君の命を借り受ける
Twitterで載せたやつをまとめて、少し整えて載せました。
ぬるい槍弓。
成立済みか未成立はお好みで読んでくださいね!
よろしればどうぞ。見てからの批判はガラスのハートが砕け散るのでやめてください。
自分、英霊の武器はその英雄にとっての命にも等しいほど大切なものであると思うんですよ。だからこそ相手へと見せる、預ける、触れさせるなんて最上の信頼と愛がそこにあるのではないか?とか妄想いたしまして……。
勿論、見られても構わないという驕りがあるのかもしれないけれど。でも甘い思いが裏にあってほしいのです!!!というか相手の武器を綺麗だとの思い、心底美しいものだとまるで讃えるような眼差しで武器を見るエミヤも妄想してたりしたけど、どこいった?
と、言う事でランサー視点も書こうか悩んでたりする。
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この間のカフェの手伝い。ランサーはあの後「借りは返す、何がいいか考えとけよ」と軽い調子で言っていた。
いざ何がいると言われると正直、何かが特別ほしいわけでもなければ、望むものがあるわ…け…………
「ゲイボルクを見せてほしい、だと?」
「ああ、滅多にない機会。神造兵器というものを触り、感じ、みたい。」
あまりに図々しい願いだとはわかっているが、これ以外に願うものは思いつかない。
だがこれが受け入れられると、安易な考えをもっているわけでも決してない。
断られたのならば、他に願うものなど何もないと断る理由にもなり、義理堅いこの槍兵も納得するだろう。
「何、無理には「いいぞ」……は?」
「別に俺は構わん、この場でもいいか?」
そう言い、ランサーはゲイボルクをだし手に握る。
その禍々しく美しい、死棘の槍を握るには似つかわしくない
現代衣装に違和感を抱くが、今この状況では些細なことだろう。
こいつは今なんと言った!?
「貴様、本当にいいのか?英霊の武器は…」
「お前ならば構わん。勿論、これがどれだけ重要なものかはわかっているが、俺が良いと思ったんだ」
…………1度決めたら曲げるおとこではない。
元は自分から頼んだことでもあるし、ここは珍しく幸運が働いたとでも思っておこう。しかし…
「しかしだな、ランサー。それでは君への借しと釣り合いが取れていない。」
まず私自身、あれを借りとすら思っていないのだから英霊の命とも呼べる武器を借り受けるには、とてもじゃないが相当しない。
それを聞いたランサーは、少し考えるような仕草をとったあと、いい事を思いついたとわかり易すぎる表情をうかべて言った。
「アーチャー、お前の武器…あの双剣を俺に見せるのはダメか?」
「いや、別にいいが」
自分の干将莫耶は主武器ではあるが、宝具などでな決してない。ただの投影品だ。
確かにメインで相応する性能はあるが、逆に言えばそれだけの中華剣だ。投影として元のものよりも型落ちしているのもある。
「ならそれが交換条件でいいだろ?俺もあの双剣が見てえ」
「それでいいなら…寧ろ助かるが……」
そんなものでいいのかと思う。何せあちらは神造兵器なのだから。
「んじゃ、ほらよ」
何の気兼ねもなく、ゲイボルクが差し出される。反射的に受け取るが本当に触れられるとなると、少し震えるものがある。
「ああ、少し借り受ける」
そう言いながら自分も干将莫耶を投影し、ランサーへと渡す。
「お前の得物、少し借り受けるぞ」
そういうと、お互い無言になり武器を見続ける時間が続く。
くそ、この重み。悔しいが自分の筋力値で完全に制御して振り回すとは出来ないだろう、それに因果の逆転。これも自分に御しきれるものではないな。そして流石神造兵器、自分に完璧な投影は出来ないだろう。武器の情報を読み取りきることができない。
たとえいくら、自分が投影魔術に特化しようとも。 私は人間であって神の制作工程や素材などを理解することなどできないのだ。
そして…………何より目を引くのはこの武器に刻まれた戦闘経験だろう、現代兵器では有り得ぬ記録もある目新し惹かれる。
だが、自分がそこにどんな戦いがあったのか。武器から勝手に読み取り知ろうとするのはあまりに無礼かつ、無粋というものだろう。
この大英雄の誇りを無意味に汚すほど、私は馬鹿ではない。
そんなことを考えていると、横から声が発された。
「……お前はこの剣で。我が槍を防ぎ切ったのか?アーチャー。」
妙に静かな声で不気味さすら感じ
る。
「防ぎ切ったわけではないだろう、傷は多大に負ったさ。」
「だがお前はここにいる。」
「その剣だけで凌いだわけでもないがな……………何が言いたい、ランサー。」
普段の真っ直ぐすぎる言葉はどこへやら、わざわざ回りくどい言い回しをしているのであろうランサーに苛立つ。
「お前は誇りなどないと言ったな、ないと言うならこの俺の槍を凌ぎきったお前の腕を誇りに思え。」
そう不敵に笑い、干将莫耶の柄をなぞるランサー。流石大英雄というべきか、自身の強さに圧倒的自負と誇りをもっているらしい。
自分と渡り合った実力を誇りに思えとは、なんとも自意識過剰なことだ。
だからその言葉を受け二の句が告げられないのも、サーヴァントにも関わらず熱が上がっているような気がするのも気の所為だ。
さっさとゲイボルクを返し礼を言い、立ち去ろう。
「感謝する、ランサー。私はこれで失礼する。」
踵を返す私の肩を掴むのは勿論ランサーで。
「お前さんは本当に可愛いな」
「目が腐っているのか?」
寧ろ不具合を起こす視界は必要か?と半ば真剣に思う。
だから振り解けた肩の手をどけなかったのも、近づく顔を退けなかったのも。不意打ちであって仕方のないことである。
END
ランサー視点待ってます...