これは地域で防災減災を啓蒙する上で必ず出るある意味大変貴重な意見だったりもする。
防災訓練でアルファ米で作られたカレーライスを試食した参加者は「とても美味しかった」と感じる。しかし避難所生活経験のある人達は「アルファ米も防災食ももう二度と見たくない」と証言する。
悲惨な避難生活を思い出させるだけでなく。避難所で分配される頃にはすっかり冷たくなっているアルファ米は著しく風味が落ち独特の臭気がするし。一般的な人達は極限状態でいくら空腹でも普段食べ慣れていない物ばかり出されると徐々に体が受け付けなくなるのである。
自衛官のような極めてタフな人達でも演習で分配される戦闘糧食を嫌がりカップラーメンや嗜好品を持ち込んだりもしている。
「虫や木の根を食べて大飢饉を生き残った」なる証言ははある意味極めて強力な個体による生存者バイアスであり、普通の人達はバタバタと餓死している。
自衛隊や災害ボランティアが提供するカレーライスや豚汁が被災地で伝説化するくらい喜ばれるのは。「ようやく口に出来た温かい食べ慣れた食事」だからなわけである。
また「大災害が発生したらみんな避難所生活をする事になる」と考えがちなわけだが。実際のところ被災地全ての家屋が全壊半壊するわけでもなく。ほとんどの人達は避難所に依存しない自宅避難を行う事になる。
これは一面の倒壊家屋や避難所のようなセンシティブな場面ばかり報道するメディアによる弊害だろう。
しかし自宅避難は避難所のように水や食事が基本的に提供されないし。水も電気もガスも止まっている。スーパーやコンビニからは水も食料もすっかり消え去っている。ライフラインと物流が完全回復するまでかなりの日数を要する事となる。地域によっては数ヶ月間にも及ぶ場合もある。
ここで「湯煎調理」の知識があれば米を炊く事も出来るし。冷蔵庫や野菜庫の中のまだ使える食材を調理喫食する事も可能となる。これはローリングストック同様行政が啓蒙する「3日から1週間の備蓄」にもつながる。
そもそも長期保存が可能な特殊な防災食はおおむね高価であり。中には大変不味い物すらある。大量購入するにはまず試食をお勧めする。「尾西食品」のような美味い防災食を作っている信頼のメーカーもある。自分は防災食全否定ではなくアルファ米や缶飯の備蓄もしている。
発災直後はすぐ喫食出来るので極めて便利なのだが消費期限が来るたびに買い換えるのには価格がややネックとなる。これは状況に応じた使い分けが大事か?
日赤や消防による救急救命法の出張訓練でもやはり「そんなに都合良くAEDや担架があるわけないじゃないですか?」なる意見は時々出る。
「あなたは救急車を呼んでください!」「はい!」「あなたはAEDを取って来て下さい」「はい!」といちいち指差して行う大人が本気でやってる小学生のお芝居のような訓練を馬鹿馬鹿しく感じて加わらない人も居る。
しかし基本的な事が出来ないと応用も出来ないし。有事の際に人間の判断力は著しく低下してしまう。おかしな集団心理に流されたりもする。
ネットや本で得た知識や情報はすぐ忘れがちになるが。一度体験した事は思い出しやすい。
ある意味防災訓練や救急救命法や様々な避難生活術は阪神淡路大震災のような大災害の教訓から着実に積み上げられ日々アップデートされた知識や技術の集大成や血で書かれたマニュアルだったりもするわけだが。
まるで爆撃でも受けたかのように瓦礫の山と化した被災地の惨状や不自由な避難所生活を直接見た事の無い人からすれば。非合理的で格好悪くて馬鹿馬鹿しく見えるのはある意味無理もないわけである。
それと向き合い辛抱強く啓蒙する事が地域の防災力減災力を向上させる事となるのである。
Quote
adgj
@adgj52282168
Replying to @tutitoabura
災害備蓄の話で、煮物だの普通米炊飯だのと、普段の生活の再現しようとあれこれ工夫するのが滑稽
生命維持のための1週間の備蓄なんて、缶詰とか災害用の米とか最低限のカロリーと栄養とれれば十分だし
そういう既製品がいくらでも売ってる