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Pに依存している美琴さんがPに依存したきっかけの話/Novel by VMAX珈琲

Pに依存している美琴さんがPに依存したきっかけの話

2,676 character(s)5 mins

Pに依存している美琴が、そもそも依存するきっかけになったときのことを何度も何度も思い出してしまうだけの短い話。

無理やり宅飲み迫るわ家に上がり込んでくるわPの友達以上恋人未満の女友達に牽制しまくるわ、やりたい放題の美琴さんがそこまでやってしまうほど、プロデューサーに想い焦がれる理由を提示するだけの話であり、単に答え合わせのための回なのでぶっちゃけ読まなくていいです。美琴さんがそう思っただけで、このシリーズの続きには大して重要な話じゃないです。

美琴さんはVHSギリギリ知ってそうな世代だとは思う。だって僕の世代がそうだから。ウェアハウスにもビデオコーナーがフロアの半分くらい占めていたような時代だった。

明日は美琴さんpssr実装でしょうか。ポニーテールは確定みたいなので、もう何ヶ月も貯めて天井2回分くらいには達した石をつかって恒常だろうとガチャぶん回します。ポニーテールは全てなのです。ポニーテールは強い乙女の特権なのです。

次回はプロデューサーに料理を習う、キッチンに立つポニーテール美琴さんでも書こうか。今の美琴さんに包丁持たせてもいいんですかね。

依存美琴グループ・株主総会想定問答集。①優勝シナリオが本編と違うのではないか、と質問が当然の如く来ると思いますが、はい。変えてます。僕の世界では美琴さんはプロデューサーのどうしようもなくカッコ悪いところを見てプロデューサーのことを好きになります。そういうことになってます。ジョージ・ルーカスは宇宙空間で音が出る理由は「俺の宇宙」理論で答えてます。だから、これが僕の世界です。
②このPはシャニマスPじゃないです。僕はきたない感情が豊かで、臆病で、人間くさいキャラが好きなのでここのPはそういう人間なのです。
以上。

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いつも思い出すと。
胸にじんわりと、優しく広がる、温かい思い出。

それはWINGに優勝した時の、目の前の景色。
私が死んでもいい、と思い焦がれたそのステージ。
10年分の、自分の人生の大半をかけた、緋田美琴の全てを賭けて。
ラストチャンスかもしれない、その舞台。
私は、あの数分間のステージで、24年の一生分を生きた。
そう感じてしまうほどに。

あの舞台は私の人生を変えた。

しかし。

実は私にとっては、この舞台が、今の私にとっていちばん大事な思い出、という訳では無い。

本当に、たまらなく、嬉しくて、思い出す度に、私を支えてくれる思い出はその舞台の直後に見た景色だった。

それは私の目に映っていた、称賛の拍手を送る審査員席でも、何度もシャッターを切る記者席でもなくて。

舞台袖。
この舞台を照らす、眩しい光を放つ照明裏。
薄暗い、イベントスタッフや出場アイドルのプロデューサーなど、このステージに関わった人達がいる、舞台袖。

そこで口元を抑え、必死に声が漏れないように、顔を伏せている男の人。

嗚咽が周りに聞こえないように、口元を掌いっぱいに抑えているのに、結局、ここまで聞こえてきそうなくらいにその情けない声は零れてしまっていて。
もう片方の掌を額にあてて、顔を伏せているのに、大粒の涙が溢れてくるのが全く抑えられていなくって。
ずっと、「良かった」「本当に良かった」と、こちらを見る度に、ひとり、嗚咽混じりに呟いていて。

プロデューサーは、そのとき、咽び泣いていた。
大人の、男の人の泣き方じゃない。身体を震わせて、泣きじゃくっていた。

私はそのプロデューサーの姿がいつまでも忘れられない。

そのあまりに情けなくて。とてもカッコ悪くて。
私の為に、涙を流してくれる、そんなカッコ悪くて、愛しいこの人の姿が。

───

「プロデューサー」
舞台から下りた私を、プロデューサーが迎えてくれる。
顔をぐちゃぐちゃにして、泣き腫らした赤い目で、なんとか前を向いて、私にタオルと水を差し出すプロデューサー。
手は震えていて、まだしゃくりあげるような泣き声が抑えきれてなくて。
そんな姿見たら、誰でもほっとけなくなる。
「・・・・・・ほら、これからインタビューもあるんだから。泣いちゃダメでしょ・・・・・・?」
持っていたハンカチで、プロデューサーの涙を拭いてあげた。
プロデューサーが「大丈夫。大丈夫だから」と、顔を背けようとしたから、泥だらけになった子どもの顔を拭いてあげるように、頬に手を添えて拭きながら
「・・・・・・ふふっ、全然大丈夫じゃないでしょ。ちゃんと拭かなきゃ」
「ご、ごめ・・・・・・美琴のこと、サポートするの。僕の役割なのに」
「じっとしてて・・・・・・プロデューサー、私のステージどうだった・・・・・・って聞くの意地悪かな・・・・・・?」
「ああ。美琴のステージは歌もダンスも。全て。どうしようもなく綺麗で。強くて─」
「あぁ、ごめんね。また涙出てきちゃったね。やっぱり意地悪な質問だったね」

周りから見たら、奇妙な光景だろう。
私よりも一回り大きい背丈のスーツ姿の男の人が、自分が出たステージでもないというのに泣いていて。
その人の涙を拭きながら、可笑しくって笑ってしまっているアイドルがいて。
こんなの、あべこべだ。
でも、私の感じた全てを、プロデューサーが受け取ってくれたから。
プロデューサーは私のステージを見て涙を流すほどに、感動してくれた。
パフォーマンスでみんなに感動を与えるようなアイドル。
私の目標である、そんなパフォーマンスが出来たのかな。
少なくとも、みんなよりも先に、真っ先に私の隣で、私のファンになってくれた人が、泣いてくれている。
私には、これだけでもう十分すぎるくらい。

「もう。ここまで来れたのはプロデューサーのおかげなんだから、泣かないでよ」
泣かないで欲しい、だなんて思ってない。私のいちばんのファンを感動させられたんだから。それが嬉しくて嬉しくて、仕方がなくて、すすり泣くプロデューサーが愛おしい。
プロデューサー。
ここまで連れてきてくれたのは誰でもない、貴方なんだよ。
私を羽ばたかせてくれたのは、貴方なんだよ。
そんな貴方が、私の為に泣いてくれて。
嬉しくないわけがない。
愛しく想わないはずがない。

この人は、私の隣にいてくれる人なんだ。
私のことを、自分のことのように想ってくれていて。
どんなときでも、私のことを応援してくれて。

温かい。
じんわりと、胸に広がるその温かさはとても得がたいもので。

こんな気持ちになれるんだ。アイドルって。
この人といれば、こんな気持ちになれるんだ。
今までは、心にタイムリミットを刻み続ける焦りと底知れぬ冷たさと、夢に思い焦がれるだけの、全身が焼けるような痛みがあっただけなのに。

プロデューサーが隣にいてくれるだけで、「大丈夫だよ」って言って貰えたような、背中を優しく押されたような、そんな気持ち。
今まで自分を雁字搦めに縛っていた鎖じゃなくて、どこまでも、高く飛んでいけそうな翼。
そんなかけがえのない、どんなものにも変え難いものをくれる、ただひとりの人。
それがプロデューサーだったんだ。
プロデューサーしかいないんだ。
私の人生で出会ってきた人達の中で、こんなにも私にたくさんのものをくれる、ずっと私の隣にいてくれる人はこの人以外いなかった。
もう、この人以外で、私をこんなに想ってくれる人とは出会えない。

この人しかいないんだ。
この人といれば私は前に進めるんだ。

確信に変わった瞬間だった。
目の前にいる、この人を、もう一生離さないと思った瞬間。

───

私は、何度もこの思い出を再生する。
練習の合間、何かにつまづいて先に進めないような黒い気持ちに襲われたとき。
家でひとりでいるとき、寂しさからか、デビュー前の、停滞していた時間を思い出したとき。
何度も、何度も、この思い出が私の不安を書き換えてくれる。
きっとこれがビデオテープなら擦り切れるほど何度も、何度も、再生している。
私の全てを、10年を、肯定してくれるビデオテープ。
このビデオテープはもう一生、なくしたくない。

プロデューサー。
私にとって、プロデューサーはそういう存在なの。
私の人生を変えてくれた、私の人生を受け入れてくれる、私の全てなの。

だから、貴方は私の全てなのだから。
絶対に、絶対に。

離さない。

Comments

  • TKわ

    そりゃ依存してもしょうがないなって

    October 26, 2023
  • 久遠

    例えがドンピシャすぎる…。わかる。

    January 13, 2022
  • 社畜

    ビデオテープに例えるの想いの重さがわかって好き

    November 9, 2021
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