できない人の苦しみを知る。
長年引き篭もっている女性R様から「社会復帰をしたいから力を貸して欲しい」とご連絡をいただいた。私の正しい使い方である。やらなきゃいけないことがたくさんあるのに体が動かない。まともな人と接触すると「これが社会か自分には無理だな」と思って漫画の世界に逃げ込んでしまう。自分を変えるためには刑務所に入るしかないのかとさえ思う。R様は、そのようなことを言った。
魂のパーソナルトレーナー(俺)の出番である。やらなきゃならないことが山積みで死にそうになっているR様に「まずはこの一時間でやれそうなことを教えてくれ」と言った。R様は「レモン白湯を飲む」と言った。私は「違う。そういうことじゃない。丁寧な暮らしは一旦無視して、山積みの課題の中から手をつけられそうなことだけを教えてくれ」と言った。R様は「未開封の書類を開ける」と言った。私は「それだけだと曖昧だからもう少し具体的に」と言った。R様は「書類を開けて、締め切り期限を紙にメモする」と言った。
一時間後、R様に電話したらなにかものを食べていた。R様は「やってみたら意外となんとかなることがわかって安心したから食事していた。キャベツだから許して欲しい」と言った。私は「キャベツだからとか関係ない。態度に問題がある。午後は何をやる?」と聞いた。R様は「洗濯する」と言った。私は「家事はみんな黙ってやってるんだ。そうじゃなくて、山積みの課題の中からやれそうなことを教えてくれ」と言った。R様は「返信できていない連絡に返信する」と言った。私は「何人?」と聞いた。R様は「三人」と言った。
三時間後に電話をしたら、R様は「カレー作っちゃった」と言った。何もやっていなかったが、R様なりに学んだことが三つあると言った。一つ。やるべきことを永遠に先延ばしにする癖があるから、気を紛らわせることばかりやって本当にやりたいことを永遠にやることができない。二つ。たいしてキャパシティーもないくせに口約束ばかりをするから、約束を破りまくっている。三つ。何もやれないことに苦しんでいるから、苦しんでいるだけで一向に何ひとつやれるようにならない。
見る人が見たらなんて低レベルなと思うのかもしれないが、R様はコジコジのように可愛かった。R様の前では努力なんて言葉は意味を失う。貴族は努力などしない。努力をするのは平民だけ。私は貴族と電話をしていたのだなと思った。これ以上R様に厳しく言うことはできなかった。私が学んだことは三つ。一つ。貴族に努力は必要ない。二つ。異性に厳しくするのは難しい。三つ。動いている人は大変そうに見られることが多いが、動いているだけ楽をしている。私は動いているだけ楽なんだな、楽をしているように見える人は、動かないことで苦しんでいるんだなと思った。どうしてもそれをすることができない者の痛みを学んだ。少しだけ、人に優しくなれそうな気がした。
おおまかな予定
3月15日(日)東京都中央区界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)
連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z
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ばっちこい人類!!うおおおおおおおおお!!


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