神経線維腫症の容姿をネタにされた英俳優、皮肉で反論「誰を見下して笑うのかで人間性は分かる」

神経線維腫症とともに生きるアダム・ピアソンさんが、SNSで見た目に対する中傷に反論し「尊重」と「ジョーク」の線引きを問いかけました。

神経線維腫症の当事者であるイギリスの俳優アダム・ピアソンさんが、自身の容姿を揶揄する投稿に、毅然とした態度で反論した。

発端となったのはあるコメディアンのX投稿だ。このコメディアンは、アカデミー賞授賞式に参加するピアソンさんの写真を引用して「中国のペプチドを5年間使った結果」と揶揄した。

ピアソンさんはこの投稿に「ペプチドを5年間摂取したら、アカデミー会員で、賞を授賞した俳優になり、アカデミー賞授賞式に参加できると今日初めて知りました」と皮肉とユーモアを交えたコメントで反論。

「誰を見下して笑いを取ろうとするかで、その人の人間性はよくわかります。たとえそれがコメディであったとしても」とつづった。

“笑い”か中傷か——ピアソンが示した一線

ピアソンさんは投稿へのコメントに返信する形で「自分の障害が笑いの対象にされないことを望みます。それはそんなに難しいことなのでしょうか」と率直な思いも明かしている。

また、「ジョークとして受け取るべきだ」といった一部のユーザーからの声に「ジョークと受け取った上で、私は自分の意見を返しました。表現の自由は双方向に働くものです」と返信。

別のユーザーの「ジョークのネタにされないことを望むのは、特別扱いを求めることになる」という指摘には、「尊重や尊厳を求めることが“特別扱い”だと思うのでしょうか」と問い返している。

ピアソンさんは、イギリス出身の俳優。2025年に日本でも公開された映画『顔を捨てた男』に出演し、インディペンデント・スピリット賞を含む複数の賞にノミネートされた。

皮膚の下には厚い神経組織が増殖する「神経線維腫症」の当事者であり、この疾患の偏見や差別について発信を続けている。