「その原点に甲子園が」 北照の手代森主将が選手宣誓で語った思い
(19日、第98回選抜高校野球大会)
北照(北海道)の手代森(てしろもり)煌斗(きらと)主将(3年)による選手宣誓は、ある先輩の話から始まった。
「16年前、この場所で私の高校の先輩が選手宣誓をしました。その先輩の指導を受けてきた私は今、同じ場所で同じ役目を務めています」
創部から100年以上が経ち、13年ぶり6回目の出場となった北照。2010年の第82回大会でも、当時の主将だった西田明央(あきひさ)さんが宣誓を務めた。
プロ野球ヤクルトで捕手としてプレーした西田さんは引退翌年の昨季、北照の外部コーチとして指導をしてくれた恩師だ。手代森は「長い北照の歴史のなかで、次に自分が選手宣誓をすることへの思いを込めたかった」。
ただ、先輩との縁を伝えたかっただけではない。宣誓でこう続けた。
「夢はひとりのものではなく、人から人へと受け継がれ、未来へとつながっていきます」
「かつて高校球児だった者たちが、世界の頂点を争うその原点に甲子園があります」
小学4年生だった2018年、第100回全国選手権に出場した北照をテレビで見たのが最初だった。「甲子園球場で元気はつらつと全力プレーする人に憧れて、めざしてきた」。人生で一度のチャンスかもしれない、と出場校の主将のなかで唯一、選手宣誓を希望していた。32人によるくじ引きで選ばれ、願いがかなった。
先輩たちから甲子園をめざす原動力をもらったように、自身も次の世代に夢をつなぐ使命があると感じている。西田さんが宣誓に使った言葉を引用し、誓った。
「夢をつないでくれた先輩への感謝の気持ちを胸に、今このとき、この日をいつまでも忘れずに威風堂々と戦い、次の世代の夢になることを誓います」
力強い声が響いた後、観客から万雷の拍手が降り注いだ。