他者論を乗り越えて サルトル、フッサール、レヴィナス

他者論というのは近代に近づくに連れて敷衍していった哲学的な考え方であります。他者とは何か、自己と他者の関係性とはどのようなものか、他者の理論的な解釈とはどのようなものか、他者を語ることで何が見えてくるか、といった他者論を詳察していきたいと。

一、サルトルの他者論

サルトルは〈まなざし〉によって他者を意識し、他者を眺めるという考え方をした。他者の〈まなざし〉によっても自己は自己が〈まなざされた〉と意識する前に他者は自己を意識すると考える。他者を〈まなざした〉ときに、他者からも何らかの反応がある場合がある。他者を〈まなざした〉ときに、他者が照れていれば、他者は自分のことを気に入っていて、嬉しかったという事態が考えられる。他者を〈まなざす〉ということは、他者の気持ちを変化させる行為である場合があるのである。他者を真剣に〈まなざす〉ことはその〈まなざされた〉他者が他の者に〈まなざし〉を同じように行為することを学ぶ可能性があることもありえます。〈まなざし〉を受けた学校の教師になりたい他者は、学校の教師になってから生徒たちに〈まなざし〉を行為するようになるのかもしれない。増上縁なのか。

二、フッサールの他者論

他者は存在しているか、という問いから始まるフッサールであるが、他者の心は見えてくるか、という問いにも挑戦していたという。他者の心は眼の様子や表情や仕草に仮象として現れるか、という問いにも思惟を巡らせていた。他者の心は眼の様子に現れ、怒っている人というのは怒っている目つきをしていることが往々にしてありうる。他者の顔の表情に心の奥底が現れ、残念なときには残念な表情をしていることが往々にしてありうる。他者の仕草に他者の本音が現れ、踊りを楽しそうに踊っている人は快調であることが往々にしてありうる。怒っている人は怒っているんだぞ、と伝えたがることが考えられる。残念なときには「残念」、と思っていることが考えられる。踊りを踊っている人は「楽しい」「幸せ」といった高揚感があることが考えられる。他者とは何か、という問いにあたって
ハイデガーは、存在とは何かという問いへと問いを転化する。存在には目に見えるものと目に見えないものがある。素粒子は見えないが他者は目に留まる。他者というのは意識ある他者と意識のない他者に分岐する。透明人間という中性子は他者である。熊も他者であるが、オスとメスはあっても熊の中性子は存在しない。意識のない他者というのは人形が挙げられる。人形は意識を持たない、触れると遊戯ごっこを齎す可能性のある存在である。人形というのは種類が膨大にあり、そこに意識を灯すことも可能であると私は考える。毛の透明人間が出るように、人形の透明人間も出る可能性がある。その人形が意識を内在させられ、人形がその人形の透明人間を召喚しようとして召喚することも懸念されう
る。ハイデガー的に言えば、人間を現存在の存在の中核であるように謳ったが、透明人間も現存在の存在なのであり、意識を持っていることが現存在の存在として扱われる条件なのである。そして、フッサール的に言えば、意識を持ち、言語的活動と思考・思惟と人間的な身体的活動を具有する存在が現象学的に自我とされる。意識を持たない人形は自我ではない。意識を持った人形は自我があると思われる。しかし意識を持ったことが一度だけであれば、後に自我はなくなっていることが窺える。意識を持った人形は現存在の存在ではないことも懸念されうる。意識を持った人形の透明人間が、人間的な身体的活動を具有するために現存在の存在と呼ばれる。透明人間と書いて人間という字を相応しいとする透明人間なのであれば、現存在の存在として相応しいのである。

三、レヴィナスの他者論

顔を公開することで無限性の繋がりを得る可能性をレヴィナスは考慮した。顔を見せることで他者がどのような反応をするか、他者の顔を見た自分はその他者の顔を気に入るだろうか。顔の無限性というのは、二種類あると考えられる。他者たちの顔が様々な表情を刻みうることと、自己の顔の様々な表情が刻みうることとが挙げられる。顔が無限性的に拡がることが現象学的に現象として加味される。自己だけではなく他者の顔が加味されるときにはすでに他者と世界との無限観がたち現れていることも懸念されうる。他者は無限に存在を拡大させていく。世界も無限に続いていき、存在も寿命のかぎり無限に続いていく。トリガー(優勝)をしたい、という他者のために出来ることがしたい、と思う現存在の存在があるかもしれない。トリガーを欲求として持ち、不安と期待を顔に浮かべる。現存在の存在はこのトリガー者に向けて不安を掻き消すべく応援を遂行する。大丈夫、トリガーできるよ、と肩を押す。誰かが悲痛の顔をしているとき、その誰かを助けてあげたくなるように、不安の顔をしていることを応援。

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