論外。
公衆衛生やワクチン行政は「分母の大きさで安心すること」ではなく、「分子が1になる前に止めること」にあります。16万人に1人という数字は、裏を返せば、あなたの隣にいる免疫不全の子供や妊婦がその『1』になるリスクを無視するのは「公衆衛生」という観点からは論外です。
感染症は「火事」と同じです
「家全体(人口)に対して、燃えているのはカーテンの端(100人)だけだから騒ぐな」と言うのは無責任です。はしかの感染力は最強クラスで、1人が最大18人にうつします。ボヤのうちに消さないと、一気に燃え広がります。
はしかは1,000人に1人が亡くなることもある病気です。ワクチンで100%近く防げるのに「確率が低いから対策不要」とするのは、救える命を数字で切り捨てる考え方です。
また、日本は2015年にWHOから「麻しん排除状態」と認定されました。これは公衆衛生上の大きな成果です。100人という数字は「排除状態が崩壊しつつある危険信号」として解釈すべきです。ゼロを維持すべき指標において、100への急増は統計学的に見ても異常事態である事は理解できるはずです。
また世の中には、病気でワクチンを打ちたくても打てない子がいます。私たちが予防するのは、自分のためだけでなく、そうした子供たちに火を移さないためでもあります。
ワクチンに関しては、それぞれがリスクとベネフィットを勘案し判断すれば良いですが、こうした「間違っては無いけど正しくない」情報で、「間違った判断を誘発」するような行為は慎むべきです。