好き、嫌い、無関心
槍→←弓でキャス弓です。
楽しいお話しではないので閲覧は自己責任です。
意識してしまうが故喧嘩した槍と弓。
弓のことをずっと想ってたキャスター
キャスターって知的な分たちがわるそうだなと思いながら書きました。
もしかしたら続くかもです。
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レイシフト先でランサーと喧嘩をした
元々わたしとランサーは相性が悪いのだ
……相性が悪いだけで嫌いではないよ、わたしはね。
ランサーの方はどうか知らないが。まぁ、良くは思っていないだろう。
接触を減らすため、マスターにランサー…クー・フーリンとは組ませないで欲しい。と頼んではみたが、
「ごめんエミヤ、なるべく要望は聞きたいんだけど…」
と困ったような顔をしてマスターはタブレットのレイシフト編成に目を落とす。
そう言われてしまえばこちらは引き下がるしかない
別にマスターを困らせたいわけではないのだ
まぁ、まだ人の少ないカルデアではそう贅沢など言っていられないだろう。
そうして、結構な数のレイシフトを彼と共にしたが、
共にしたからといってわたしと彼の仲がどうにかなる訳もなく、予想通りに会うたび衝突した
度重なる衝突、なにがきっかけだったか、いつも通りの言い争いだったはずだがまた違ったようだ
「あぁ、そうかい。勝手にしな」
そう言ってわたしに背を向けたランサーの表情は、恐ろしいほどに「無」だった
好きの反対は無関心とはよく言ったものだ
それを考えるとわたしのことを良く思っていなかった時の方が、わたしのことを…………
………――――――
「なんつー顔してんだ、エミヤ」
カルデアの廊下にあるベンチに一人、腰かけていたエミヤが、聞き覚えのある声に顔をあげるとそこには先程まで脳内を占領していた男と同じ顔
「……キャスターの、クー・フーリンか、別に、わたしのこれは元々だが?」
「元々だぁ? お前さん鏡見てきた方がいいぜ」
眉間にシワを寄せずいっと顔を近づけてくるキャスター。
その表情には全面に呆れてます。と書いてあるようだった。
そんなキャスターのリアクションに思わず自分の顔を触って確認してしまう。
「そんなに酷いのか」
「あぁ、相当な」
キャスターはそう言うと顔を離しエミヤの横のベンチへと座る。
会話はなく、時計の秒針の音だけが耳へと入ってくる。
少しの間無言でそこに並んでいたが、ふと気になりエミヤは口を開く。
「君も知っているのか?」
「なにがだ?」
「ランサーとわたしのことだ」
「あぁ、知ってるぜ。大喧嘩したってな。マスターもどうしようって騒いでたしなぁ」
その時の様子を思い出しているのか、あの時のマスターの慌てようはすごかったなぁと苦笑いをこぼしているキャスター。
「…マスターには申し訳ないことをした……。」
そう言いエミヤは息を吐いた。
きのこでも生えてきそうなくらいに辛気くさい。
相当堪えているようだ。おそらく本人は自覚してないだろうが。
「君とは喧嘩にならないのにな……ランサーとは会うたび言い合いになってしまう。」
「そりゃオレは常より知的になってるからな。お前さんの挑発にゃそう簡単には乗らねぇさ。」
「わたしも挑発したくてしてるわけでは無いのだがね。」
肩をすくめるエミヤに苦笑いを溢すキャスター。
さて、二人がケンカをしたという話は聞いていたが、何で言い争いになったのか、キャスターもそこまでは知らない。
いつもの言い争いであればここまで騒ぎ立てる必要も無いだろうが、マスターが気に病むくらいだ、相当なものなのだろう。
「クラスが違うとこんなにも変わるものなのか……」
「エミヤ」
探りを入れようと声をかけたところで顔をあげたエミヤが何かに気づいたようにキャスターの奥をみてはっと表情を変える。
その視線の先には
「もうこんな時間か。キャスター、気を使わせてすまないな。わたしはそろそろ夕食の準備があるので失礼する。君も夕飯を取るならば早めに食堂に来ることをおすすめするよ。なんせ今日は朝のレイシフト先で手に入れたドラゴンをステーキにしたものだ。早く来なければなくなるぞ。何せ人気メニューのひとつだからな!」
完全に思考を夕食のことに切り替えたのだろう。
先程までの様子からがらりとかわりつらつら夕飯のことを話して「ではまた!」とその場を立ち去っていった。
肝心なことを聞き損ねたが、致し方ない、後でまた声をかけるとしよう。
キャスターは腰をあげ、一服しにベンチを立った。
夕飯まではまだ時間がある。