道路陥没は年1万件、それでも自治体の7割超が「道路下の空洞」有無を調査せず…読売アンケート
道路下の空洞の有無を調べる「路面下空洞調査」について、国のインフラ対策が強化された2013年度以降、所管する都道府県道や市区町村道での調査が未実施の自治体が7割超に上ることが、読売新聞による自治体アンケートでわかった。コスト面が大きな要因で、全国で毎年1万件前後の道路陥没が起こる中、陥没防止に向けた対策が十分進んでいない実態が浮き彫りとなった。 【図】一目でわかる…探査車による路面下空洞調査のイメージ
路面下空洞調査は、レーダーを搭載した探査車で走行しながら路面下の空洞を探る。地下2メートル程度まで探査できる。国管理の国道(約2・4万キロ)については、国土交通省が5年で一巡するペースで実施しているが、都道府県管理の道路(約16・2万キロ)や市区町村管理の道路(約103・6万キロ)は「通常の道路管理の一環」(同省)とし、実施は自治体の判断による。
読売新聞は昨年12月~今年2月、全都道府県・市区町村(計1788自治体)に空洞調査に関するアンケートを実施。1593自治体(89%)から回答を得た。12年の中央自動車道・笹子トンネル(山梨県)の天井板崩落事故を受け、国がインフラ対策を強化した13年度以降の実施状況をまとめた。
13年度以降に一度でも実施したことが「ある」は395自治体(25%)にとどまり、「ない」が1184自治体(74%)に上った。未実施の理由(複数回答)は「予算を確保できない」(50%)が最も多く、目視で十分などとして「調査の必要性がない」(25%)、「調査を依頼できる業者がない」(17%)が続いた。
今後の調査予定が「ある」は227自治体で、大半が「未定」「ない」だった。
自治体管理の道路で20~24年度に起きた陥没事故は、都道府県で計6088件、市区町村で計4万5096件と、毎年1万件前後に上る。地下インフラの老朽化が進む中、昨年1月には埼玉県八潮市の県道で大規模な陥没事故が起きており、空洞調査の必要性は高まっている。