新庄監督ばりの”悪球打ち”、ドラフト4位の左打者が見せたプロ初安打…賛否は分かれるがいざとなった時の“超絶打”に期待
◇記者コラム「Free Talking」 元気ハツラツ、オロナミンC―とは言い得て妙だ。日本ハムのピチピチのルーキーたちが主力選手に負けじとオープン戦で活躍し、CMの名フレーズを口に出してしまうほど新庄監督を大いに喜ばせた。その中で、ドラフト4位の半田南十(みなと)内野手(18)=日大藤沢高=の悪球打ちが目に留まった。 ◆日本ハム・新庄監督、彩り豊かな『キャンプの食卓』【写真】 7日のオープン戦、ロッテ戦(エスコンフィールド北海道)に「8番・指名打者」でスタメンに抜てきされた。そして3回の第1打席で追い込まれてから外角高めに外れたボール球をたたいて、詰まりながらも遊撃手の頭を越し、“プロ初安打”をマークした。 「悪球打ちというか昔から(難しい球を)バットに当てるのが得意。いろいろな打ち方ができるのが自分の長所で、高めはかぶせながら打つ」。この日は新入団選手を北海道のファンに披露する意味合いがあり、新人6人が出場。半田はそれに先んじて5日から1軍に合流し、同日の西武戦では遊撃の守備で途中出場し、8回に回ってきたオープン戦初打席では空振り三振に倒れた。 悪球打ちとは明らかなボール球に手を出す打撃のことで、昔から賛否が分かれるが、高校時代には大谷翔平のように低めに外れた変化球を拾って本塁打にしたこともあるという。それだけ自身のヒットゾーンは広い。 新庄監督も現役時代に伝説の悪球打ちをしたことがある。阪神に所属していた1999年6月12日の巨人戦(甲子園)の延長12回1死一、三塁で槙原寛己投手の敬遠球に腕を伸ばしてサヨナラ打を放った。新庄監督は右打ち、半田は左打ちだが、打ち方はそっくり。 半田も「映像で見たことがある。アウトハイの球だったので確かに似ていたかも。球を見極めるところは見極めるけど、積極的に振っていくのが自分のいいところ」。日本ハムは“自己犠牲”の野球を標ぼうし、1点につなげる進塁打にも価値を与えている。エンドランのサインが出されたときに、とっさにボール球に反応できることは大きな強みでもある。 新庄監督は春季キャンプ期間中に、新人たちには打撃指導を一切しないようコーチ陣に指示した。その意図を「いじってなくて結果を出している。いじるとそればかりをやろうとしてしまうから、他のいいものが消えてしまう可能性がある」と説明。長所や持ち味を引き出す形となった。 半田はその後、2軍に戻ってファーム春季教育リーグに出場中。プロで成長していく中で悪球打ちはなくなるかもしれないが、いざとなったら…。値千金の“超絶打”をひそかに期待してます。(日本ハム担当・鶴田真也)
中日スポーツ