【侍ジャパン】栗山英樹氏 足を絡めた野球が世界に浸透 日本野球に負けた侍ジャパン
◇第6回WBC決勝ラウンド準々決勝 日本5ー8ベネズエラ(2026年3月14日 マイアミ) 23年WBCで世界一へ導いた侍ジャパン前監督・栗山英樹氏(64=日本ハムチーフ・ベースボール・オフィサー)が、連覇の道が断たれた侍ジャパンの戦いを総括。WBCという大会が成長していく中、この敗戦を日本野球の発展につなげていく必要があると強調した。 試合後のスタンドでベネズエラのファンが涙を流していた。選手もファンも誰もが、国の誇りを懸けて戦っている証だろう。大リーガーが数多く出場し、決勝トーナメントに進出した8チームはどこが勝ってもおかしくない。大会の成長を感じた。 準々決勝敗退。残念だけど、これは誰の責任でもない。大会全体のレベルが上がった結果と言っていい。そんな中でベネズエラは最後まで攻め続けた。1点を追う6回無死一塁から走者を走らせて好機を広げ、逆転3ランにつなげた。得点にならなかった9回無死一塁でも走者がスタートしている(結果は打者がファウル)。前回大会で「受け身になったらやられる」と感じたが、こういう大会でこそ大切なのが「攻撃は最大の防御」。守りに入らなかったベネズエラの姿勢が光った。 ベネズエラは8得点のうち6得点が3本塁打。その一方で、走者を動かしながら点を取りにきた。それは日本の野球であり、けん制悪送球で入った8点目も、8回無死二塁から送りバントがファウルになった後だった。日本の野球が世界に浸透していると感じた。 連覇という重圧の中で侍ジャパンを前へ進めてくれた井端監督には感謝しかない。負傷交代の鈴木は大事に至らないことを祈るばかりだが佐藤輝、森下という新たなスターも出てきた。初回の同点弾で序盤に逆転の流れをつくった翔平(大谷)も、改めて世界一の選手という存在感を示した。 28年のロス五輪、29年にも予定される次回WBCは日本にとって大きな意味を持つ。今回の敗戦を受け止め、みんなで日本の野球を発展させていかないといけない。(侍ジャパン前監督)