秩父鉄道に〝謎の列車〟、沿線に大勢の鉄道ファン 東武東上線の最新車両「甲種輸送」

秩父鉄道の電気機関車(左)と連結し、東武東上線の新型車両の「甲種輸送」が行われた=3月13日、埼玉県寄居町
秩父鉄道の電気機関車(左)と連結し、東武東上線の新型車両の「甲種輸送」が行われた=3月13日、埼玉県寄居町

埼玉県北部を東西に走る秩父鉄道で13日、他社の鉄道車両を機関車で牽引(けんいん)して運ぶ「甲種輸送」と呼ばれる珍しい列車が運転された。一般の時刻表には掲載されない〝謎の列車〟だが、沿線には大勢の鉄道ファンが詰めかけた。

甲種輸送が行われたのは、東武東上線の新型車両「90000系」(10両編成)。山口県下松市の日立製作所笠戸事業所で製造後、JR貨物の機関車に牽引され、埼玉県久喜市の栗橋駅まで運搬。東武線内での試験を経て、13日未明に東武伊勢崎線の羽生駅(羽生市)に到着していた。

東武東上線の新型車両を牽引する秩父鉄道の電気機関車=3月13日、埼玉県羽生市(大竹直樹撮影)
東武東上線の新型車両を牽引する秩父鉄道の電気機関車=3月13日、埼玉県羽生市(大竹直樹撮影)

新型車両の90000系は午前11時すぎ、羽生駅構内で秩父鉄道のデキ300形電気機関車と連結。正午すぎに羽生駅を出発し、のどかな田園風景が広がる秩父鉄道秩父本線を通って、午後2時前に同県寄居町の寄居駅に到着した。

普段はなかなか見ることのできない貴重な列車だけに、途中駅などでは行田市のマスコットキャラクター「うきしろちゃん」が見送ったほか、秩父鉄道のC58形蒸気機関車(SL)が汽笛を鳴らし、甲種輸送列車を出迎える場面もあった。

 東武東上線の新型車両「90000系」。斬新なデザインが特徴だ=3月13日、埼玉県寄居町(大竹直樹撮影)
東武東上線の新型車両「90000系」。斬新なデザインが特徴だ=3月13日、埼玉県寄居町(大竹直樹撮影)

東武鉄道によると、90000系は先頭のデザインが下部から上部に向かって反り上がるような「逆スラント(傾斜)」形状が特徴という。ドアの窓を大幅に拡大するなどして解放感を演出。従来の車両と比べ、消費電力を40%以上削減したという。令和8年度中のデビューを予定している。

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