ソウル路地裏の居酒屋に不思議な日本語規制 見当たらぬ屋号、ローマ字ならOKとは

日ごろ〝うまいモノ情報〟を交換しあっている韓国人の友人が「実にうまいしめサバを出す居酒屋がある」というので出かけてみた。ソウル中心部で観光スポットになっている仁寺洞(インサドン)にある「雅(みやび)や」という店だという。路地裏にローマ字で「MIYABIYA」と書かれた看板をやっとみつけて入った。

4人掛けテーブル3つだけの素朴かつごく小さな店で日韓の夫婦2人でやっていた。早速お目当てのしめサバを注文したところ評判通りの味。しめ過ぎず、サバの赤身がわずかに残って鮮度もあり、本格的な日本料理になっていた。

ついでにソウルでは珍しいサワラの刺し身も出してもらったがこれまた美味。大阪出身で京都で割烹(かっぽう)を習ったという主人の宝蔵雅樹さん(60)によると、縁あって店を始めて18年になるという。ソウルの〝日本人居酒屋史〟に通じているつもりだった筆者としては不明を恥じることとなった。

仁寺洞は元は書画、骨董(こっとう)屋が並び路地裏は料亭街という古風な通りだった。今は観光街だがそこで居酒屋18年とはすごい。ところが看板をはじめ屋号の「雅や」がどこにも見当たらない。聞くと行政当局から「街の伝統的雰囲気を守るため日本語はダメ」といわれローマ字に変えたのだとか。英語風ならいいとは訳が分からん。(黒田勝弘)

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