農地価格は高すぎないか? 「なぜ、農地を手放さないのか?」 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12326335982 のつづきです。 農地の流動性が非常に低いことが語られている。 例えば、コメ農家の利益率が20%の場合 玄米収穫量:5,000kg/ha・年 コスト(@1000円/5kg):100万円/ha・年(大規模農家のコメ生産コスト) 売上(@15,000/60kg):125万円/ha・年 利益:25万円/ha・年 生産財としての田は25万円/ha・年の利益しか生み出さない。 一般的に、企業が設備投資を決断する場合、投資回収期間は金利負担除いて長くても5年ぐらいでしょう。 売買できる田の価格は、25~100万円/ha(25~100千円/10a)にしかならない。 しかし、転用見込みのない田の売買価格が、 純農業地域で1,083千円/10a、 市街化調整区域で2,879千円/10a であった。 https://www.nca.or.jp/upload/denpata_r4_youshi.pdf コメ農家の実体は作付面積によってかなり異なる。 コメ農家が5キロ1190円でコメを売ったとしよう。 スーパー販売価格で精米5キロ2500円になると想定される。 コメ農家の利益は、 作付面積ha:生産コスト、収量、利益 (小規模農家) 0.5ha未満:5キロ2,350円、1.5トン、▲35万円 0.5~1.0ha:5キロ1,902円、3.8トン、▲53万円 1.0~3.0ha:5キロ1,535円、10トン、▲69万円 (大規模農家) 20~30ha:5キロ952円、125トン、595万円 30~50ha:5キロ961円、200トン、914万円 50ha以上:5キロ861円、300トン、1,971万円 この価格なら、大規模農家はきちんと600万円以上を稼ぐ。 少数の農家による大規模集約でさらに大きな利益を期待できそうだ。 他方、小規模農家は趣味で楽しむ市民農園と同じだ。 大規模農家による耕地(田+畑)が全耕地に占める割合は、5年間に6.8%ずつ増加している。 2015年 37.5% 2020年 44.3%(+6.8%) 2025年 51.1%(+6.8%) (田の面積データの欠如を耕地面積データで代用している。田を経営する農家の平均経営田面積は2.7ha、畑を経営する農家の平均経営畑面積は2.8haと両者は近く、田が耕地の54.3%を占める) さらに、政府は田の⼤区画化を支援する。 賃借している田の⼤区画化など不可能だろう。 https://www.maff.go.jp/j/nousin/keiiku/noutiseibi/attach/pdf/index-181.pdf さて、農地価格は高すぎないか? 参考資料 [1]生産コスト https://www.maff.go.jp/j/tokei/kekka_gaiyou/noukei/nou_seisanhi/r6/kome.html [2]農家の数(表1)と、農家の規模毎の耕地面積の割合(図5) https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/noucen/pdf/census_25.pdf