「神戸市室内管弦楽団」存続の危機…8000万円超える補助金打ち切りへ、市長「文化芸術にかかる予算全体を減らす方向ではない」
神戸市は、神戸市民文化振興財団が運営する室内オーケストラ「神戸市室内管弦楽団」への補助金を、2027年度をもって打ち切る方針を決めた。運営費の約7割を補助金に依存する構造が改善せず、市は「自律的な運営は困難」と判断した。補助金がなくなれば、同楽団は存続の危機を迎えることになる。(村越洋平) 【写真】7日に開かれた神戸市室内管弦楽団のコンサート(神戸市民文化振興財団提供)
同楽団は1981年、「神戸室内合奏団」として設立。2018年に管楽器団員が加わり、現在の名称になった。神戸市中央区の神戸文化ホールを拠点に活動しており、市の財団への補助金は25年度が約8700万円だった。26年度は約8500万円の計上を予定している。
市によると、同楽団の事業収入の内訳(2023年度)は、市からの補助金が69.7%を占め、演奏収入が11.2%、民間支援はゼロ。ほかの政令市にある7楽団の内訳の平均(同)は自治体補助金が39.5%、演奏収入が43.3%、民間支援が9%となっており、神戸市室内管弦楽団の補助金割合は高いという。
財団は21年度から団員報酬の減額などに取り組んできたが、約2000席あるホールで年5回開く定期演奏会の来場者は、平均560人ほどで推移。収入は頭打ちになっており、市は「将来的な収支構造の改善や集客増などのめどが立たず、自律的な運営が困難」と判断。19日の市議会経済港湾委員会で補助金を廃止する方針を報告する。
財団は27日の理事会で今後の対応を協議することにしており、担当者は「補助金がなくなれば継続は困難だ。財政改革を進めていただけにやるせない」と話した。
久元喜造市長は13日の定例記者会見で「楽団への補助金のあり方が適切かどうかは以前から議論していた。文化芸術にかかる予算全体を減らす方向ではない」と強調した。