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なぜ米の国際法違反を指摘し、イランとも交渉し、双方に停戦を呼びかけるという正論は“お花畑”なのか? #エキスパートトピ

作家、ジャーナリスト
「できることはできる、できないことはできないとしっかり伝える」と高市首相写真:つのだよしお/アフロ

 首脳会談を控え、トランプ大統領から「艦隊派遣」を要請されたことで、政府は苦慮してきた。欧州諸国が拒否したことで、トランプが「TACO」ぶりを発揮し、「誰の助けも必要ない」と言い出したが、会議本番でまた発言が変わる可能性もある。

 それにしても、なぜメディアも野党も、そして世論も、この問題に関して正論を展開するのか? すなわち、派遣を拒否し、「米軍の行動は国際法違反。法的評価を示せ」「イランは親日国。交渉を」「双方に1日も早い停戦を求めるべき」など。しかし、国際法順守、正論で日本の窮状は解決するのだろうか?

ココがポイント

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出典:日テレNEWS NNN 2026/3/16(月)

ホルムズ海峡への自衛隊派遣、政府が検討着手 法的ハードルを整理
出典:朝日新聞 2026/3/17(火)

ホルムズ海峡、停戦なければ通航回復困難-イラン主導続く
出典:Bloomberg 2026/3/18(水)

高市首相が訪米へ、トランプ氏への対応で苦慮-ホルムズ対応で情勢一変
出典:Bloomberg 2026/3/18(水)

エキスパートの補足・見解

 はっきり言って、いまの世界で国際法に基づいて正しい行動を取ると国は滅びる。トランプの登場以来、世界はジャングル(弱肉強食)に変わったからだ。イラン戦争の停戦などもってのほか。日本にとってはなんの利益もない。

 トランプには、革命防衛隊を壊滅して親米政権を一刻も早く誕生させてもらう。そうしないと、延命したイランは永遠に抵抗を続け、ホルムズ海峡の危機は続く。トランプはおもちゃ箱を次々に開け、飽きるとほったらかして次のおもちゃを出してくる。そういうことをさせてはいけない。一方的な勝利宣言で軍を引かせてはいけない。

 欧州諸国も表では国際法違反を指摘しても、裏ではイラン壊滅を望んでいる。そうなれば、ロシアは弱体化し、ウクライナ支援の莫大な出費を抑えられる。ドイツは再エネ発電比率が5割を超え、フランスは原子力発電比率が6割を超えている。スペイン首相の評価が高いが、発言には表裏がある。

 トランプの次の狙いはキューバ。ベネスエラ、イラン、キューバと親ロ・親中国の国々を次々に叩いてくれるのだから、歓迎ではないか。よって、批判は表向きだけにすべき。ジャングルで、どうサバイバルしていくかが最優先だ。

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作家、ジャーナリスト

1952年横浜生まれ。1976年光文社入社。2002年『光文社 ペーパーバックス』を創刊し編集長。2010年からフリーランス。作家、ジャーナリストとして、主に国際政治・経済で、取材・執筆活動をしながら、出版プロデュースも手掛ける。主な著書は『出版大崩壊』『資産フライト』(ともに文春新書)『中国の夢は100年たっても実現しない』(PHP)『日本が2度勝っていた大東亜・太平洋戦争』(ヒカルランド)『日本人はなぜ世界での存在感を失っているのか』(ソフトバンク新書)『地方創生の罠』(青春新書)『永久属国論』(さくら舎)『コロナ敗戦後の世界』(MdN新書)。最新刊は『地球温暖化敗戦』(ベストブック )。

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