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【特集】“公設”での新スタジアム整備 公費負担を県民や秋田市民はどう受け止めている? 研究者が実施した調査の結果から見えた“本音” 秋田

2026年3月17日 18:00
【特集】“公設”での新スタジアム整備 公費負担を県民や秋田市民はどう受け止めている? 研究者が実施した調査の結果から見えた“本音” 秋田

新たなスタジアム整備は、多額の公費、税金を事業費に充てる「公設」方式で進めることが確実となっています。

この公費負担を、県民や秋田市民はどう受け止めているのか。秋田にゆかりのある研究者が、去年、調査を行ったところ、新たな税金の支払いには、慎重な意見の住民が多いことがうかがえる結果となりました。

■巨額費用がかかる新スタジアム整備 お金の話は…とにかく難しい

ブラウブリッツ秋田 岩瀬浩介社長(今月12日)
「改めまして本日はお集まりいただきまして誠にありがとうございます。本日からスタジアム整備に向けた、民間資金調達プロジェクト『みんなでつくる秋田のスタジアム』プロジェクトをスタートいたします」

民間から資金を集めるための具体的な動きがようやく始まり、プロジェクトを前へ進めようと意気込む人たちもいれば。

ブラウブリッツ秋田 岩瀬浩介社長(今月12日)
「スタジアムは、クラブだけのものではありません」

“誰もが使う”からこそ、税金の使い道は、慎重に見極めようとする人も。

秋田市 沼谷市長(1月8日)
「スペック(仕様)ですとか、規模ですとか、そういうものに関わらず、秋田市としては、市民の理解が得られないものは、1円も出せないわけですね」

お金の話は…とにかく難しい。

鈴木知事(去年12月3日)
「お金というですね、一番皆が話したくないところから目を逸らしながらきた結果が今なんじゃないかと」

巨額の費用がかかる新スタジアムの整備。

民間資金を柱に、国からの交付金、それに県と市が負担して「公設」方式で進めることが確実となっています。

県が、仮に30億円を費用負担する場合、単純計算で県民1人あたりの支払い額は約3,500円。

秋田市が同額を負担すると、秋田市民はさらに1人あたり約1万円が上乗せされます。

■去年3月 住民の“本音”に迫る調査実施 

そんな「お金」のことについて、一般の県民・市民に目を向けてもらうような調査を実施した研究者がいます。

名古屋学院大学経済学部の准教授、萩原史朗さんです。

名古屋学院大 萩原史朗准教授
「どれくらい公共性があるのか、住民がどれくらいサッカースタジアムを望んでいるのかということを知るためにアンケート調査を行いました」

萩原さんは、地域経済や地方財政が専門で、秋田大学にも在籍した経験があり、全国のスタジアムやアリーナの運営のあり方についての調査・分析も行っています。

県民や秋田市民は、新たなスタジアムのために、いくら税金を払えると考えているのか。

住民の“本音”に迫るのが、調査の目的の一つでした。

名古屋学院大 萩原史朗准教授
「支払意思額のレンジ(範囲)を100円から1万円まで10段階つくって、ランダムに割り振ったんですけども、最も低い100円でも、賛成と答えた市民・県民の割合が47.6%でした。これ思ったよりも低いなという印象でした」

調査は去年3月4日から11日、18歳から89歳までの県内2,060世帯を対象に行いました。

ちょうど半数の1,030世帯が、秋田市の住民です。

八橋地区にスタジアムを整備し、49年間、いくらかの額の税金を追加で払うことになる場合、「支払える額」を聞くものです。

提示する金額は、100円から1万円の間で設定した10通りの額です。

2,060世帯を10で割った206世帯ずつに対して10通りの金額を無作為に提示し、賛成か、反対かを答えてもらうという形式でした。

調査結果は、提示した金額すべてで反対が賛成を上回りました。

提示した額の中で最も安い額は「100円」でしたが、賛成が47.6%に対し、反対は52.4%という結果に。

「800円」では、反対が回答世帯全体の7割を超えました。

最も高い額として設定した「1万円」では、反対が8割を超える結果となりました。

調査を実施した去年3月は、穂積前市長が市政のかじ取り役を担っていました。

穂積氏は、1万人規模の施設を新たに建設することを目指し、翌月に行われた市長選挙ではスタジアム整備のあり方が争点の一つとなっていました。

穂積前市長(去年3月)
「ステップアップっちゅうか…ホップ・ステップ・ジャンプのように前に進めるようにね」

しかし、整備を進めることに積極的な姿勢の穂積氏は落選し、市は整備のあり方を改めて考え直すことになりました。

今回のアンケート調査は、スタジアム整備に投じる公費のあり方について、去年の時点で慎重な見方を持つ県民・市民が多かったことがうかがえる結果でもあったと言えそうです。

名古屋学院大学 萩原史朗准教授
「100円では(賛成が)過半数は超えるだろうと思って100円を一番低い金額にしたんですけれども、それでも過半数が反対をしていたので、それには少し驚きでした」

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■スタジアムが「公共性」を持つことのの難しさ 研究者が指摘
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