兵庫知事文書問題 第三者委報告から1年 続く不協和音 解決遠く 「変わった気しない」
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斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題で、告発者に対する県の対応を違法と認定した第三者委員会の報告書の公表から19日で1年を迎えた。「違法の指摘がそのままの状態では何かが変わった気はしない」。一部職員からはこんな声も漏れる。ただ斎藤氏は今も違法性を認めない姿勢を変えていない。 「知事が説明しないことで事態が長引き、職員が責められる状況が続いている」。ある兵庫県幹部は、定例記者会見で全く同じ言い回しを使い続ける斎藤氏の答弁を念頭に県庁内の現状についてこう明かした。 元裁判官らによる第三者委の報告書は斎藤氏によるパワハラ10件も認定。問題の背景として、知事と側近以外の職員とのコミュニケーション不足を指摘した。これに対し斎藤氏は「風通しの良い職場づくり」を掲げ、部長級職員らとの「幹部連絡会」を不定期で開催。昨年5月には県幹部らとともにハラスメント研修も受講した。当の本人は、第三者委の指摘に「自分なりに努力している」と説明する。 県議会との関係でも不協和音が続く。斎藤氏は「議会と知事は車の両輪」と述べるものの、文書問題に関する県議会調査特別委員会(百条委)が昨年3月に公表した報告書に対し「一つの見解」と突き放す。告発者の私的情報漏洩について管理責任を取るとして斎藤氏が昨年6月に議会に提出した給与減額条例改正案も3度継続審議となり、宙に浮いたままだ。 ある県議は第三者委の報告書も踏まえ「適法とする説明責任が果たされていない」と問題視する。公益通報者保護法上の違法性を判断する司法の場も立ち上がっていないにもかかわらず、斎藤氏が定例会見で「最終的には司法の判断」と繰り返す発言を引き合いに、「『司法の場』と知事は言うが、このまま判断が出なければ知事が白であるとも言えない状態が続くということだ」と話した。 報告書は、告発者の元県西播磨県民局長=当時(60)、令和6年に死亡=を特定し懲戒処分とした県の対応を公益通報者保護法違反と指摘。一方、斎藤氏は「誹謗(ひぼう)中傷性が高い文書だった」との反論を続ける。18日の定例会見でも報告書の内容を「真摯(しんし)に受け止める」としつつ、「県の対応は適切、適正、適法」と強調。「最終的には司法の判断」と述べている。 ■「第三者委の結論尊重は当然」
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