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嘘漢字フォント

さて、まぁ、いきなりですが、以下の文字を読めますか? という問題です。

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だい? ひがし? き? とう? こ? へん?……ん〜、まぁ、こんな、なさそうでありそうで実はなさそうな文字でもいきなり読めそうになったり、意味がわかりそうになるところが日本語の怖いところだ。ホント。なんだったら真ん中の字なんかもう「とう」一択しかありえないとまで、言い切ることができるというところまであるからホントにどうにもしようが無い。しかし、まぁ、注意深く見ると凍にしては点が一個多い。あ〜、わかった。これは、アレだ。東大生クイズ的なやつ、凍るがさんずいになってるから「溶ける」いや〜解けちゃったねぇ、まぁもう少し修行してきたまえ。右と左もなんかの頓知でしょ……って勝手に思いこんだりできるところまであるからね。ホント。

さて、では次に、上の3文字に2文字を追加して以下のようにすると……

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東京都民ならばすぐ合点がいくとおもうけど、最初の1文字目が中野なので、次が中央となれば後は自動的に台東、江東、江戸川って具合に読めるようになる。まぁナゾトレ的にみえるかもしれないが別にそういう目的ではない。伊沢拓司に挑戦とか、そういう話ではないんですよ。多少の前提条件さえ整えばスルスル読めるという嘘漢字。

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夏井先生にカスカスって言われそうな感じだが、まぁここでの問題はそこではない。は〜い。ここの3行目、読めちゃった人手を上げて。「うねるなみ」…ファイナルアンサー?……………………………………………………………正解。

………………………………………なんだけれど残念………不正解。ブッブ〜! 

ネタばらしをすると実は「うねる」に漢字は存在しない。これも嘘漢字だ。夏井先生的にいうなら「うねる」で波ってわかるので最後の「波」はいりません……じゃなかった。今は俳句はどうでもいいんですよ。現存する古今のあらゆる文献において「うねる」に漢字をあてた例は存在しないのです。……などと適当なことを脳内博士が語っていたりもしますが、こんなふうに断言できるかどうかは別として無いんだよね。ホント。念のためGlyphWikiも検索したけど出てこない。え、ほんと? だって、ぜんぜん読めるし。意味だってわかるすぃ。え〜どっかでみたことあるしぃ。賞金よこすのが嫌で嘘ついてない? いや、ほんと、訓読み:うね・うねる。画数:13。意味:波が上下左右に大きくなみうつ様子。とかって漢和辞典に普通にのってそうで怖い。念のため繰り返しますがほんとうにありません。

こんな、まったく存在しない、意味もわからない、知るはずのない文字なのに、何故か読めてしまって、あまつさえ意味までわかってしまい、挙げ句の果てには見た翌日にでも思い出して書けてしまえるまであるというから不思議だ。最初のヤツは東京23区っていうお題が出ているからバイアスがないとわからないからまだいいとして、「うねる」の例は前提条件なしで読んでいる感じになるから不思議。まさしくオカルティック・ジャパニーズ・ランゲージ。なんという呪いの言語。恐ろしさにおののきそうです。



さて、この一連のオカルトのアイデアのネタ元はココ。

まぁ、本人がどう思っているかはともかく、真面目な問題としては実務的にも役立つアイデア。この人他にもいろいろアイデアあって……面白そうな商売までしてる……え? 大学4年? こんなことしてて卒論大丈夫?

いや、他人の心配をしている余裕は……ない。で、まぁ、話を戻すと実際問題として都道府県や各地域ごとに統計を取ったり、集計結果を表にしたりするときに神奈川県、和歌山県、鹿児島県の3人のせいで無駄に四マスとられたりするから、しかもこういうのが縦にも横にも頻出すると、空きの問題でもうお前らどうしてそうなるって言いたくなる。できればこいつら全員1文字に詰めてしまいたい場合もあるのだが、かといってそのためにかえって判りにくくなるというのも業腹だ。そういう時の解決方法は記号や略称を予め決めておくという方法もあるにはあるのだが、こうやってそれぞれの記号をどんなに粋にデザインしたとしても、大抵の人間は注意書きを読むという注意深い行動とは疎遠なうえに、一部の人間に至っては自分の注意浅さを棚に上げて、謙さん並みに、字が小さくて読め……じゃなかった。なんだこの略称は!! と、なったりするのだからまったく野暮にもほどがある。いろいろ工夫して作っているんだけどねぇ。ホント堪ったモノではない。だから、上の「書くのが面倒だから全部一文字にした」の文字のように注意書きを読まないような人間にも見ただけで判るようにするというマジックテクノロジー。記号化というのはホント大事。まぁ、しかし、他人の遊びに解説をいれて、あまつさえそれに乗っかるという行動も野暮にもほどがあるのだが、いや、ほんと、でも、それぐらいちょっと感心させられた。


というのは、東京23区の場合は18区では最初の1文字、千新港豊文板練杉世渋目品大足葛北荒墨で判別できる。地名に頻出の北、新、大が被らないのが結構意外。それはともかく、そういうわけなので、問題なのが最初に上げた5区。もっとも中野、中央はそれぞれの2文字目の野、央で解る。台東も江東も1文字目は被らないが2文字目が被るのと江東の1文字目が江戸川に被るので、台東に台を振ることにしたら最終的には江東と江戸川の2区の扱いだけに収束する。大抵は江東に江をふって江戸川をどの区でも使用していない漢字の戸をあてれば解決するのでそうたいした知恵は要らない。ところが、都道府県の略称ともなるともうこうはいかない。わりと昔からいろいろいわれていたのだけれど、なんというかコレ的な決定打がない印象。まぁこの仕事も年度末だけだから、っていってまた振り出しに戻るので、やんなきゃいけない切実感がなくって、誰も真剣に考えていなかった的なパターン。それでいて仕事的には毎年要求されるのだけれど、同じ事の繰り返しで進歩がない。まぁなんというか適性な解決策というのは先送りというソリューション。先送り。実に素晴らしい。問題解決の最適解だ。いや、1㎜も解決してないんだけど……。 って、もはや何の話だったのか……では一文字で都道府県を識別させるむずかしさを解説しよう。

さて、ここからテンポよく早口でお願いしますよ師匠……で、まぁまず北海道でございます。ここを起点に北から順番に北、青、岩、秋、と振り出して宮城のところでいきなり頓挫。宮崎と被るので2文字目を取ると今度は城が茨城と被る。宮城を宮。宮崎を崎でわけるとこんどは崎が長崎と被る。それで長崎を長にするとこれまたこんどは長野が被る。そこで、えいやで最初に戻って茨城に茨をあてて宮城に城をあてましょう、宮城から宮があいたので、あいたものを宮崎に戻して宮崎が宮で長崎が崎、長野は長でもいいんだけれど、長崎とも長が被っていたのであえて野にしてどうだこの野郎。しかし次の山形もまた山梨、山口と被る。山の字は富山、和歌山、岡山にも使われているのでますますもって紛らわしい。紛らわしい文字は使わないことにして山を封印。ところがほかにも愛知と愛媛の愛だの大阪、大分の大の字だのと頭が被る文字もある。そこで、そちらも、ややこしくならないように、愛知と愛媛と大阪と大分を知、媛、阪、分としてしまいます。ええ、ほんとうにいろいろとややこしくなるので大きな愛はいりません。さてさて、さきほどの、山が被る山形、山梨、山口、富山、和歌山、岡山の場合でも、そういうこととあいなりましたので、それぞれを形、梨、口、富、和、岡でどうだとしたら、ところがこんどは岡山の岡が静岡、福岡と被ります、それぞれ静と福とにするとこんどは福岡が、福井と福島に被ります。岡山の岡がもう動かせないので、静岡で静、福岡で福は仕方が無い。結果はじき出されました福井は井、福島は島でこんどこそ大丈夫かと思いきや、こんどは福島の島が島根に被る。おまけに隣の鳥取も鳥と島が似ていてまぎらわしい。どうせいつも名前を覚えて貰えず取鳥と誤解されているくらいなので誰も気がつかないだろう、実に都合が良い…………ってこうやって一気にやっていくともうそろそろこの辺で拍手がかかるところなんですが、これ最後までやる必要無いよね? あぁ、師匠お疲れ様でした。

ということで、師匠はともかく、そんなこんなで最終的に北青岩秋城形島茨栃群埼千東神新富石井梨野岐静知三滋京阪兵奈和取根岡広口徳媛高香福佐崎熊分宮鹿沖ってなるんだけど、こういった落語の流れ……じゃなかった、こういった思考のプロセスを考えず、この略号がランダムにプロットされている表を見たとして、瞬間的に島が福島の略だってわかる人は……うん、まぁ、まずいない。そして、島が福島の略だってわからないと福岡の福もよくわからない。まぁ、ん〜福島? 福井? ますますわかんないよね? まぁこういうときの解決策の1つは磐、筑、みたいに昔の地名を当てたりすれば直感が働きやすい……っていう方法もあるのだけれどそれでも長崎は長崎だ、長野は信州、宮崎のほうは日向だったっけ? だが長野の信はいいとして、日向の日もなんとなくわかりそうでよくはわからない感じになる。日にちや曜日なんかの別の略号とも被りそうだ。向でいく方向で……なんてことをやってるうちにドンドン最初の目的がなんだったかも判らなくなっていくという有様……。え、落語の話? う〜ん、だったような気もする。


ということで、目から鱗の解決策はなんと、ないのなら つくってしまえ ほととぎす っていう、アプローチ。え? 夏井先生呼んだ? いや、あなた、そこから離れなさいって! 



で、まぁ、毎度、毎度のクラフトフォント、今回はよそ様の遊びに乗ってみるという、まことに野暮なことに。まぁとはいっても制作に絡められるようにコツコツネタは拾ってみる。

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さて、まぁ今回はがっつり精度がいるほどのモノでもないので、グリフのデザインの方向性を適当に決めたらそれに沿ってオリジナルをベースにイラレで適当にペタペタして出来上がり。簡単。なんちゃって築地風太めの明朝。というか、よく見ると酷いな……手抜きにも程があるが……。まぁ、そこは目を瞑ろう。で、まぁ、これをどうするかというと、前に解説した、件のFontLabのスケッチボード経由で一気にドカン。簡単。っていうか、最近ちょっとコツを覚えてきたかも……っって、あ、っしまったぁあ……ベースライン位置がっ……て、やっちまったぜ。

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日本語フォントの場合のベースライン-120アセンダ880っていう呪文を忘れてた。最近つかってなかったから……っていうかFontLabで日本語初めてだった。ん〜、その辺りまだ落ちそうな穴がいっぱい残ってそうだな。まぁとりあえず気を取り直しで、アルファベットのときはスイスイだった自動認識だけどこの場合少し工夫がいる。上下は良いんだけど左右は多少でもスリットがあいていると別の文字に認識されるから……香川で4文字になっちまった。あんまり自動でやらないほうがいいのか? あと、イラレのデータはUPM原寸でつくっといたほうがいい、というかむしろ推奨。今回は1000ピクセル、つまりフォントサイズで1000ポイント原寸換算のデータをコピペ。まぁ、データ原寸なら最悪なんとかなる。っていうか、なんとかなった……。

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さて、現状この状態だとグリフ名がめちゃめちゃなので名前、つまり文字コードをふらなきゃいけないんだけど、まぁでも存在しない文字にコードなんかないよね。っていうのは、まぁ、そのとおり。だが、ここにも落とし穴はある。適当に作った嘘漢字だが、まぁまず、注意しないと駄目なところはその文字本当にコード化していないですか? という話……苦労して作った文字が、あ〜それ、コードの何番だからみたいに脱力しないためにも……っていうか、その話は、文字作り出す前にしなきゃ駄目なところだよね? いや、ホント。

で、そのあたりをどうやって、最終的にフォントにするかというところなんですが……もう、なんかいろいろやってダラダラ長くなってきたので解決編は次回。キィ〜〜バタン!




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