<独自>アラスカ原油の増産協力合意へ、日米首脳会談で 中東産原油の代替調達先を確保
日米両政府は19日に予定する高市早苗首相とトランプ米大統領の首脳会談で、米北部アラスカ州産原油の増産に向けた協力で合意する方向で調整に入った。日米外交筋が17日、明らかにした。イランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖で、中東産原油の供給が不透明感を増す中、日本政府は代替の調達先を確保しエネルギー安全保障の強化につなげる。 昨年7月の日米関税合意に基づく、5500億ドル(約87兆円)の対米投融資の案件として今後、具体的な協力の内容を詰める方針だ。 2月28日の米・イスラエルによるイラン攻撃開始以降、イランはエネルギー資源など海上輸送の要衝であるホルムズ海峡を事実上封鎖。日本は輸入する原油の9割超がホルムズ海峡を経由するため、代替の調達先の確保が喫緊の課題となっている。 アラスカ州の原油は北極海に面するプルドーベイ油田で採掘され、南部のアンカレジまでパイプラインで運ばれている。外交筋によると、アラスカ州の原油の生産量は日量40万バレルを超え、日本の年間消費量の2割に当たる。 トランプ氏は昨年1月の就任演説で、原油などの化石燃料を「掘って、掘って、掘りまくれ」と訴え、アラスカ州の原油増産にも力を入れてきた。アラスカ州産の原油は主に米国内で消費してきたが、代替の調達先の確保を急ぐ日本と利害が合致した形だ。 日本とアラスカ州は太平洋の航路でつながり、ホルムズ海峡や海賊などが出没するマラッカ海峡のような地政学上のチョークポイント(関所)を経由する必要がない。中東産原油はホルムズ海峡を経由し、日本に到着するまで20日以上を要するが、アラスカ州から日本へは12日程度という。 ホルムズ海峡の事実上の封鎖で日本の原油供給は根底から揺らいでいる。高市政権としては米国との協力で、中東依存から脱却し、供給源の多角化を進める考えだ。