沖縄県名護市辺野古沖で平和学習中の同志社国際高(京都府)の生徒が乗った船2隻が転覆し、生徒ら2人が死亡した事故で、現場海域近くで進む米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の辺野古移設工事で、事故当日の気象・海象条件が大型作業船を使った作業中止基準を超えたため、作業を一部中止していたことが23日、関係者への取材で分かった。事故は23日で発生から1週間となった。
関係者によると、事故当日の16日は海の荒れ具合を示す指標の「有義波高」が基準値を超えたため、「サンドコンパクション船」(SCP船)と呼ばれる大型作業船を使った一部の工事を中止した。SCP船は大浦湾側の軟弱地盤の改良に必要な砂杭(くい)の打設作業で使われ、16日は6隻のうち、外洋に近い地点に配置された4隻で作業を見合わせたという。
事故は16日午前10時10分ごろ、辺野古沖の浅瀬のリーフ(環礁)周辺で発生。抗議船「不屈」が先に転覆し、救助に向かった抗議船「平和丸」もほぼ同じ場所で転覆した。現場海域には波浪注意報が発表されており、波高は0・5メートル、風速は4メートル。「明らかに白波が立ち、危ない状態」(捜査関係者)だった。
関係者は産経新聞の取材に「大型のSCP船でも作業に支障を来すようなうねりの中、小さな船が出航していたことが信じられない」と話した。