霧烏
とある病を患う監督生の話 - 霧烏の小説 - pixiv
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4,707文字
監督生の話
とある病を患う監督生の話
タイトルで分かる通り、とある病気ネタです。
と言っても特定の病気を揶揄するつもりは一切ありません。
というかきりうさん自身がこの病気持ちなので、症状内容はまんま自分の体験を反映しております。

持病持ちの監督生ってTWLだとどうなるんだろうなー、と思った事をきっかけに、治療パターンの1つとして書いてみました。
それでもいいよって方のみお付き合いください。

2022年11月14日:twst夢100users入りタグ追加ありがとうございます!
 
 
 
 
 
---------- 以下読後推奨 ----------
 
 
 
監督生
出来れば言いたくはなかったけど(自分的には大した病気じゃないので)、こうなったら仕方がないと暴露したら皆に心配された。だから言いたくなかったのに!!!
なお後日の補習はつつがなく行われた。

エース・何で俺らに言わねーんだよ!・トラッポラ
様子がおかしい事には気付いていたのに!何で先に言わねーんだよ言ってくれたら寮長に相だっ……告げ口しなかったのに!
監督生の服薬が終わるまではこっそり(なお事情を知る者達にはバレバレな)サポートする姿が見られた。

デュース・監督生、無理して無いよな?・スペード
薬で治らない病気があるのか…!
監督生の服薬が終わるまで、しょっちゅう「先生が言ってる言葉、分かったか?」と尋ねる姿が目撃され、何故か“デュースが”言葉の意味を理解できずに監督生に尋ねている、と捉えられた。違う、僕は監督生を助けたいんだ!!!(必死の訴え)

リドル・監督生を治療するのはボクだ!・ローズハート
不治の病だなんて…元の世界では原因が分からなかったのかもしれないが、必ず僕が本当の症状を見つけて、君を救ってみせる!
なお監督生からは「いや別に、そうしょっちゅう発症するわけじゃないのでそんなに気負わなくていいですよ?」と逆に心配されたもよう。

ケイト・病気なんて、そんな…・ダイヤモンド
耳鳴りってなに、そんな雑音をずっと聞いてて監督生ちゃんは大丈夫なの…!?
めちゃくちゃ心配してくるハーツ生を案じ、服薬途中で「耳鳴りはもう聞こえませんから安心してください!」と監督生に逆に励まされる未来が待っている。

トレイ・原因不明をそんな軽く言うものじゃないだろう!・クローバー
何でそんなに呑気でいられるんだ?耳が聞こえなくなるって相当だろう!?
ってな訳で服薬中は見舞いと称してしょっちゅうタルトを持ってきてくれる。いつも1ホール差し入れてくれるので監督生はマブ達他の1年組と美味しくいただいた。

俺様も子分を助けるんだぞ!・グリム
子分が病気なら俺様が支えるんだゾ!
なお支える内容はいつもは監督生に持たせている教科書を自主的に持ったり、なるべく授業中に居眠りをしないように気を張る事だったりする。
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2022年8月11日 23:02

 エースがその事に意識を向けるようになったのは、とある日の昼下がりの出来事であった。
 次の授業のため、廊下を歩いていたエース・デュース・監督生にグリムといういつものメンバーであったが、ふと監督生がその歩みを止めたのだ。

「あっ……」

 小さく呟いた監督生は自身の側頭部を押さえ、何事か考えている様子。
 監督生との距離が少々空いた事に気付いたデュースが「どうした監督生?」と声をかけるが、監督生は数秒何かを考え込み…小さく被りを振って、彼らの元に駆け寄って来る。

「――ううん、なんでも無いよ」

 遅れちゃうから早く行こう?と促す監督生に、その時は何も思わず「いや立ち止まったのは監督生だろ~?」「そうだぞ遅れたら子分のせいなんだゾ!」なんて軽口を叩き、再び歩み始めた。

 だがしかし。その日を皮切りに何事かを考え込む監督生の姿を見かける事が多くなったようにエースは思う。
 例えば授業中、退屈な講義を聞いている最中に監督生が片手で頭を抑えていたり。
 例えば実習後、教師からの結果判定を待つ間に眉間にしわを寄せていたり。
 例えば運動場、休憩中に何か考え込んでいるのか遠い目をしていたり。

 そんな、時折様子がおかしくなる――と言っても1分にも満たない短い時間だが――監督生にどうかしたのか聞きたい…でも聞けなかったある日の事。
 その日もいつかと同じく、別教室へと向かっていた時だった。あの時のように、歩みを止めた監督生が、あの時と同じく側頭部に手を当て何事かを考えている。
 エースは「またか」と思いながら、しかしいつかと同じように監督生はすぐさまこちらに駆け寄ってくると思っていたのだが。「あー…」と小さく零し、こちらに駆け寄って来たのだ。なぜか、教科書をこちらに差し出して。

「監督生?」

 どうしたんだ?と首を傾げるデュースの声には答えず、

「ゴメン、ちょっと自分次の授業休むわ。先生には後で説明しに行くから、休む事だけ言っておいて?」

 そう言って無理やり教科書をデュースに押し付け、その場から駆け出してしまった。――それこそ、その場に残された3人(2人と1匹)が追いかける隙も無く。

「はあっ!!???」
「っおい監督生!?」
「子分!!!?」

 3者3様に監督生を呼び止めようとするが、その声は聞こえなかったのか、それともワザと聞こえないフリをしたのか……監督生は振り返る事も無く、そのまま廊下の角へと消えたのだった。





 そしてその日の放課後。あの後は授業に参加することも無く、どころか校内のどこにも姿を見せなかった監督生が、ようやくオンボロ寮に戻ってきたが……寮内に入った途端、誰かに腕を掴まれた。

「えっ何何何!??!!!?」

 困惑する監督生が己の腕を掴む者に目をやれば、そこにはこちらを振り返りもしない見慣れた黒髪の少年が。傍らにはもう1人のマブの姿もあり、えっ何で?と問いを掛けようとするが、それより早く連れて来られたのはオンボロ寮の談話室であった。
 そこには、寮には戻っていないのか制服姿で仁王立ちするリドルの姿があった。その背後にはコワイ笑みを浮かべる同じく制服姿のケイトとトレイも居る。
 ちょっとどういう事!?と此処に連れてきた相手であるエース・デュースを振り向けば…残念ながら少し怒っているような笑みを向けられる。そしてグリムはというと、いつの間に談話室に入ったのか部屋の扉前を陣取り退路を防いでいる。ブルー◯ス、お前もか。

「監督生、授業をサボるなどルール以前の問題だよ…?」

 有無を言わさず正座させられ、開口一番リドルの口から発せられた言葉に監督生はやっぱりか…と溜息一つ。

「いやなんで自分リドル先輩に怒られているんですか自分はハーツ寮生じゃ…」

「監 督 生 ?」

「ひえっ…」

 口ごたえと捉えられたのだろうか。リドルの声に凄みが増す。先刻まではギリギリ冷静を装っていたのだろう、今はいつものように顔を真っ赤に染めて怒っている。
 今にもウギりそうに怒りの表情を露わにしたリドルの威圧に晒され、うわ、コレさっさと説明しないとアカンやつやと早々に悟った監督生は、しかしどう言ったものかと悩み、とりあえず穏便に済ませる事にする。

「でも先輩、先生にはちゃんとサボった理由の説明はしましたよ? その上で今回のサボりは後日補習を受ける事で帳消しって事で話はついて――」

「他の者達が真似をしたらどうするんだい? 後ろ暗い理由が無いのならちゃんと説明をするべきだ」

 あ、自分、選択肢間違った。
 向けられたマジカルペンに早急に白旗を上げる監督生。両手を頭上に降参の意を示して、でも何とか誤魔化せないかと口を開く。

「ペン向けないでください自分オフられてもあまり意味ないですけどやっぱ首回り邪魔なんで……わかった! わかりましたから詠唱やめて!?」

 今にも『首をはねろ!』と叫び出しそうなリドルに観念し、ちゃんと説明しますから!と正直に白状する方に慌ててシフトチェンジする。誰だって無駄に被害を受けたい訳じゃないので。
 とりあえずリドルにはマジカルペンを降ろしてもらい、「どこから説明したらいいかわからないので、順を追って説明します。判らない事があれば都度質問をいただければ答えられる範囲で答えますので」と前置きをし、話を続ける。

「いやね? コレ入学当初に学園長には説明してて、先生方にも周知はしてもらっているんですけどね? ――自分、突然発症する病気持ちなんですよ」

 その瞬間、予想だにしていなかった理由に監督生を取り囲む厳格寮生たちが息を呑んだ。悪い笑みを浮かべていた相棒も一瞬で悲しそうな表情になるのを見て、あーだから言いたくなかったのに!と思いながら、しかしちゃんと説明すると言ったのだから話を止めるつもりはない。

「で、さっきの授業をサボったのは病気が発症したので保健室に行ってました。この事は先生に事実確認を取っていただいて構いません」

 病気の発症よりも面倒だったのは保健室での精密検査――如何せん監督生はこちらの世界(TWL)の戸籍が無いもので。元の世界である程度の知識は得ていたものの、一応精密検査は必要なのか、それとも学校の備品でどうにか検査は可能なのか…情報のすり合わせが必要だったのだ。事前に症状の内容について話をしていた事で、保険医が類似する病の事を多少調べておいてくれたのが幸いし、今回は保健室の設備だけでどうにかなったのだ――と薬の処方方法の話し合いだったりする。何せ監督生自身にもこちらの世界で発症する可能性がある、という話を学園長にしていただけなのだ。そうしてこちらの世界で初めて発症した結果、こんな時間まで保健室に缶詰め状態となっていたのだと監督生は語る。

「その病気、というのは…?」

 恐る恐ると言う風に尋ねるリドルに、「先輩先輩、そんな深刻になるような重病じゃないですから! 聞かれれば普通に答えますから」と笑い、病名を告げる。

「こっちじゃ似たような病名を何て言うのか結局聞けなかったので、故郷での診断結果で言いますけどね? ――病名は、突発性難聴、っていいます」

 難聴。つまり耳が聞こえなくなる病気だ。リドルの優秀な頭が即座に耳に関する病の知識を探り出す。それに気付いているのかいないのか、監督生はさらに続ける。

「症状は個人差があるのですが、自分の場合は突然耳鳴りがする事ですね。あと耳閉感。難聴って言うからには騒音の中で発症しそうなものですが…発症原因はハッキリ言って謎です。それこそ、周りに大きな音が発生しない、どころか静寂に包まれている中ででも発症する事があります。ちなみに実体験です」

 思い出されるのは過去、何度か病を発症した時の様子だ。確かに街中で、賑わうなかで突然耳鳴りが聞こえた事もあれば、(元の世界での)学校の図書館で勉強中に発症した事もある。ちなみに自分でもなんでだよ!と思わずツッコミを入れてしまったのは自室にて、欠伸をしながら体を伸ばしていたら突然発症した事だったりする。いや今の、再発する原因あったぁ?!?!とついつい叫んでしまったがその件に関しては自分は悪くないと今も思っている。

「ねえ監督生ちゃん、今は大丈夫なの…?」

 俺たちの声、ちゃんと聞こえてるよね……?
 震える声で尋ねるケイトに「ちゃんと聞こえてますよ」と監督生。同時に「まあ耳鳴りもまだしていますが」と続け、ケイトが撃沈した。

「そうそう、症状は耳鳴り以外にめまいなんかが起こる人も居るそうですが、自分はとりあえず耳鳴りだけです。で、この病気、早期治療を施さないと聴力が落ちるんです。つまり耳が聞こえ難くなるって事ですね」

 聴力を失うのか、それとも聞こえ難くなるだけか――それははっきりとは調べきれてないですけど、と続け、

「なので、さっきの授業中は保健室で検査と、薬を処方してもらってました」

 今回のサボりの理由はこれで全部です、と告げる監督生に、何だ、薬を貰ったのならもう大丈夫だよな、と安堵したのはデュースである。グリムもその言葉に安心したのか、「子分が治るまで、仕方が無いから俺様が面倒を見てやるんだゾ!」と監督生に抱き着き鼻息を荒くし、「いや耳鳴り以外は特に問題無いからね? グリムに迷惑をかける程じゃないよ?」と諭される。

「薬もあるんだったら、ちゃんと治るんだよな?」

 そう尋ねるエースに、監督生は小さく首を横に振り、

「それが残念な事に、対症療法しか出来ないんだよね。……何せ発症原因が不明な病気なので。根本的な治療が出来ないってのが現状です」

 自分も何度か薬を処方してもらっていたから、こっちでも同じような成分の薬を用意してもらっておく事が出来たのだと監督生が告げる。

「監督生、その病気の原因って、何なんだ?」

 トレイの問いに、「それが判らないんですよね~」と答える監督生。言い方が結構呑気であるが、その内容は呑気に言っていいものではない。

「何だっけ? 症状自体は内耳のリンパがどうとか言われたような…? すみません、流石に人体で起こってる病気のメカニズム的な詳しい原因は自分も正確には覚えてないです。先ほども言った通り突然発症するし、故郷では聴力検査と軽い問診くらいで診察も終わる事が多かったので。あ、でもストレスとか食事の偏りとか睡眠不足とかも原因の1つって聞いた事が…あるような?」

 何でそんな曖昧なんだよそこ一番重要だろう!? とのトレイのツッコミは残念ながら口には出ず。「いや、そんな……」と言葉に詰まる先輩に、何かすみません、と監督生がヘラリと笑う。

 そんな後輩の姿にフルフルと肩を震わせたのは途中から口を噤んでいた彼等が寮長である。
 原因も不明で、その病を発見したであろう監督生の故郷の医療でも対症療法しか出来ない――つまり、実質不治の病と同じではないか!
 そう感じたのであろうリドルは思わず監督生の肩を掴んだ。

「ボクが必ず、君の病の原因を特定すると誓おう」

 肩を掴み、監督生の正面からそう宣言するリドルであったが…監督生は残念そうに、









「いやあそれには及びませんよ。だって、原因が判明した時点で、病名が変わるだけなんですから」

 だって突発性難聴って、原因を特定出来ない場合に仮に名付けた病名の事ですから。

とある病を患う監督生の話
タイトルで分かる通り、とある病気ネタです。
と言っても特定の病気を揶揄するつもりは一切ありません。
というかきりうさん自身がこの病気持ちなので、症状内容はまんま自分の体験を反映しております。

持病持ちの監督生ってTWLだとどうなるんだろうなー、と思った事をきっかけに、治療パターンの1つとして書いてみました。
それでもいいよって方のみお付き合いください。

2022年11月14日:twst夢100users入りタグ追加ありがとうございます!
 
 
 
 
 
---------- 以下読後推奨 ----------
 
 
 
監督生
出来れば言いたくはなかったけど(自分的には大した病気じゃないので)、こうなったら仕方がないと暴露したら皆に心配された。だから言いたくなかったのに!!!
なお後日の補習はつつがなく行われた。

エース・何で俺らに言わねーんだよ!・トラッポラ
様子がおかしい事には気付いていたのに!何で先に言わねーんだよ言ってくれたら寮長に相だっ……告げ口しなかったのに!
監督生の服薬が終わるまではこっそり(なお事情を知る者達にはバレバレな)サポートする姿が見られた。

デュース・監督生、無理して無いよな?・スペード
薬で治らない病気があるのか…!
監督生の服薬が終わるまで、しょっちゅう「先生が言ってる言葉、分かったか?」と尋ねる姿が目撃され、何故か“デュースが”言葉の意味を理解できずに監督生に尋ねている、と捉えられた。違う、僕は監督生を助けたいんだ!!!(必死の訴え)

リドル・監督生を治療するのはボクだ!・ローズハート
不治の病だなんて…元の世界では原因が分からなかったのかもしれないが、必ず僕が本当の症状を見つけて、君を救ってみせる!
なお監督生からは「いや別に、そうしょっちゅう発症するわけじゃないのでそんなに気負わなくていいですよ?」と逆に心配されたもよう。

ケイト・病気なんて、そんな…・ダイヤモンド
耳鳴りってなに、そんな雑音をずっと聞いてて監督生ちゃんは大丈夫なの…!?
めちゃくちゃ心配してくるハーツ生を案じ、服薬途中で「耳鳴りはもう聞こえませんから安心してください!」と監督生に逆に励まされる未来が待っている。

トレイ・原因不明をそんな軽く言うものじゃないだろう!・クローバー
何でそんなに呑気でいられるんだ?耳が聞こえなくなるって相当だろう!?
ってな訳で服薬中は見舞いと称してしょっちゅうタルトを持ってきてくれる。いつも1ホール差し入れてくれるので監督生はマブ達他の1年組と美味しくいただいた。

俺様も子分を助けるんだぞ!・グリム
子分が病気なら俺様が支えるんだゾ!
なお支える内容はいつもは監督生に持たせている教科書を自主的に持ったり、なるべく授業中に居眠りをしないように気を張る事だったりする。
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1951998,905
2022年8月11日 23:02
霧烏
コメント
かのねえ
かのねえ
上司からのストレスで罹患しました。歳と共に確かに聞こえが悪くなりましたので、治療を続けた方がいいかも。私はある一定の周波数の音だけがハウリング気味に聴こえる、聞こえすぎの症状でしたね。眩暈はなかったのですが
2023年5月20日
めいぷる
めいぷる
え!?これって病気だったの…!?し、知らなかった… 自分結構なるんですけど耳鼻科行った方が良いんですかね…?
2023年2月12日
上塩タンタン
上塩タンタン
今20歳だけど小学生〜中学生まではあった
2022年8月21日

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