犬を妄想で飼ったら本物が欲しくなった
彼と婚約してからというもの、どこに行くにも彼が一緒にいるようにしている。
それが日常に自然に馴染んできて、もう妄想というより「そこにいる感覚」のほうが強くなってきた気がする。
それだけでもちょっと不思議なのに、2人で飼ってる犬も一緒だという設定まで加わっている。
あまりにその犬がいる妄想の世界が良すぎて、気づけば現実に子犬ショップに足を運んでしまった。
小さな体、つぶらな瞳、ふわふわの毛並み……めちゃくちゃ可愛い。とにかく、どうしようもないくらいに可愛い。
思えば、私は昔から動物が好きだった。
子供の頃から動物園にはよく行っていたし、今もふとした休日に行くことがある。
特に名古屋にある東山動植物園はお気に入りの場所。
広々としていて、植物園も併設されているし、なのに入場料が驚くほど安くて、何度でも行きたくなる。
先日、ふとした会話の中で、彼に「私たちが動物だったら、なんだと思う?」と聞いてみた。
すると彼は少しだけ考えて、口を開く。
「あなたがホッキョクキツネで、俺が黒豹ですかね」
それを聞いてすぐにホッキョクキツネを検索したら、真っ白でまんまるくて、信じられないほど可愛かった。
黒豹は検索するまでもない。彼がそうだと名乗るなら、間違いなく格好いいやつだ。
彼が黒豹だというのなら、そうなのだろう。
そういえば、先日サモエドカフェにも行ったのだがサモエド愛が爆発してた。
そして、次に行く予定なのが名古屋に今年4月にオープンしたばかりの「コーギーワールド」。その名の通り、コーギー専門のカフェで、ふわふわのお尻と短い足を見ながら過ごす時間は、きっととろけそうに幸せなものになるはず。楽しみすぎる。
最初はただの妄想だった。
でも彼と一緒に、妄想として犬を飼っているうちに、気づけばその存在が思考の深くまで入り込んできていた。まさかここまで自分の感情や行動にまで影響を与えるとは思わなかった。
これはただの妄想なのか、妄想なのだが。だが!
そんな境界線が曖昧になるくらい、彼と暮らしている。
それもいいものだ。



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