- アメリカ海軍特殊部隊「ネイビーシールズ」の元司令官ジョッコ・ウィリンク(Jocko Willink)氏は19歳のとき、ネイビーシールズの6カ月の訓練を終えた。
- ウィリンク氏は20年近く、イラク戦争で最も活躍した特殊作戦部隊の1つ、チーム3のタスクユニット・ブルーザーの司令官を務めた。
- ウィリンク氏は訓練で、たった1つの重要なことを学んだ —— 途中でやめるな。
部外者からは、アメリカ海軍特殊部隊「ネイビーシールズ」の訓練は、訓練生をしごき、厳しい状況に対処できる兵士を育成しているように見える。だが、シールズの元司令官ジョッコ・ウィリンク(Jocko Willink)氏によると、「教え込むことはまったくしない」。
代わりに訓練生はシンプルに「嫌ならやめろ」と言われる。ウィリンク氏がポッドキャストでBusiness Insiderに語った。
精神的にも体力的にも厳しいシールズの6カ月におよぶ訓練を終え、ウィリンク氏はたった1つの重要なことを学んだ —— 途中でやめるな。
基礎水中爆破訓練(BUD/S)の目的は、訓練生の限界を広げること。ウィリンク氏によると、訓練生の80%が脱落する。厳しい状況下で、身体と精神の緊張状態を保ち続けるのは簡単なことではない。19歳でBUD/Sに参加したウィリンク氏にとっても、確かに簡単なことではなかった。
「シールズの基礎的な訓練の量は非常に限られている」とウィリンク氏。
「『疲れたと感じ始めたら、呼吸を落ち着かせて、心をリラックスさせろ』とは言ってくれない。ただ『嫌ならやめろ』と言われる。多くの人はやめる。だが、残る人もいる」
基礎水中爆破訓練(BUD/S)は、8週間の体力訓練、8週間の潜水訓練、9週間の地上戦訓練の3段階に分かれている。
第1段階の訓練が最も過酷で、半分を経過したころに「地獄週間」がある。シールズのウェブサイトによると、第1段階の訓練で3分の2以上の訓練生が脱落する。BUD/Sを終えると、残った訓練生は3週間の空挺降下訓練に進む。
「面白い」とウィリンク氏。
「皆、訓練を大げさに考え過ぎ。シールズの特別な訓練と。実際は、腕立て伏せ、懸垂、ディップ(上腕三頭筋の訓練)、ロープを使った訓練、登山、水泳、ランニング。睡眠はあまりとれない。疲れ果てて、病気になる訓練生もいる」
体力訓練、潜水訓練、地上戦訓練に数えきれない時間を費やしたにもかかわらず、ウィリンク氏はやめなかった。BUD/Sで人生が変わった人もいるが、ウィリンク氏にとっては人生を変えるような経験ではなかった。
「例えて言うなら、『そう、寒くて、びしょ濡れで、みじめになるが、やり続ける。以上』という感じ」
BUD/Sを終えてから、ウィリンク氏は20年をシールズで過ごした。2010年に退役するまで、イラク戦争で最も活躍した特殊作戦部隊の1つ、チーム3のタスクユニット・ブルーザーの司令官を務めた。
[原文:A former Navy SEAL says the notoriously brutal SEAL training boils down to a single lesson]
(翻訳:R. Yamaguchi、編集:増田隆幸)