障害年金審査で「認定調書」を廃棄 「判断結果」に問題なし 厚労省が調査結果を発表
病気やけがなどで仕事に就けない場合などに、日本年金機構に申請し、障害の重さなどを医師が審査し、認められれば支給される「障害年金」。この障害年金の審査過程での問題について、厚生労働省が新たな調査結果を発表しました。 【画像】障害年金支給を判断する認定調書を年金機構職員が破棄 厚労省が影響調査 ■審査過程での問題とは 認定医が書く「認定調書」について、日本年金機構の職員が「不備がある」と判断した場合には、同じ認定医、または別の認定医に調書を書き直してもらいますが、その際、職員が元の「認定調書」を破棄した例が複数あったと、機構を所管する厚労省が今月6日に発表しました。 ■「認定調書」3か月間保管し廃棄 この問題を受け、厚労省と日本年金機構障害年金センターが調査した結果がきょう発表されました。まず、元の「認定調書」は、日本年金機構の文書管理の規定では取り扱い方について明確に定められていなかったものの、実務上は3か月間は保管した後に廃棄されていたことが分かりました。 ■審査やり直しは約7500件、そのうち原本確認できたのは811件 今回の調査によりますと、2024年5月以降に「認定調書」に書き間違いや確認ミスなどの不備があり、審査をやり直したケースは約7500件あったということです。このうち、元の「認定調書」が廃棄されず、原本の内容を確認できたのは、昨年10月以降分の811件だったということです。 ■判定結果変更・下位等級は17件 確認できた811件のうち、認定医を変えた場合は493件で、そのうち、当初の判断が「支給」だったものが、再審査の結果、「不支給・支給停止・却下」になったケースが11件、また、ケガや病気で生じた障害の程度に応じた1級・2級・3級の等級が、2級から3級など、下位の等級に変更されたケースは6件あったということです。 こうしたケースについて、厚労省は恣意的に判断結果を変えた事実はなかったと結論付け、医療専門役が確認した結果、医学的にも問題はなかったと説明しました。 ■今後の対応 日本年金機構は、認定プロセスの客観性・公平性を確保するため、今後は別の認定医が審査をやり直す場合、複数の認定医による審査を行うとしています。また、今回の調査対象より前の2024年5月以前の案件についても、厚労省が職員へヒアリング調査を実施するということです。 新たな対応方針と調査結果と合わせて4月末に公表する予定です。