「日本はこれからレアアースに困らない」首相発言に第一人者が「いいかげんにしろ」 超遠隔地・南鳥島沖の深海底資源、引き揚げより肝心なのは…
高市首相は2025年11月、台湾有事は存立危機事態になり得ると国会で答弁し、中国政府が強く反発、日本向けレアアースの輸出を停滞させる懸念が出ている。 高市首相は今年2月25日の参院本会議で「特定国に依存しない強靱なサプライチェーンの実現に向け、供給源の多角化を進める」と述べた。南鳥島沖のレアアース泥開発ではアメリカとの協力も模索している。 ―レアアースの安定確保に向けて、日本はどんな戦略をとるべきでしょうか。 「中国との関係をできるだけ安定させ、安くて良質なレアアースが大量に入ってくる状況を維持するのが第一です。国家戦略として安価な時にレアアースをたくさん仕入れ、10年分の備蓄をすべきです。安いときに買って備蓄する戦略をとらずに、供給障害が起きて価格が何倍にも跳ね上がってから買い付けに動くのはおかしい。そんな愚かな失敗を日本政府は繰り返しています」 ―中国以外から調達する道はあるでしょうか。
「JOGMECはオーストラリアの企業に出資し、オーストラリアの鉱石に含まれる有害物質をマレーシアで処理した上で日本に運んでいます。価格は中国に比べれば高くなりますが。 他にも、信越化学工業がベトナムでレアアースの分離や精錬に取り組んでいます。こうした取り組みを増やし、政府が支援して供給元を多角化するべきです。中国以外からレアアースを調達して備蓄する手段になるでしょう」 ―工業製品からのリサイクルや、レアアースの使用量を減らした磁石の開発は有効ですか。 「両方進めるべきではありますが、それだけで今、問題が解決するわけではありません。レアアースを使った製品の市場は拡大しているので、15年前に作った製品のスクラップから取り出しても、現在の需要は満たせません。リサイクルには、天然資源からレアアースを生産する場合に比べて有害物質が出ないという利点はあります。しかし、現在の技術レベルでは結局は鉱物から取り出すほうが圧倒的に安いので、実効性はあまりないかもしれません。