ポッカが事業売却、ダイドーは「2万台の自販機」を撤去…「マイボトル」や格安PBに勝てない自販機はもう“オワコン”か
“マイボトル時代”に突入か
自販機離れに拍車をかけているのが、消費者の節約志向とマイボトルの急速な普及。味の素AGFが1万人を対象に行った調査(「マイボトルに関する生活者飲用実態・意識調査から読み解く」)によれば、マイボトルの家庭内保有率は70%に達し、その半数以上が「ほとんど毎日」使用しています。 なお、マイボトルの保有率は、日本宅配水&サーバー協会の調査「水分補給に関するアンケート結果」でも72.0%。マイボトルや水筒が日常生活に欠かせないものになっていることが分かります。 味の素AGFはマイボトル専用のパウダードリンクを開発。2024年3月にマイボトルスティックシリーズの発売を開始しています。 これまで、粉末飲料はインスタントコーヒーやスポーツドリンクが主流。最近ではフィットネスブームで、プロテイン飲料の需要が伸びていました。しかし、ペットボトル飲料の普及が著しかったお茶については、市場開拓が進んでいませんでした。 節約志向の高まりでマイボトルの普及が進むと、商品ラインナップの拡充が急速に進む可能性があります。食品メーカーにとってはビジネスチャンスが生まれる一方、ペットボトルの飲料を販売するナショナルブランドにとっては需要縮小にもなりかねません。
棚の取り合いが激しさを増す
飲料の主戦場は自動販売機からドラッグストアやスーパーマーケット、コンビニエンスストアへと移行しています。ナショナルブランドの脅威となっているのが、小売店のプライベートブランドです。 ドラッグストア最大手のウエルシアはツルハホールディングスと経営統合を果たしました。これにより、5600店舗を超える巨大小売チェーンが誕生しました。親会社はイオンであり、プライベートブランドのトップバリュはいっきに販売網を拡大したことになります。 トップバリュの公式ホームページによると、ウエルシアで販売している「国産茶葉使用緑茶(ウエルシア専用)」の本体価格は、2000mlペットボトルで税込138円。価格において、ナショナルブランドはとても太刀打ちできません。 プライベートブランドは、イオン以外でも各スーパーやディスカウントストア、コンビニ大手が開発に力を入れています。競争は激しさを増しています。今後、仮にナショナルブランドが小売店へのリベートに頼って販売数を確保しようとすれば、中長期的には利益が削られる結果にもなるでしょう。