「我々が始めた戦争ではない」ドイツ、ホルムズへの艦船派遣を否定

ベルリン=藤原学思
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 トランプ米大統領が北大西洋条約機構(NATO)の加盟国などに求めているホルムズ海峡への艦船派遣について、ドイツピストリウス国防相は16日、会見で「そうした行動を取るいかなる理由も見当たらない」と述べ、明確に否定した。

 ピストリウス氏は、トランプ氏の要求に応じることによって「紛争に引きずり込まれるおそれ」があると指摘した。また、NATO域外での活動について、国際法上の根拠やドイツ連邦議会の承認が必要になると強調。艦船の派遣は「間違いなく事態の解決には寄与しない」と訴えた。

 また、トランプ氏を名指しし、「何を期待しているのか。強力な米海軍が単独では成し遂げられないことを、欧州の数隻の護衛艦に期待しているというのか」と疑問を呈した。「これは我々の戦争ではない。我々が始めた戦争でもない」とも語った。

 ドイツのメルツ首相も16日、会見で「この戦争のリスクはあまりにも大きい。軍事的な解決はなく、政治的な解決しかない」と強調。「NATOは防衛同盟であって『介入同盟』ではない。同盟内で、互いに敬意を持って接することを願う」と述べた。

 また、欧州連合(EU)の外相にあたるカラス外交安全保障上級代表も16日、「欧州の戦争ではない」と述べ、加盟国海軍の派遣に否定的な考えを示した。戦闘に巻き込まれる事態への懸念から、英国やフランスも慎重姿勢を崩していない。

 16日のEU外相会合では、紅海で展開している加盟国海軍による民間船の護衛部隊「アスピデス」の任務をホルムズ海峡まで拡大する案が検討された。だがカラス氏は会合後、「誰もこの戦争に積極的に関与しようとはしていない」と述べ、派遣見送りを明言した。

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この記事を書いた人
藤原学思
ロンドン支局長
専門・関心分野
ウクライナ情勢、英国政治、偽情報、陰謀論
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    錦田愛子
    (慶應義塾大学教授=中東政治、難民研究)
    2026年3月17日7時1分 投稿
    【視点】

    一方的に戦争を始めておいて、終わらせ方を見失うと都合よくNATOを利用しようとするアメリカに対して、痛烈な「NO」を突き付けた形だ。ドイツは過去の歴史的経緯から、イスラエルの自衛権についてはこれを肯定せざるを得ない。だがそれはホルムズ海峡へ

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    服部倫卓
    (北海道大学教授=ロシア・東欧)
    2026年3月17日9時39分 投稿
    【視点】

    冷静に、一線を画した形であり、是非とも日本も倣いたいものである。 ドイツは、歴史的な経緯から、イスラエルの行動にはどうしても甘い面がある。イスラエルが米トランプ政権をそそのかして始めた今回の対イラン侵略戦争についても(むろんイランの体制自体

    …続きを読む

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