第21話
次の日の朝。
リビング。俺とおさげちゃんがテーブルについていると、金髪ちゃんが2階の部屋から降りてきた。
「どうだ、今日の気分は?」
「なんか、とってもすっきりした気分」
「それならよかった」
「なんだか、今朝は、いつになくすっごく調子いいの」
昨日は、
適切なオナニーは、精神面に良い影響があると、しばしば言われている。
俺の
金髪ちゃんは幸せそうで、ニコニコ。おじさんも嬉しいよ。
そのうち、金髪ちゃんは
「どしたの、おじさん?」
きょとんとする金髪ちゃん。
「いや。……というわけで、今日から金髪ちゃんの冒険者化計画を開始する」
「やったー!」
金髪ちゃんは、満面の笑顔。
「おじさん、本当に莉子を冒険者にするんですか? 危険すぎます!」
先にテーブルについていたおさげちゃんが口をはさんだ。
「莉子、冒険者やりたいのー」
「おじさん、どうしたんですか? 昨日まで、絶対に冒険者はダメだって言ってたじゃないですか」
「ん、まあ……」
俺が言葉を濁す。
「どうしたのよ、莉子。……ま、まさか、おじさんにエッチなことさせるって約束したんじゃないでしょうね」
「ええーと……」
金髪ちゃんが言葉に詰まって、目をそらす。
「まさか、エッチな約束したの? したのね。ダメよ、莉子、はじめはパンチラでも、どんどんおじさんにいやらしいことをされていくのよ」
「いいんだもん!」
おさげちゃんの言葉を遮るように金髪ちゃんが叫んだ。「莉子、冒険者やりたいんだもん。莉子が自分で決めたんだもん。花音は口をはさまないで」
「…………」
一瞬、2人が睨みあう。
「いいわ、もう知らないから」
花音が怒った顔をして自室に戻ってしまった。バタンと扉が閉まる音。
「いいのか?」
「いいんだもん。莉子、冒険者やりたいんだもん」
「まあ、おまえがそういうのなら、俺が口をはさむことはもうないけどさ」
☆☆☆
というわけで、気分を変えて、冒険者としての準備だ。
リビングには、俺と金髪ちゃんがいる。
「よし。じゃあ、まずは現状把握からだ。金髪ちゃん、ちょっとそこに立ってみろ」
「え、こう?」
きょとんとしながらも、莉子は素直に立ち上がった。
「そうそう……」
ひらひらメイド服姿の金髪ちゃん。「うーん、かわいい」
「もう、おじさん、莉子に見とれてないで、ちゃんとしてよー!」
「わかった。わかった。……じゃあ、動くなよ」
「うん」
俺が意識を集中する。
「【鑑定】!」
☆――――――――――――――――――――☆
■
ヴァイツゼッカー 莉子(ゔぁいつぜっかー りこ)
16歳
職業 女子高生(1年生)
処女(処女膜裂傷なし)
オナニー経験 なし
キス経験 なし
ペッティング経験 なし
性交経験 なし
中出し回数 0
総経験人数 0人
追記事項
意図的にパンツを見せた人数1人
意図的に太ももをまさぐらせた人数1人
☆――――――――――――――――――――☆
おっと、間違った。こっちじゃなかった。
(追記事項に、永遠に消えない、俺とのやりとりがしっかり刻み込まれてしまっていた。完全な真っ白・純真無垢な身体じゃなくなってしまった金髪ちゃん。俺のせいだけど)
違う項目を表示させる。
☆――――――――――――――――――――☆
■
ヴァイツゼッカー 莉子(ゔぁいつぜっかー りこ)
16歳
職業 女子高生(1年生)
レベル 1
HP 85/85
MP 40/40
筋力 12
体力 14
敏捷 35
器用 28
魔力 8
幸運 99 (MAX)
スキル
・固有スキル『
あらゆる事象において、幸運な結果を引き寄せやすくなる。危機的状況であるほど効果は増大する。
・言語理解
追記事項
なし
☆――――――――――――――――――――☆
「……なんだ、こりゃ」
筋力や体力は一般人レベルか、それ以下。完全に戦闘には向いていない。
敏捷と器用が初期値にしては妙に高い。
何より異常なのが……。
「おまえ、幸運値、カンストしてるぞ」
「え? それっていいの?」
「まあ、頼りすぎるのは問題だが、すばらしい能力だ」
「わーい! 莉子、嬉しい!」
「金髪ちゃんのクラスは、斥候(スカウト)兼、短剣使いでいいか?」
「すかうと? それって強い?」
「ビルドにもよるが十分強くなるぞ。トリッキーな闘い方にはなるが、そこにおまえの幸運の高さが生きてくるはずだ」
「ふーん」
「敏捷性を生かして、敵の攻撃をかわしながら、クリティカルヒットを狙うスタイルだ。罠の発見や解除、宝探しなんかも得意なクラスだな」
「じゃあ、莉子それにするー」
間延びした声で言う。ちょっと、アホの娘っぽい。
そんなに、あっさり決めていいのかと思ったが、冒険者に詳しくないなら、こんな反応が自然か。
「よし、じゃあ次は装備だな」
「町に買いに行く?」
「町の武器屋なんか、大したもんおいてねーよ。おじさんがとびきりの品々をだしてやるから」
「えー? どんなのー? おじさん、すごいのもってそう」
「まあ、見てろって」
俺が、アイテムボックスを開く。
「ワクワク……」
とっておきの、軽装鎧をだしてやる。
「わーっ! カワイイ!!」
「ふふん。どうだ? そいつは『闇夜の仔猫(シャドウ・キティ)』の革をなめして作った
「着てみな」
「うん!」
金髪ちゃんが、メイド服の上から、その革鎧を羽織る。
「わっ! 軽い! それに、すっごく動きやすいよ! 鎧を着てる感じがしない!」
その場でくるくると回ったり、軽く飛び跳ねたりしている。「おじさん、すごーい!」
「なはははっ。おじさんは、すごいんだぞー」
「おじさんが、すごいのはわかってるよー」
「もっと、オジサンを褒めるといいぞ」
金髪ちゃんに褒められるのは特に心地よい。俺はさらに、装備を出す。「これは、『アダマンタイト・ダガー』だ。敏捷性を損なわず、低い筋力でも扱いやすい。会心の一撃(クリティカルヒット)の発生確率が大幅に上昇する属性を付与してる」
移動速度を上昇させる『俊足のブーツ』。
あとは、防具の下に着込む衣装。
ズボン・タイプもあるけど、金髪ちゃんにはミニスカートのほうがかわいいだろう。金髪ちゃんが闘ってる間におじさんがパンチラを楽しめるという特典もあるしな。うひひひ……。
「わあー、かわいい!」
風霊の
「うん、とってもかわいいぞ」
俺は、一切嘘のない感想を口にした。
姿見の前で、金髪ちゃんがくるんっ、と一回転する。
ひかえめな胸のふくらみ。きゅっと引き締まった細い腰。ミニスカートから伸びる、ほっそりとした形のいい脚線美。
とってもかわいい。超かわいい。
「ねえ、おじさん! どう? 似合ってる?」
「まあまあだな」
「おじさんの意地悪。もっと褒めてくれたっていいのに、ぷー!」
金髪ちゃんとも軽口が言えるようになってきた。また少し金髪ちゃんとの心の距離が縮まったかな。
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