かわいいだけの猫じゃないから
またまた書いてしまったユリロイ第二作目!
今回はユーリの職場の人とばったりしちゃったロさんが「ユーリは犬っぽいか猫っぽいか」話してたら思わぬ方向に話が転がったりする話…
前半はまぁ健全なんですが途中の雲行きと
致してることが致してることなので
一応R付けます。
なんか今回はロさんが妖艶あざとおねーちゃん(あざとお義兄さん?)かも…??
ユーリはかわいい顔してえげつないもの持ってて欲しいですね!←
でも反して初でツンデレなの堪らない…
今回は出てきませんが二人が既に致してるし
ロさんがセルフ開発してたり結構えっちなので注意!
お互い絆されてるといいよね…
はぁああ〜!!義弟×義兄さいっっこう!
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病院の帰り道、今日は有り難いことに追加の任務も入らなかったので
家に直帰する気で歩いていると
何の運命の悪戯か…ふとしたことから居合わせた人と会話に発展し、お互いに相手が《義弟の職場先の上司と同僚》《職場の後輩の義理の兄》であることが分かり、自然と話は共通点であるユーリくんの話になっていた。
彼の上司は本当の職業は知らないが
こちらはもうこれで分かる。
(彼の上司、ということは……)
と点と点を結び、彼らの本職と結び付けながらも今は何も知らないフリをする。
(”一般家庭の精神科医”は秘密警察のことなんて詳しくないからな)
そうして無害な一般人に徹しながらも
敵対部側の顔が分かったことに内心ほくそ笑んだ。
(情報は何より大事だしな……)
とはいえ…、任務とはあまり関係はない気はするがそれはそれとして置いておき、
職場での彼のことも気になる…
家での彼は懐かない猫のようでかわいさが先立つがどんな風に職場では過ごしているのだろうか。
……これは、あらゆる情報は自分の力になるからだ。決して脱線なんかじゃないぞ。
…て、誰に言い訳してるんだか。
「ユーリくんって犬っぽくてかわいいよね」
話の最中、早速印象の話が出てきて驚く。
(犬……?そんなイメージはないが…
…確かにヨルさんを前にした彼はかわいらしい忠犬のような所もあるが、あれはヨルさんに対して限定だろうし…)
そう思いながら直ぐに切り返す。
「え?ユーリくんはどっちかというと猫ですよツンツンしててかわいいんです」
「え…??素直で真っ直ぐでかわいいから犬っぽくない…?」
すると彼方も意外だと言うような顔になる。
「いえ…、素直じゃなくて当たりが強いけどたまにデレてくれるところなんてまさにあれは猫ですよ!」
「いや、犬だって!」
「違いますユーリくんは猫です!」
そう告げた辺りから近くに見知った気配を感じる。
もしかして、これは……
「っな……!お…お前は何を言ってるんだっ!」
「あ、ユーリくん…」
やっぱりこの気は彼だったか…!
そう思いながらも、一般人が気配にあまり敏感過ぎるとおかしいので気付かなかったふりをすることにし、ぱちくりと瞳を瞬かせ彼のほうを見ると、何やら動揺している様子だ。
…もしかして、途中から話を聞いて何か誤解を……?
「あ、じゃない…!
というか何だよ猫って…!!
いつも僕に鳴かされといて嘘ばっか言うな!
猫はお前だろ!!」
そう我鳴り、うがーーー!と威嚇するように怒る彼を見て予感が的中してしまったことを察した。
…よりによって、さっきの俺の台詞から聞いたのか……
…そしてユーリくん、もう少し君は頭に血が上ってても周りを見ような…
今ここには、君の上司の方達も……
案の定、そちらを向くと皆目が点になって唖然としていた。
「え………」
「ユーリ、くん……?
何かいつもと違う…?
それに、その人と…関係を……?」
「その人、お義兄さんだよね…??」
「義兄弟で…淫行…??」
「…っ!!」
ハッ!と今更ながら気付いた様子の彼に
苦笑いしながら彼にだけ聞こえるように小声で助け舟を出す。
「あ…あのね、ユーリくん
何か勘違いしてるみたいだけど
今のは君が犬っぽいか猫っぽいかの話で
行為の上下の話じゃなくてね…?」
「え……
なっ……!!?そ、それじゃあさっきのは…」
…やっと自ら墓穴掘ってしまったことに気付いたのか彼の白い肌が耳まで真っ赤に染まる。
「うん……」
「っ……ろ、ロッティのアホ!!!
こんな所で紛らわしい話をするな!」
「早合点したのは君だろう……」
「何だその顔は!
年上面して溜め息を吐くな!」
腹が立つ!とバシバシと俺に攻撃をかましてくるユーリくんはやっぱりいつも通りかわいいが…
…また忘れてるぞ?俺達の側に君の上司まだいるからな?
「…ユーリくん……?何だかいつもと印象が違う様な…」
「お義兄さんとは気心が知れてるからなのかな…?」
「…!あ、いえ……
これはその…身内なので少し気が抜けて……」
そう取り繕いつつも悔しそうにしている所を見ると
(って、言ってるのは一応で僕はまだお前を家族だとも身内だとも認めてないからな!!)
とか何とか思っていそうだ。
(…やっぱり彼は直情型なんだな……
顔に全部出てる……)
しかしそれを秘密警察なのだから少しは取り繕えと思うよりかわいいしらしいと思ってしまう自分も相当重症だろう。
「えぇ、そうなんです。
さっきのもちょっと言葉数が少なかっただけで誤解させてしまったようですが
ゲームの話ですから。僕らの間でいつもしているゲームに”猫”という役がいるんですよ。
ね?ユーリくん」
そう言い、然りげ無くアイコンタクトを送ると彼もこちらの意図を理解してくれたようで、直ぐに話を合わせてくれた。
「あ、あぁ…そうなんです。
義兄とよくしているゲームで…___」
にこ、と外行きの笑顔を浮かべながらも”義兄”、の所で少し言い淀んど事は聞き逃さない。
(…認めてないけど周囲に言わなくてはいけないのがよっぽど嫌なんだろうなぁ……)
そう察しながらも嫌々でも”義兄”と呼んでくれたこと、それにその嫌そうな様子さえも何だか愛おしくて、我ながら馬鹿だなぁと思う。
(…スパイは情を持ってはいけない。
それなのに…ヨルさんといい、ユーリくんといい…この姉弟はその根幹を揺るがしてくる。)
敵わないと自嘲してしまう。
ユーリくんは俺には敵う所が少ないと言うが
そんなことはないと思う。
現にこれほどに…心を揺さぶってくる相手はそうそう居ない。
二人で何とか誤魔化すと上司達は納得したらしく、手を振り帰って行った。
「なぁんだそういうことか。」
「本当にびっくりしたよ」
「でも誤解で良かった。
それじゃあねー、ユーリくん」
「また明日ー」
「えぇ、皆さんお疲れ様です。
また明日。」
そう言って見送ったユーリくんの声色と雰囲気は確かに犬寄りで
(成る程…、これが職場で上司達が見ているユーリくんか……)
と何だか感慨深い気持ちになっていた。