受け入れた場所から、爆ぜるような衝撃が全身へと逆流する。
部屋の空気は濃密な情欲で重く淀み、静寂を破るのは二人の荒い息遣いと、湿った肌が触れ合う微かな音だけだった。繋がった部分から伝わるのは、単なる体温ではない。互いの命を混ぜ合わせるような、暴力的なまでの質量を持った存在そのものだった。熱が血管を駆け巡り、骨の髄まで焼き尽くすような感覚が、充足感と快楽を同時に脳髄に突き刺し、比鷺の視界を白く霞ませた。
覡としての誇りはもう粉々に砕け散っていた。ただこの男に支配され、溶かされることだけを求めている。腰は勝手に夜帳の動きに合わせて小さく震え、もっと深く受け入れようと自ら動いてしまう。涙が瞼の裏で滲み、比鷺は切なげに悲鳴を上げた。
「……ぁ……せ、んせ……っ!」
比鷺の両腕が萬燈の背中に回され、指先が肩甲骨の辺りを彷徨う。
萬燈に叩きつけられる渇望と、比鷺の卑屈なまでの懇願。それらの協和音が、今の二人にとっては、カミに捧げるどの舞奏よりも荘重で、どの旋律よりも甘美な音楽として脳髄を痺れさせた。
「愛して……先生……俺の全部……!」
魂を削り出すような切実な叫びに、萬燈夜帳の理性が、最後の一片まで焼き切れた。
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