アンティーカに怒られる話
次のお話→novel/24414669
45作目です。
が、趣向を変えてユニット+続きものになります。
ユニット全員を1作品で書くことを避けていたので、せっかくだし挑戦してみようかということで書いてみることにしました。
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摩美々「ぷろでゅーさぁー」
摩美々が間延びした声で呼ぶ。
現在事務所には、デスクで仕事をする俺とソファで完全に脱力しきっている摩美々の二人っきりだった。
P「どうした?摩美々」
摩美々「プロデューサーってー、最近摩美々たちに冷たいですよねー」
突拍子も無いことを言い出した。摩美々たち...アンティーカのみんなか?彼女たちに対してそんな態度、取った覚えがない。
P「覚えがないんだが......俺が何かしてしまったのか?もしよかったら教えて欲しい」
摩美々「えー?自覚ないんですかぁー?摩美々悲しいです~...」
そういって泣き真似をする。なるほど、どうやらそこまで深刻な問題じゃないらしい。
俺に何か問題があったとしても解決できそうな気がして、ほっと胸を撫でおろす。が、結局不満を聞き出さないと解決しようがないじゃないか。
P「すまん...本当に自覚がないんだ。教えてくれないか?」
摩美々「そうですねー。じゃ、かもーん」
摩美々がぱん、ぱんと二回手を叩く。すると、事務所にある衝立の裏から恋鐘、咲耶、結華、霧子の4人が現れた。
P「恋鐘、結華...!咲耶に霧子まで......」
恋鐘「プロデューサー!今回ばかりはもの申させてもらうばい!」
腕を組んで胸を張った恋鐘。
結華「お仕事中にごめんねーPたん。でもでも、今回はアンティーカの総意なのでちょーっと手を止めて聞いて欲しいです!」
申し訳無さそうな顔でウインクをする結華。
霧子「ふふっ...。プロデューサーさんも...おやすみ......しませんか...?」
にこにこ顔の霧子。
咲耶「みんなで仕事の合間を縫って一生懸命考えたんだ。良かったら聞いて欲しい」
真っすぐな眼差しでこちらを見つめる咲耶。
なるほど、オフの日を被らせてたのはこのためだったのか...!てっきりみんなで出かけるのかと...。
ただ、ここまで準備するということはよっぽどのことがあったのだろう。他のユニットにも同じ不満を抱かせてるかもしれないな...。
P「わかった。話してくれ」
恋鐘「んむむ............プロデューサーは、うちらと旅行に行くばい!」
経緯を説明しようとしたのか恋鐘は少しの間腕を組んで考えていたが、すぐに考えを放棄したのか全く予想してない答えが返ってきた。
聞き間違い...なわけないよな。
旅行か...まあ、はづきさんと社長に相談すれば行けなくはないと思うが......。
P「す、すまん、誰か説明を頼む。」
結華「はいはーい!三峰が順序を追って説明します!」
難しい顔をした恋鐘の前に、挙手をしながら結華が出る。
結華「まず、Pたんって三峰たちと最近した話の内容を覚えてる?」
もちろん覚えている。ラジオ、撮影、握手会、リリースイベント......。うん、どれも直近の記憶で間違いない。
全員分思い出せるし、どの話を深堀りされても問題ないだろう。
P「話の内容...一人ずつか?」
結華「んや、大体でいいよ」
P「そうだな...次のラジオの打ち合わせだったり「それ!」」
結華に言葉を遮られてしまう。しかし、今の部分に何か変なところでもあったか...?
P「え、えーと...つまり...?」
咲耶「プロデューサーは、最近仕事以外で私たちと会話をした記憶があるかい?」
咲耶の問いかけに、先ほどと同じように記憶を呼び覚ます。
......が、かなり薄っすらとしか思い出せない。しかもそれらも直近の記憶かと言われたらかなり怪しい。
P「え、えー...摩美々が事務所にモンドとエンツォを連れてきた時は......」
摩美々「それ3か月前ー」
P「霧子と事務所に置く花の話をしたのは......」
霧子「それは...もっと前に......」
他にも思いつく限りの出来事を上げて行ったが、結局摩美々の件が最も最近の出来事だった。
P「(た、確かに最近みんなと仕事以外の話をした記憶がない...。よくよく考えたらアンティーカどころか他のユニットとも......。)」
結華「こーら、他の子への反省は後でしてもらうとして、今は三峰たちのことを考えて欲しいなー?」
P「す、すまん...」
ナチュラルに心を読まれたが、いちいち反応して話を遮るのも良くないので黙っておく。
結華「Pたんも自分で気づいたと思うけど、最近全然三峰たちに構ってくれてないよね!そこで、三峰たちは一つの結論に至ったわけですよ。これはPたんが忙しすぎるせいじゃないかって!」
P「な、なるほど...」
確かに。というか、結華たちの推察通り完全に忙しいのが原因でみんなと交流ができていない。
というのもコメティックが軌道に乗ってきて、他のユニットも勝るとも劣らない活躍をしてくれているので必然的に業務量は増えていく。
結華「忙しいのはいいことかも知れないけど、三峰たちもPたんが構ってくれないと寂しいわけで......」
結華の言葉に反応して咲耶が腕を組んでうんうんと大きく頷く。
結華「そこで他のユニットとも相談して、かわりばんこにPたんと集中的に接触することにしました!もちろん社長とはづきさんの許可は貰ってます!」
P「えっ、初耳だぞ!?」
初めて聞く情報が飛び出してきた。つまり、今回アンティーカで言う旅行と同じようなことを他のユニットともするということだろうか。
結華「だってPたん、そんなことになったら社長とはづきさんの負担を減らすためにもっと頑張っちゃうでしょ」
P「うっ」
図星を突かれてしまった。結華に隠し事はできそうにないな...!
それにしても、まさかそんな話が進んでいたとは...。
さすがにそれぞれ期間をおいてだろうけど、他のアイドルとも交流する機会を作ってくれたアンティーカには感謝しないといけないな。
結華「そこで、アンティーカからは~...こがたん!」
恋鐘「ふぇ」
結華に振られた恋鐘は完全に油断していたようで、間抜けな声を漏らす。
結華「も~こがたん!」
結華が急いで恋鐘に耳打ちをする。内容は聞こえないが、うんうんと勢いよく頷いていることからおそらくちゃんと伝わっているのだろう。
恋鐘「そいでうちらが提案したのは~......旅行ばい!」
結華「実はもう行き先も決まってて、Pたんは準備するだけ!」
霧子「電車で移動なので...お車を出してもらう必要もありません...」
咲耶「いつも私たちを大切にしてくれているお礼に、今回はエスコートさせてほしいな」
摩美々「そーいうことなんでー、プロデューサーはちゃーんと楽しむ準備をしてきてくださいねー」
P「おお...それってやっぱりみんなで行ってきたほうが......いや、わかった。今回はみんなに任せる、俺も全力で楽しませてもらうよ」
恋鐘「よぉーーし、プロデューサー!うちらがちゃんと引っ張っちゃるけん、ちゃんとついてくるとよ!」
やば...めちゃくちゃ楽しみです