新潟県作成の原発広報リーフレットに「誤り」 市民団体が指摘

山崎靖
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 新潟県東京電力柏崎刈羽原発の安全対策などについて県民に周知するために作成したリーフレットについて、市民団体が16日の記者会見で誤りを指摘した。福島第一原発事故後の状況について「避難指示の範囲は最大で半径20キロ圏に拡大」と記載されているが、市民団体は「実際には20キロ圏外まで広がっている」と訴えた。県は「事故発生時の状況を記載した内容」だと説明。訂正はしないという。

 リーフレットは全8ページで、福島事故が起こった原因や柏崎刈羽原発の安全対策、事故に備えた防災対策をQ&A形式で説明している。柏崎刈羽原発の再稼働に伴い国から交付された約3100万円をもとに140万部作成し、今月29日に新聞に折り込み、3月下旬から県内に戸別配布する予定で、すでに内容をウェブで公開している。

 リーフレットには、福島事故後に周辺の住民がどうしたのかを説明する内容として「原発の状況が悪化するにつれて、避難指示の範囲は最大で半径20キロ圏に拡大しました」と記載されている。これに対して、市民団体「柏崎刈羽原発再稼働の是非を考える新潟県民ネットワーク」は「実際の避難指示は20キロ圏外まで広がっており、記載内容は原発事故の状況を矮小(わいしょう)化している」と指摘。リーフレットの訂正を県に要求することも含めて今後、県民ネットワークとしての対応を決めたいとしている。

 福島県などによると、東日本大震災翌日の2011年3月12日に国は福島第一原発から半径10キロ圏内に避難指示を出した後、範囲を20キロ圏内に拡大。翌月、20キロ圏外に計画的避難区域や緊急時避難準備区域を決定した。飯舘村や葛尾村では全村避難となった。

 県民ネットワークの指摘について新潟県原子力安全対策課は「リーフレットには原発事故発生時の状況を記載している」として訂正の必要はないという。ただ、計画的避難区域や緊急時避難準備区域についての記載はない。

 花角英世知事は昨年11月に再稼働容認を表明した際、県民の賛否が割れていることを踏まえ、「安全対策などについて周知していけば、理解も広がるのでは」と主張。リーフレットはその手段の一つだ。

 県民ネットワークは、柏崎刈羽原発の再稼働に至る歴代知事の対応や県民の動きなどを解説した独自のリーフレットを作成。近くクラウドファンディングで資金を募り、40万部を目標に戸別配布したいとしている。

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