プロデューサーがチョコ+αを貰う話
59作目です。
前回のお話→novel/27105276
間に合わなかった......!!
初めて季節もののタグを付けました。
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今日はバレンタインデー。
街中に浮かれた空気が流れている中、283プロダクションのプロデューサーはいつも通り仕事をしていた。
はづき「プロデューサーさん、ハッピーバレンタインです~」
P「はづきさん、ありがとうございます......!これ、俺からもバレンタインです」
はづき「ふふ、ありがとうございます~」
はづき「もしよろしければ、ここで一緒に頂きませんか~?」
P「いいですね!俺もはづきさんと一緒に食べたいと思ってました......!」
はづき「それでは、お紅茶淹れてきますね~」
P「あ、俺も手伝います......!」
もはや恒例となったバレンタインプレゼントの交換。
283プロではバレンタイン付近にアイドルや事務員、プロデューサーの間で大量のプレゼント交換会が行われていた。
────────
P「(はづきさんからもらった抹茶のチョコ、美味しかったな......)」
はづきさんと休憩で食べた抹茶チョコの味を思い出しながら、再びデスクに向かっていた。
しばらくして、小腹が空いてきたころに玄関のドアが開く音がした。
結華「おはようございまーす!」
P「結華、おはよう!はい、ハッピーバレンタインだ」
結華「わ!Pたんありがとう!じゃあじゃあ、三峰からも......どうぞ!中はもちろんチョコです!」
結華に渡されたのは、縦長の包装された綺麗な小包だった。
P「ありがとう!美味しく頂くよ」
結華「ぜひぜひ!なんなら、ここで食べて感想を聞かせて欲しいなぁ~、なんて......!」
P「確かに、自分が選んだものの感想って直接聞きたいよな!じゃあ、今頂いてもいいか?」
結華「もちろん!どうぞ、食べちゃってください!」
P「......お、これは猫のチョコか?」
包装を開け、蓋を開けると一口サイズの猫型のチョコが入っていた。
結華「そうなの!チョコに教えてもらったお店で一目ぼれしちゃって、今年のプロデューサーへのバレンタインプレゼントはこれだーって思ったの!」
P「ははっ、結華らしい可愛いチョコだな。じゃあまずはこれを────おいしい。これは......中に苺ジャムが入ってるのか」
結華「ちゃんと十種類、全部違う味だから楽しんで食べて欲しいな~!」
P「そうだな、じゃあ次はこれを────」
────────
P「そういえば今日はほとんどチョコしか食べてないな......」
時刻は昼過ぎ。
若干の空腹感を覚えたところで、今日一日で摂取した糖分の量に思いを馳せる。
P「うん、今日一日は目をつぶろう......!」
なんと、今日一日に留まらずこれから数日は糖分摂取量が増え、今抱えているお腹周りにさらに緊張感を与えることになるのだが、それを今のプロデューサーは知る由も無かった。
円香「何に目をつぶるんですか?」
P「うわぁっ!?」
後ろから声を掛けられたことに驚いて飛びあがる。
いつの間にか円香が後ろに立っていた。
P「き、来てたのか円香......」
円香「はい、つい先ほど」
P「そうだったのか......全然気づかなかったよ。そうだ、はい」
円香「これは......」
P「ハッピーバレンタインだ。俺からのプレゼントだよ、良かったら受け取ってくれ」
円香「ありがとうございます。では、私からも差し入れです」
P「ありがとう!──......?」
そうして円香から渡されたのは紙袋だった。受け取ると、明らかにチョコではない重さが手に伝わる。
P「すまん、中を見てもいいか?」
円香「ダメです」
P「えっ」
円香「......冗談です」
紙袋の中身をのぞいてみると、そこにはプラスチックの容器に液体が入っていた。
一つ取り出してみると、パッケージにはレモネードベースと書かれていた。
P「これは......レモネード......?」
円香「レモネードベースです。水や炭酸水で割って飲んでください」
円香「あなたのことですからどうせチョコレートはたくさん貰うと思いまして。口直しにでも」
P「なるほど......!ありがたくいただくよ」
円香「はい。それでは、私の用事はこれだけなので失礼します。感想はまた今度聞かせてください」
P「わかった。早速今日帰ったら飲んでみるよ」
────────
P「少し暗くなってきたな......」
少し日が落ちてきた。窓からはオレンジ色の光が差し込んでいる。
タイピング音だけが響いている室内に、扉の開閉音が響いた。
真乃「お疲れ様ですっ」
P「お疲れ様。学校帰りか?」
真乃「はい。プロデューサーさんにお渡ししたいものがあって......」
P「お、奇遇だな。俺も真乃に渡したかったものがあったんだ」
真乃と顔を見合わせて、つい笑みがこぼれてしまう。
お互い、考えていることは同じだろう。
真乃「プロデューサーさん、ハッピーバレンタイン、ですっ」
P「真乃、ハッピーバレンタインだ」
真乃から手渡されたのは小さい包みだった。
手作り感満載で可愛らしいラッピングの、おそらく手作りの何かが入っているのだろう。
P「俺のはチョコレートだよ。お茶請けとして食べてくれ」
真乃「ほわっ、ありがとうございます。私はクッキーを焼いてきました......!」
包みを開くと、中から小さなクッキーが出てきた。
P「おお......チョコチップやドライフルーツが散りばめられていてすごく美味しそうだ......!せっかくだし、一つもらっててもいいか?」
真乃「はいっ。プロデューサーさんのお口に合えばいいんですけど......」
P「こんなに美味しそうなんだ。いただきます───うん、美味しい。優しい味がするよ」
真乃「本当ですか......!やったっ......」
小さくガッツポーズで喜ぶ真乃。
珍しく真乃の姿を見て思わず笑ってしまう。
真乃「プロデューサーさん......?」
P「ごめんごめん、真乃が可愛くてつい......」
真乃「ほわっ......そんな、可愛いだなんて......」
P「ああ、すまん、つい......」
真乃「......」
P「......」
「「ふふっ(ははっ)......!」」
真乃「せっかくですし、二人で食べませんか......?私、最後に作ったのは材料が残り少なかったので味見できてなくて......」
P「もちろんだよ。アフターヌーン......にしてはちょっと遅いけど、晩御飯の前にちょっとだけ食べちゃおう」
真乃「はいっ......!」