「さすが進学校と自衛隊を出ている」周囲と交流閉ざすも仕事ぶりを評価されていた山上徹也被告、事件前年から別人のように変貌……同僚が見た人物像
ところが、人材派遣会社の求人に応募して同年10月に採用され、銃を作りながら勤務していた京都府内の工場では、それまで見られなかった勤務態度が顔を出すようになる。
自衛隊を辞めた後、最初の測量会社から数えて8か所目の職場。フォークリフトを操作して材料を倉庫に運んだり、製品が詰められた段ボール箱をトラックに積み込んだりする仕事で、週5日、午前8時から午後5時まで働いた。
人材派遣会社の社長らによると、最初の面接では、聞かれたことに言葉を返すだけで、会話のキャッチボールが続かなかった。工場の上司は「あいさつしたら、ぺこっと頭を下げる程度」、同僚の一人も「ほとんどしゃべらない人でしたわ。昼食の時も、食堂には全然来なかったんでね」と、それぞれ取材に語っている。
山上は通勤用の駐車場にとめた自分の車の中で、一人で昼食をとっていたという。ちょくちょく姿を見せる喫煙所でも、同僚とは会話をしなかったという。
■粗暴な振る舞い
もっとも、同僚と交流しようという意欲が乏しいのは以前から。作業の手順を守らないことが散見されるようになったのは、働き始めて半年が過ぎた21年4月頃のことだ。
工場の責任者によると、一例を挙げれば、2人組で進める作業で事故防止のために決められた声かけをしない。初めは指導に応じていたが、やがて指摘されても返事をせず、さらには反抗的な態度を示すようになった。しばしば言い争いになったペアの60歳代の派遣社員は11月頃、「山上とはもう働きたくない」と言って退職してしまった。
その頃、山上はツイッター(現・X)に珍しく職場に関する投稿をしている。意味は取りにくいが、パワハラ被害を訴える人を批判するかのような、独りよがりの内容だ。
《ウチの職場の「パワハラだ!」と声高に叫ぶ人間には全く自覚がない。極めてナチュラルに働かずにカネをもらうのが自分の権利だと思っている。そんな人間でもクビにできないのがこの人手不足。パワハラと退職をチラつかせてふんぞり返る椅子は蹴り倒した方がいい》