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【リメイク】真乃が朝ごはんを持ってきてくれる話/Novel by あとかた

【リメイク】真乃が朝ごはんを持ってきてくれる話

2,898 character(s)5 mins

いろいろやってみる施策の内の一つです。
未だに過去の作品も評価をいただいているので時々どんな内容だったかなと見返しているのですが、粗が目立って恥ずかしさを感じていました。そのため多く評価を頂いている少し前の作品を、内容はほぼそのままに書き直しを行おうという考えに至った次第です。
ただ、リメイク元の作品から得られるもの(主に恥ずかしさ)もあると思ったので、上書きではなく新たに投稿することにしました。
また、SNSに縦書きのものも載せていますので、よろしければフォローなどお願いします。

リメイク元
novel/19097051

前回のお話→novel/26909850

お題箱→https://odaibako.net/u/atokata
twitter→https://x.com/Atokata_BtO
fanbox→https://baka-to-otaku.fanbox.cc/

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「おはようございます!って、さすがに誰もいないか……まだこんな時間だしな」

まだ早朝だし誰も居ないはずだが、たまに霧子や凛世あたりが先に来ていることもあるので一応部屋に響くように挨拶をする。
霧子は花の水やりで登校前に来てるし、凛世は……いろいろ。学校の宿題だったり、雑誌とかのアンケートを持ってきてくれたり……。
アンケートなんかは朝早くから来てくれなくても全然間に合うんだが、早く済ませておきたいのだと思う。

「おはようございます…!プロデューサーさんっ」

聞きなれない声がした。いや、正確には聞きなれてる声なのだが、この時間帯ではという意味だ。この小鳥のような柔らかな声は───。

「真乃か、おはよう。今日はいつもよりかなり早いけど何かあったのか?」

今日の真乃の仕事は───あれ?撮影とか収録は覚えてる限りでは特になかったはずだけど、何か見落としてたかな。

「ほわっ…今日は少し早起きしたので、もしかしたらプロデューサーさんがいるかなと思って……」

「ん、ってことは俺に用事か?仕事のこととか、レッスンの日程とかで相談だったり───」

「い、いえ…!相談とかじゃなくてその、今日は少し早く起きたので……ご迷惑、でしたか……?」

「いやいやいや!そんなことない、そんなことないぞ!真乃が会いに来てくれて俺も嬉しいよ」

顔見るだけに事務所に来てくれるなんて、真乃にとってもここがだいぶ居心地の良い所になってる証拠だよな!
───そういえば。

「ところで真乃」

「ほわっ……なんでしょうか?」

「朝ごはんは食べたか?まだだったらコンビニでおにぎりでも買ってこようかと思うんだけど……」

「私は、ここに来る途中に公園で鳩さんたちと一緒にサンドイッチを食べてきました。もしかして、プロデューサーさんはまだ…?」

「そうなんだ。コーヒーだけ飲んで出てきたからお腹ペコペコでさ……。すまないが、留守番頼めるか?」

おにぎりの具は何にしようか。いや、サンドイッチもいいな。というか、サンドイッチの話を聞いたらサンドイッチ食べたくなってきたぞ…。

「あ、あのっ」

さえずるような声で呼び止められた。もちろん、声の主は真乃だ。

「プロデューサーさんっ。よかったらサンドイッチ……どうですか?」

「サンドイッチ?」

真乃の食べかけか?それなら是非いただきたいものだが…。

「はいっ!私が作ったものが食べきれなくて余ってるので、よかったらなんですけど……」

その小さなお口じゃ食べきれなかったのかな。俺なら真乃ごと一口で───いやいや、落ち着け俺。
もちろん、真乃が作ったものが食べられるならすごく嬉しいし……いや待てよ。まだ食べかけの可能性は0じゃない……?

「ははっ、余ってるのがあるなら、もらってもいいか?」

差し出されたバスケットにはサンドイッチが入っていた。
どれも丁寧に作ってあるな。少し不格好なものもあるけど、それもまた味があるというか。
半分くらい隙間が空いてるのは真乃が食べたからだろう。食べかけは───無し。少し肩を落とす。
それにしても、どれもおいしそうだ。

「はい……!ツナサンドと、たまごサンドと、レタスサンドと……」

「おお。すごい美味しそうだ……!これ、本当に俺が食べていいのか?」

「はいっ、プロデューサーさんに作って来たので……あっ」

「……?もしかして、最初から俺に作ってきてくれたのか……?」

「すみません、実は……。お昼は事務所にいないかもと思ったので、朝ならと思って作ってきたんです」

そこまで考えてくれてたのか。確かに昼は開けてることが多いし、今日もその予定だったから確かに真乃の予想は当たっている。
でも、こんなに朝早く起きて作らなくても連絡一つくれれば飛んでいくんだけどな。

「俺のために……ありがとう、すごく嬉しいよ。朝とか夜はコンビニとかで軽く済ませちゃうことが多いし、朝に手料理を食べるのも久しぶりだよ」

「ほわっ…?プロデューサーさんもしかして、ずっとこういう食生活を続けているんですか……?」

「ははっ、みんなには内緒な。でも、最近は美味しいお惣菜を探すのとかにもハマってきててさ……」

「ダメですっ…!プロデューサーさんが良くても、私が良くないです……!」

「そ、そうはいってもな……。自炊をするにしても、買った食材を一人で食べきれるか不安になったり、色々難しいんだよ……」

「じゃあっ、わ、私が毎朝プロデューサーさんの朝ごはんを作りますからっ……!それに、プロデューサーさんが一人で食べきれなかったら私も一緒に…!」

「ははっ、さすがにそこまでは悪くて頼めないよ。そう言ってくれるのは本当に嬉しいけど、真乃に負担をかけてしまう」

素人の俺が作ったものなんか真乃に食べさせられないし───いや、真乃にご飯食べてもらえるなら調理師免許も視野に入れていいな……。
それに、おいそれと簡単にお願いできない理由もある。俺が頑張れば済む話ではあるんだが……。

「かけていいですっ……!それくらい、全然負担じゃないですからっ……!プロデューサーさんにちゃんとした朝ごはんを食べてもらうことの方が大事ですっ」

「そ、そんなにか……?でも、食材費とかは俺が真乃に払うよ。それに、毎日はやっぱり負担が大きいと思う。でも、真乃の気持ちを無下にするのもいかないし……週1でどうだ?」

これなら真乃にかかる負担を少しでも減らせる。食い下がってきてもせめて週2回くらいで譲歩してくれるだろう。

「し、週5回…..っ」
「……週2回!」
「週5回ですっ!」
「……し、週3回!」
「週6回ですっ!」
「いや、増やすのは違くないか!?……週4回!」

こうして少しの間、まったく引き下がらない真乃と激戦を繰り広げていたが…。

「もうっ…わかりました。じゃあ、週4回で我慢します……」

「いや、十分ありがたいよ。じゃあ、頼むな?」

「はいっ!プロデューサーさんに美味しいものを食べてもらえるように頑張りますね。むんっ」

「でも、それで無理しちゃだめだからな。───そうだ!言い忘れてたけど、今日はサンドイッチありがとう。本当に美味しかったよ」

「……ふふっ、プロデューサーさんがおいしそうに食べてくださって、私も嬉しいですっ…!それじゃあ私はもう帰りますね。今日もお仕事頑張ってくださいっ…!」

「ああ、真乃のおかげで今日はより一層頑張れそうな気がするよ。ありがとう」

真乃はサンドイッチが入ったバスケットを持って事務所を出て行った。

「ふぅ……さて、どうしたものか……」

この後のことをどうするか悩んでいるとガチャリ、と事務所のドアが開く音がした。

「おはようございます、プロデューサー。お昼のお弁当です。あと、昨日の分のお弁当箱を回収しに来ました。昨日のお弁当の味はどうでしたか?今後の参考にしたいので、よろしければ感想を聞かせてください」

持ってくれよ、俺の胃袋───。

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