付
けへんわい。

★誰のお陰で、ここで商売できると思てけつかんねん。ボ~ッとしてたら、
いっぺんそのド頭(どたま)ニュ~ッと胴ニエ込まして、へその穴から世間覗
かしたろか。頭と足と糞結びに結んで、口からケツの穴に青竹通して裏表こ
んがり火ぃであぶって、人間の焼きもんこしらえたろか。まごまごしてけつ
かったら踏み殺すぞ。

●お、おい相棒、ちょっと来てくれ。えらいオッサン乗してしもた■そこど
け、アホ……。親っさん、えらい相すまんこって。こいつ、昨日この街道へ
降って来よりまして、まだ親方の顔存知まへんのんで。えらい失(ひつ)礼を
★われの相棒か? 頼んないド素人が商売してけつかんねんなぁ。今日はわ
れの顔に免じて堪忍しといたるけども、これからこんなことがあったらここ
で商売ささんで……。この顔よぉ覚えとけ! ざま見され、カスめが!

●わぁ~、恐わぁ~。えらい親っさんやなぁ■茶店の親父に駕籠勧めてどぉ
すんねん●そぉかて、わい知らんがな■知らんちゅうたかて、格好(かっこ)
見たら分かるやろ。駕籠に乗るちゅう格好か……、前垂れぶら下げて、高下
駄はいて手に塵取り持ってるやないか。どこぞの世界に五目ほって駕籠乗っ
て去(い)ぬやつあるかい。

●うっかり■うっかり過ぎるがな●しっかし、えげつない言ぃよぉやったで
「どたまを胴体へニエ込まして、へその穴から世間覗かす」やて。へその穴
から覗いたら何が見えんねやろ? 頭と足と糞結びに結んで、口からケツの
穴まで青竹通して、裏表こんがり火にあぶる……、まぁ、これはでけそぉや
なぁ■しょ~もないこと感心してんねやあれへんがな、験(げん)直しや駕籠
の向き変えとけ。

◆おい、駕籠屋■へぇ◆板屋橋まで何ぼで行く?■そぉでんなぁ、板屋橋ま
で「御手(おんて)」だけやってもらえまへんやろか◆御手はちょっと高いなぁ
「鬼手」にしとき■鬼手? 相棒「鬼手」ちゅう符丁知ってるか? 長年駕
籠屋やってますけど、鬼手てなこと聞ぃたことおません。何ぼのことでんね
ん?

◆お前の言ぅてる「御手」ちゅうのは何ぼのこっちゃ?■分からんと値切っ
てなはんのか? けったいな人やなぁ……、御手ちゅうたら手ぇでんねや。
指が五本おますよって五百でお願いします、ちゅうてまんねん◆せやから、
そこを鬼手にしとき■鬼手ちゅうたら?◆鬼の手は指が三本や。三百に負け
ときちゅうねん。

■えらいオモロまんなぁ、けど鬼手はちょっと殺生ょだっせ。もぉ一声◆ほ
な「鳥足」といこか■何でんねん、鳥足て?◆鳥に手は無いさかい鳥足やが
な。鳥の足も指が三本やけども、裏に蹴爪(けづめ)が付いたぁるさかいなぁ、
三百と十二文■そんな汚い値切りよぉしなはんな、ポ~ンともぉ一声。

◆ほな「熊手」と言ぃたいが、あら指は四本やけど先が曲がってるだけに勘
定がしにくいわなぁ……。奉行所に捕手(とりて)があってお城に大手、御茶
屋に遣手(やりて)、箪笥に引手、旦さん乗って、そらもぉ置いて。

■……、何やあれ「て」尽くしでなぶっていきやがんねん、馬鹿にしやがっ
てからに▲駕籠屋はん■へいッ▲板屋橋まで何ぼで行とくなはる?■そぉで
んなぁ、お女中のことでっさかい安ぅねごときます。すんまへんけど「闇」
だけやってもらいまっしゃろかなぁ。

▲まぁ「闇」高いわぁ。そこ「月夜」にしときなはれ■……? 何でこんな
客ばっかり来るねん。闇ちゅうたら「三十日(みそか)」かたどって、三百で
お願いします。ちゅうてまんねん。月夜……、分かった「十五夜」かたどっ
て百五十言ぃなはる。そら殺生▲違うねやわ「月夜に釜抜く」ちゅうさかい
に、釜抜かれたと思て「ただ」で行きなはれ。

■なぶってたら承知せんで……▲おぉ恐やのぉ。こちの人待っとぉくなはれ
一緒に行きまひょいなぁ■手尽くしの嬶(かか)やがな、夫婦(みょ~と)でな
ぶっていきやがんねん。ホンマにワヤにしやがて……。もぉいっぺん駕籠の
向き変えとけ。

★駕籠屋ぁ~! 駕籠屋ぁ~、駕籠人(かごんど)、棒の者、駕籠屋■へぇ、
何だんねん★お駕籠が二丁じゃ■ほぉ、ありがとぉございます。おい相棒、
もぉ一丁、秀とこ行って言ぅたれ、早よ走って行け★前なる駕籠がお姫様、
あとなる駕籠が乳母(おんば)殿じゃ■へっ。

★それから、両掛けが二丁じゃ■さ、さよか。オ~イ分持ちや。留とこ言ぅ
たってくれ。早よ走って行け★お供回りが四、五人付き添ぉてのぉ■へぇ?
★左様なる駕籠はこの所をお通りにはならなんだか?■根っから存じまへん
が……。お~~い、戻っといで、戻っといでぇ~。

★そぉか、しからば未だお通りにならぬとみえる。身供あれなる茶店に安ら
いおるゆえ、お通りがあらば知らしくれるよぉ頼んだぞ■へぇへぇ……、誰
が番してるかいアホらしぃ。ややこしぃ尋んねよぉしやがって、お駕籠が二
丁、両掛けが二丁、てっきり商売やと思うがな……。もぉいっぺん駕籠の向
き変えとけ。

▲ちゃ、ちゃ~んちゃ~ん、ちゃ~~ん……♪ 姉とぉ妹とぉに、年問ぉて
みたぁら……♪ 姉ぇわぁ姉だけぇ、年が上ぇ■けったいな唄うとて来たで、
相手になりなや相手に。もの言ぅたらあかんで、目ぇ合わしたらあかんで。

●へぇ駕籠■言ぃなっちゅうのに▲な、何や駕籠屋?■ほらみぃ、聞こえた
がな……、何にも言ぅてしまへん、どぉぞお通り▲と、通ってたんや。通っ
てたらお前のほぉからもの言ぅてきたんと違うか■ほれみてみぃ、向こぉに
理屈があるがな……「えぇご機嫌だんなぁ」言ぅただけでんねん。

▲「えぇご機嫌だんなぁ」? お前なにか、わいがえぇ機嫌で呑んでるか、
悪い機嫌で呑んでるか知ってるのんか?■そら知りまへんけど……▲知らな
んだらいらんこと言ぅな。もし、わいがオモロないことがあって、ヤケ酒呑
んでるとしたらやで「えぇご機嫌だんなぁ」てなこと言われたらムカッとく
るで。せやろ■…………

▲お前なにか、わいの気ぃ悪さして喧嘩しょ~ちゅうのん?■そんなつもり
やおまへんねん。堪忍しとくなはれ、えらいすんまへん▲嘘や嘘や、駕籠屋
正直もんやなぁ。わいえぇ機嫌で呑んでんねん堪忍して。すまん■堪忍する
のせんのて、アホらしぃ。

▲何がアホらしぃ? 堪忍でけんちゅうねやな■難儀やなぁ……、堪忍しま
す▲堪忍してくれるか?■堪忍します▲き~っと堪忍してくれるか?■へぇ、
きっと堪忍します▲よぉ堪忍してくれた。すまん、よぉ堪忍してくれた……。
せやけど、わい何か堪忍してもらわんならんよぉなことしたか?

■あかんがな、どぉぞひとつなぶらんよぉにお頼の申します▲嘘や嘘や、し
かし何やなぁ、わ、わしちょっと酔ぉてるなぁ■ちょっと酔ぉたはりまんなぁ
▲こ、こないに酔うつもりや無かったんや。あ、朝目ぇ覚ますと天気がえぇ、
いっぺん住吉っさんへでもお参りしょ~か。ご参詣済まして出てきたら、後
ろから「もぉし、旦さん」ちゅうねん。

▲フッと見たらおそでや。知ってるやろ?■知りまへん▲前、磯屋裏に住ん
でた、顔にパラパラッとそばかすのある……■いや、知りまへん▲知らんか
なぁ? これ言ぅたら分かる。河内の狭山の治右衛門さんの孫■知りまへん
がな、わたい。

▲な、難儀やなぁ■こっちが難儀やがな▲「ちぃ~っと見ん間に別嬪になっ
たなぁ、えぇのんが出来てるねんやろ?」「アホらしぃ、そんなんがいてた
ら苦労しますかいな。ここで働いてまんねん、上がっとぉくなはれ」三文字
屋へ上がって、床柱背えぇにデェ~ンと座って「酒持ってこい」ちゅうやっ
ちゃ。

▲ご馳走(ごっつぉ)ぎょ~さん並べて銚子十八本。呑んだで、余った肴みな
竹の皮へ包まして……、言ぅといたるけどなぁ、呑みに行ったときに見栄張っ
て残してくるのはいらんこっちゃ。みんな持って帰ったら向こぉも喜ぶ「何
ぼや?」ちゅうたら勘定が、ポチも入れて二分一朱や。安っすいなぁ……。
駕籠屋、嘘やと思てるな?

■いえぇ、思てしまへん▲思てる。思てるやろ「あの酔いたんぼ、二分一朱
もよぉ使うかい」と思てる……。何かしてけつかんねん、嘘や無い証拠を見
したる……、ほれ、三文字屋の料理や。えびの鬼瓦焼き、卵のまき焼き、イ
カの鹿の子焼き、焼き焼き焼き。一つやろ、食え。

■結構で▲一つ、つまみ■結構です、そんな薄汚いもん▲何ぃ~、薄汚い?
お前らそんな了見やさかい、いつまで経ってもこんなとこで風くろて「へぇ
駕籠」ぬかしてんならんのじゃ、どアホ。誰がやるか馬鹿もん。おい、あん
じょ~と包め。

■せやさかい、相手になりなちゅうてんねん。こんなことまでやらされて……
ほな、懐入れときまっさかい▲おっきありがと。しかし何やなぁ、わいちょっ
と酔ぉてるなぁ■だいぶ回ったはりますなぁ▲こぉ酔うつもりや無かったん
や……。朝目ぇ覚ますと天気がえぇ、いっぺん住吉っさんへでもお参りしょ~
か。ご参詣済まして出てきたら、後ろから「もぉし、旦さん」ちゅうねん。

▲フッと見たらおそでや。知ってるやろ?■知りまへん▲前、磯屋裏に住ん
でた、顔にパラパラッとそばかすのある……■いや、知りまへん▲知らんか
なぁ? これ言ぅたら分かる。河内の狭山の治右衛門さんの孫■せやから知
りまへんがな、わたい。

▲知らんかなぁ? 「ちぃ~っと見ん間に別嬪になったなぁ?」「ここで働
いてまんねん、上がっとぉくなはれ」三文字屋へ上がって「酒持ってこい」
ちゅうやっちゃ。ご馳走ぎょ~さん並べて、銚子十八本。余った肴みな竹の
皮へ包まして「何ぼや?」ちゅうたら、ポチも入れて二分一朱や。安っすい
なぁ……。駕籠屋、嘘やと思てるな?

■いえぇ、思てしまへんて▲嘘で無い証拠を見したる。えびの鬼瓦焼き、卵
のまき焼き、イカの鹿の子焼き、焼き焼き焼き……、一つやろ、食え。何ぃ
いらん? 誰がやるか馬鹿……。包め■恨むでぇ……、懐入れときまっせ。

▲はばかりさん。フゥ~ッ、わいちょっと酔ぉてるなぁ■よっぽど回ったは
ります▲こぉ酔うつもりや無かったんや……。朝目ぇ覚ますと天気がえぇ、
いっぺん住吉っさんへでもお参りしょ~か。ご参詣済まして出てきたら、後
ろから「もぉし、旦さん」ちゅうねん。

▲フッと見たらおそでや。知ってるやろ?■知ってまっせ。今度はよぉ知っ
てまっせ「前、磯屋裏に住んでた、顔にパラパラッとそばかすのある、河内
の狭山の治右衛門さんの孫」でっしゃろ▲よぉ知ってるんやないか■「ちぃ~
と見ん間に別嬪になったなぁ?」「ここで働いてまんねん、上がっとくなは
れ」三文字屋へ上がんなはって、ご馳走ぎょ~さん並べて、銚子十八本呑ん
で。余った肴みな竹の皮へ包まして「何ぼや?」ちゅうたら、ポチも入れて
二分一朱や。安すおまんがな。嘘で無い証拠に竹の皮広げて、えびの鬼瓦焼
き、卵のまき焼き、イカの鹿の子焼き、焼き焼き焼き……、包みなおして懐
入れて。ほかにまだ何ぞおましたかいなぁ?

▲……、わし、言ぅことあらへんがな■無かったら早よ帰えんなはれ、お上
さん待ってはりまっせ▲えらいこと聞ぃた、嬶(かか)待っとぉるんや……。
あいつは貞女やぞ、あんなよぉでけた嫁はんは、まぁ無いなぁ。あいつとの
そも馴れ初めは……■そんなもん聞ぃてられしまへんで。

▲まぁ、そぉ言わんと……、わい、毎晩呑んで帰るねん。先寝ぇよちゅうて
るのに、寝よらんなぁ。針仕事しながら待っとぉる。今ごろはあの人どない
してはんねんやろ、今ごろは……、今ごろわ、半七っつぁん♪ どこにどぉ
して、ござろぉぞ……。わしと住大夫とどっちが上手い?■そんなん分かり
まへんわ。

▲愛想の無い駕籠屋やなぁ、たとえ知らいでもや「へぇ、あんさんのほぉが
お上手です」と言ぅてみぃな、駕籠屋のべんちゃらには負けた今日はシュッ
と帰ろか。いのと思てたんや。お前がいねんよぉに、いねんよぉに■難儀や
なぁ、褒めたらよろしぃんか褒めたら……、ほな、あんさんのほぉがお上手
ですわ。

▲わいのほぉが上手い■へぇ、ずっとずっとお上手です▲そぉか、一段語ろ
か ♪いまさらぁ、帰らぬこ……、こ……■なんやおかしな具合やで、ちょっ
と駕籠どけや駕籠……、わ、わ~ッやってもぉた▲駕籠屋。ここに出したけ
どな、もぉいらんさかい二人であんじょ~しなさい。あとは一つよろしく頼
む。

■えげつない酒やなぁ、せやさかい声かけなちゅうてるやろ●あいつよっぽ
ど酔ぉてるんとちゃうか、南から来てまた南行ってるで■方角も分かってへ
んねやなぁ、もしもし、今の人▲な、なんやまだ何ぞ用事か?■あんた、南
から来てまた南へ行てなはるで▲何やて? 南から来たら南へは行けんか?

■憎たらしぃやっちゃなぁ……、ちゃいまんがな、大阪はこっちでっせ▲わ
いは堺の綾之町の人間や■ほな、何でこんなとこまで出て来なはった▲ちょっ
と悪酔いしたし、どこぞ酔い醒ますとこは無いかいなぁとふと見たら、駕籠
屋が出てたんで酔い醒ましにな■……、はじめからなぶりに来やがってん、
何をすんねんな、ホンマにえらい目に遭ぉたなぁ。

★駕籠屋■へいっ……? いま、誰か呼んだなぁ?★駕籠屋■……? 駕籠
はどちらだす?★駕籠屋はお前やがな■呼ばはったんはどちらです?★ここ
やここや、こっちや■こっち……? 分からんはずや駕籠の中に乗ってはん
ねんがな★声掛けよかと思たんやけど、酔いたんぼがあんまりうるさそぉやっ
たんで、うかつに声掛けてクダがこっち向こたらかなん思て先乗ったんや。
気にいらなんだら出るで。

■いえいえ、出てもろたらどんならん。どちらまで?★堂島や■堂島、ジキ
でやすか。相棒喜べ、堂島の米相場師の旦那やがな。朝からえらい目に遭ぉ
てましてん、旦那に乗ってもろたらマンが直りました、喜んで行かしてもら
います★そぉか、ところで何ぼで行く?

■そらお任せしますわ★任す? そらいかん。応対だけはきっちりしとこ何
ぼで行く?■さよかぁ、えらいすんまへんけど、ほな厚かましやすけど一分
やってもらいまっしゃろか★なぁ……、そこをものは相談やがそこを二分に
負からんか?■……? いやいや、そやおまへんねん。わたい一分くれちゅ
うてますねん。

★せやから、すまんけど二分に負けてくれちゅうねん■わい起きてるなぁ?
★こないして応対したぁったかて、あとで酒手やとか走り増しやとかゴジャ
ゴジャ付くやろがな、ゴジャゴジャ抜きのポッキリの二分で行ってちゅうね
ん■あ、なるほど。さすが苦労人や、へぇ、よぉ分かりました。ほな喜んで
やらしてもらいまっさ。

★そぉと決まったら、わしも分からんことは言わんで、二人とも景気の悪そぉ
な顔してるやないか、天保銭が一枚あるからその辺の酒屋行て、キュッと一
杯呑んでその勢いで走って■さよか、えらいすんまへんなぁ。ちょっとやら
してもらいまっさかい、待ってとくなはれや★よぉさん呑んだらあかんで、
一杯ずつにしときや……

★近江屋はん、近江屋はん……、出といなはれ。駕籠屋あっち行きましたん
でな▲もぉ大丈夫でっかいなぁ?★大丈夫、大丈夫。今のうちに二人乗りま
ひょ。そっち窮屈なけど、ちょっと辛抱しなはれや▲へぇ、わたいなぁ駕籠
へ二人乗ったこと無いもんやさかい……、足はこの辺でよろしおますんかい
なぁ。

▲二人乗った人間、誰もおませんやろなぁ、履きもんなおして……、こぉいぅ
具合に垂れ降ろしといたら分かれしまへんさかい。静かに……、戻って来ま
したで、静かにな。

■旦那、えらいご馳走さんでございました。あっ、ちゃんと垂れ降ろして履
きもんなおってまんねんな★なおってるで■ほな、こんなり(このまま)やら
してもろてよろしぃか?★やって■ほなやらしてもらいまっさ。相棒えぇか、
景気つけて行こ。行くで(イヨッ、ホッ)

●ホヘ……■何をしてんねんな、一杯や二杯の酒で。もっと腰切れ。行くで
(イヨッ、ホッ)●ホヘヘ……■何年駕籠担いでんねや、肩のまぁ下へケツ
を持ってこんかい。えぇか、行くで(イヨッ、ホッ)どっこいしょ●お、お、
重たいなぁ……、あの人やせた人やったで、どないなったぁるんや。

(ハイ、ホエ、ハイ、ホエ、ハイ、ハイ、ホエ……)

★歩き出した、歩き出した……、いや~、しかし今度はオモシロおましたなぁ
▲面白おましたなぁ。あんなとこであんさんと会うとは思わなんだ★さぁ、
祇園町でばったり出会ぉて一座して、あっち寄ったりこっち寄ったり。伏見
から八軒家まで三十石の船の中もズ~ッと呑み続けで、大阪へ帰ってからも
キタからミナミ。とぉとぉ住吉まで足延ばしてしもて……

▲わたいねぇ、ここしばらくこんな呑んで笑ろてしゃべったことおまへんわ
★さぁ「この調子で何とかゴジャゴジャしゃべりもって堂島までいねまへん
か」てなこと言ぅさかいに……、どぉです、わたいの考え。これやったらしゃ
べりもって堂島までいねまっせ。

▲わたいもね、駕籠へ二人乗るてなこと孫子の代までの語り草ですわ★大き
な声出しなはんなや……

■おい、相棒ちょっと待て。なんやおかしな具合やで。ボシャボシャしゃべ
り声聞こえるで……、お前も聞こえる? いっぺん降ろせ。すんまへん、旦
那。ちょっと覗かしてもらいまっせ……、やっぱり二ぁりやがな、何をしな
はんねんな★わッ、バレタか■「バレタか」やおまへんで。殺生だっせ。

★お前、駕籠賃何ぼくれ言ぅたんや?■はじめ一分くれ言ぃましたがな★そ
こ、二分出すやないか■そら一人のつもりやがな、殺生や★趣向で一緒にい
にたいんやがな、向こぉへ着いたらあんじょ~したろやないか、こんなりや
れ。

■どぉする相棒、向こぉへ着いたらあんじょ~したる言ぅたはんねん……、
ほな、その「あんじょ~」いぅのん楽しみに行きまっさかい、頼のんまっせ。
あの駕籠屋、欲張って二人も乗せてるてなことになったら格好悪いさかい、
垂れ降ろしといとくなはれや。行くで、えぇか……、イヨッ、ウッ。二人と
分かったらよけ重たい。

(ハイ、ホエ、ハイ、ホエ、ハイ、ハイ、ホエ……)

★バレてしもたら垂れみたいなもん鬱陶ぉしぃ、はねときましょか……、見
てみなはれ向こぉ通る人ビックリしてまっせ。しかしなんでんなぁ、これか
らしばらく商売に身ぃ入れないきまへん▲さぁさぁ、お互いにこんなことし
てられるっちゅうのもしっかりした番頭が付いてるさかいに。ところで今度
あんたに会うのは相撲ですか?

★そぉそぉ、もぉじき相撲でんなぁ。がほかのことは馬が合うけど相撲だけ
はまた喧嘩やがな。といぅのが、あんたあんな小さい相撲ばっかり贔屓にし
なはるさかい……

▲そら相撲は手取りが面白い★そんなことあるかいな、見た目も立派な錦絵
みたいなほぉが連れてても格好よろしぃがな▲何を言ぅてなさる、大きぃも
んが勝つと決まってたら誰が見まっかいな。小さいやつが手取りで大きぃの
んをゴロッとひっくり返すところに相撲の面白味といぅのがおまんねがな。

▲わたいの今贔屓にしてる緋縅(ひおどし)なんか、体(から)は小さいけど右
手の指が二本、前褌(まえみつ)へちょいっと掛かってみなはれ……、どんな
ことがあっても離しゃしませんで★そらよろしぃけど、人の帯引っ張ったら
どんならんがな。何をしなはんねん? 話だけにしときなはらんか、引っ張っ
たらいかん……、い、痛い。

★や、やる気ぃか? 離しなはれっちゅうねん▲取ったら離さんぞ★こ、こ
のガキャ……、こんな小さなやつが下から来たかて上からこぉ乗ったら、いっ
ぺんに潰れてしまう▲何の……、潰れるかい。顎の下へ頭もって行って、押
し上げる……

■あ、あかんでぇ……、駕籠の中で暴れたら。相撲取ったらいかんちゅうね
ん。わ、わ、わ~ッ●相棒、軽なったなぁ■軽なるわい、後ろ見てみぃ後ろ。
見事に底抜きやがったがな。降ろせ降ろせ……、旦那、殺生だっせ。

★わ、わ、わやや■わやや、やおまへんで。どなしなはんねん?★えぇがな
駕籠の一つや二つ、償(まど)たるやないか■まぞてくれまっしゃろけど、ま
だ堂島まで半分も来てしまへんねんで。とにかくいっぺん降りとくなはれ。

★何?■いっぺん降りとくなはれな★こら、向こぉ先見てもの言え。わしら
二人は堂島の相場師でもなぁ、強気も強気カンカンの強気で通ってる二人や
ぞ。いっぺん乗った相場、途中で降りたことなんかいっぺんも無いねん。一
旦乗った駕籠、中途で降りる。そんな験の悪いことが出来るかい。

■出来るも出来んも、底が抜けてまんねんで、しょ~まへんがな★こんなり
やれ■こんなりやれて、鳥みたいに止まって行きなはるんか? やりよぉが
おまへんがな★……、わしら、中で歩こやないか■ほぉ~、中で歩いても、
途中で降りるんは嫌でやすか? 片意地なもんやなぁ、ホンマにこのままや
らしてもろてもよろしぃんか?★早よやれ。

■ほな、こんなりやらしてもらいますわ。相棒、行くで。イヨッ●ハイッ、
軽ぁ~るいなぁ■ハイッ●ホイッ■ハイッ●ホイッ■ハイッ●ホイッ……

★ちょ、ちょっと近江屋はん、後ろから押したらいかん▲いえね、わたいも
駕籠に後ろから突っ掛けられてまんねん。チョコチョコ走りで歩かなしゃ~
ない★顔が痛いさかい、押しなはんな■こんな軽い駕籠、生まれてはじめて
やなぁ。旦那、走らしてもらいまっせ★これ、あかんあかん、何をすんねん
な……

◆お父っつぁん、お父っつぁん●何や?◆駕籠いぅたら、何人で担ぐねん?
●前と後ろと一人ずつ、二人やないか◆ほな、足何本ある?●人間二人やっ
たら、足は四本に決まったぁるがな◆向こぉ行く駕籠、足八本あるで●そん
なおかしな……、お~ッ、覚えとけ、


【さげ】
●あれがホンマの、蜘蛛駕篭や。


【プロパティ】
 あの番組=バラエティー生活笑百科:NHK総合テレビジョンで放送されて
   いるNHK大阪放送局制作の法律番組である。『行列のできる法律相談
   所(日本テレビ)』をはじめとする、法律問題を扱った番組の先駆け
   である。(Wiki)
 三瀬顕(みせ けん)=1940年1月19日生まれ、日本の弁護士。愛媛県大洲
   市出身。バラエティー生活笑百科(NHK総合、2010年10月まで)その
   他、ラジオやテレビに多数出演。(Wiki)
 住吉っさん=住吉神社:大阪市住吉区にある神社。底筒男命(そこつつの
   おのみこと)、中筒男命、表筒男命、神功皇后をまつる。現在では住
   吉大社と改称している。
 緒締め=袋物の緒を束ねて通し口を締めるための穴のあいた玉。緒止め。
 ニエ込ます=めり込ませる。はめる。
 験(げん)=ゲンがえぇ、ゲンが悪いなど、兆しの意味に用いられる。
 板屋橋=長堀にかかっていた橋。板屋橋筋は堺筋から2つ東の筋、住友の
   浜と言われるのはこの辺り。
 五百文=通過単位は1両=4千文、1両が4万円として5千円。
 月夜に釜抜く=いろは歌留多「つ」:月夜の明るい晩でも、油断をすると
   釜を盗まれるから油断は禁物。
 両掛け=江戸時代の旅行用の行李の一種。挟箱(はさみばこ)や小形のつづ
   らを天秤棒の両はしにつけて担うもの。
 分(ぶん)持ち=両掛けのことか?
 三文字屋=現在の東粉浜3丁目、住吉警察署のあたりにあった御茶屋。攝
   津名所図絵や東海道中膝栗毛にも掲載されている。三文字屋のほか、
   伊丹屋、昆布屋、丸屋、紫屋などが並んでいた。
 ポチ=芸妓や茶屋女などに与える祝儀。はな。チップ。
 二分一朱=通過単位は1両=4分=16朱。1両が4万として22,500円。
 住大夫=竹本住大夫。現在の住大夫は七世。
 堺の綾之町=庖丁鍛冶でおなじみ大道九間町(くけんのちょう)の少し北。
 ジキ=直:堂島の米相場の店の主人。直(じか)に取引のできる者の意。
 マン=運、巡り合わせ、拍子。間に「ん」がついたもの。
 酒手=人夫・車夫・職人などに、約束した賃金以外に与える心づけの金銭。
   チップ。さかだい。さかしろ。
 二分=1両が4万円として2万円。
 天保銭=楕円形をした大型の穴あき銅銭。表面に「天保通宝」裏面に「當
   (当)百」という文字と花押が刻印してあり銭百文と等価とされたが、
   一文銭4~5枚を使い密鋳されたものが多く出回ったことから、実際
   には百文以下で取引された。それで、少し足らない人間を「天保銭」
   とからかったという。1両=4千文、1両が4万円として千円。
 まどう=つぐなう、うめあわせずる、弁償する。
 音源:桂吉朝 1998/11/13 枝雀寄席(ABC)


【作成メモ】  ●参 照 演 者:main=桂吉朝 sub=桂米朝、桂枝雀  ●main高座記録日:1998/11/13  ●番  組  名:枝雀寄席(ABC)  ●ファイル公開日:1996/07/21  ●江戸落語相当:蜘蛛駕篭  ●更  新  日:2015/12/20  ●リクエスト数:rakugo02  ●注 意 事 項:内容を削除、追加、改訂している部分があります。           記録日のmain演者によるさげを採用しました。

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