北照が白樺学園に2-0で勝ち、13年ぶり6度目の秋季北海道大会優勝を果たした。1回2死一、二塁で、ベンチ入りメンバー唯一の地元小樽市出身、5番畠山柊太外野手(2年)が先制&決勝の右前適時打を放ち、エース右腕・島田爽介投手(2年)が完封勝利を挙げた。明治神宮大会(11月14日開幕)の代表権を獲得するとともに、来春のセンバツ(甲子園)出場を確実にした。

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北照が北海道の頂点に立った。ナインはマウンドに集まって、ぴょんぴょん跳ねて喜びを爆発させた。17年の就任後、初めて秋を制した上林弘樹監督(46)は「全く予想もしていなかったので、何が起きたのか分からないが、本当に生徒が一生懸命やってくれて、みんなも応援してくれたし、本当にうれしい」とかみしめるように言った。

“北照から甲子園”への強いあこがれを持つ、地元小樽っ子の一振りで先制点を奪った。初回の第1打席、畠山がカウント2-1から右前に運んだ。2回以降両軍無得点の展開。1点のリードが精神的に優位に立たせてくれた。18、19年夏の甲子園に出場した北照の試合をテレビで見てから「地元なので自分も北照でやりたいと思っていた」。センバツに近づく決勝打となった。

チームの合言葉は「SNS」。指揮官は「最初(S)と最後(S)は人間性(N)」のフレーズをナインに言い聞かせてきた。今夏のベンチ入りメンバーが2人しかいない新チームは、練習試合で札幌の公立校に大差で負けることもあった。「正直地区予選突破できると思っていなかった」という同監督は「やっぱり日常生活が野球につながる」。脱いだ靴をそろえるなど、基本的なことから徹底。「最後までやり抜くことが大事」。この日、初回と最終回に点が入ったのも何かの縁か。チーム公式TikTok(ティックトック)などのSNS活動も積極的。「応援してもらうチームになるため」(畠山)に力を入れている。

元オリックス吉田雄人らを擁して8強だった13年以来のセンバツ当確。主将の手代森は「もう一段階レベルアップして、さらにチームがまとまって強くなって、上林先生を日本一の監督にしたい」と目標を掲げた。【保坂果那】

 

エース右腕の島田が全道4戦を1人で投げ抜いた。チェンジアップを効果的に駆使し、白樺打線を6安打に抑え、点を与えなかった。7回0封だった19日の準決勝旭川実戦に続き、公式戦初の9回完封勝利。1週間で500球以内の球数制限までは、あと28球だった。「少し疲れました。後先考えずに最初から飛ばしていく気持ちで投げた」と笑顔で話した。

東京都葛飾区出身で小学生時代はヤクルトジュニア。出場を決めた明治神宮大会の舞台でプレー経験がある。当時指導を受けた度会博文監督からは「神宮に戻って来い」とエールを受けており、「地元の子が応援に来てくれると思う」と“里帰り”を心待ちにする。

またその先にある来春のセンバツからは、指名打者(DH)制が導入される。島田は「投手に専念する」と見据えていた。

○…三塁側北照スタンドには、強力な応援団が集まった。丸刈り頭から少し髪が伸びた今夏引退した3年生が、吹奏楽やチアダンスで後押しした。今夏背番号10だった敦賀那佑汰投手(3年)は、楽器演奏経験がなかったが、パーカッション担当として8月から練習。「夏は自分たちのために後輩たちがスタンドから応援してくれたので、返したい」と懸命にリズムを刻んだ。

北海道地区の組み合わせ