なかつ なかつ
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春を待つ君へホワイトデーのお返し


今回はこの作品の続きです!




3月14日。

窓の外は少しずつ暖かくなってきた春の空気に包まれていた。

冬の冷たさは少しずつ和らいで、日差しも柔らかい。

街路樹の枝には、小さな新芽が顔を出し始めている。

春が、すぐそこまで来ていた。

今日はホワイトデー。

バレンタインから、ちょうど一ヶ月が経った。

あの日のことを、僕は今でも鮮明に覚えている。

会えないと伝えていたのに、仕事を早く終わらせて桜のマンションへ向かった。

驚く桜の顔。

涙を流しながら喜んでくれた桜。

少し溶けた手作りチョコ。

そして、僕は桜に言った。

「一緒に暮らそう。」

桜は泣きながら、嬉しそうに頷いてくれた。

あの日から一ヶ月。

僕たちは本格的に同棲を始めるための準備を進めていた。

最初は、インターネットで物件を探すことから始めた。

二人で画面を見ながら、

「この部屋いいね」

「ここは日当たりがよさそう」

と話し合った。

そして、何件も内見に行った。

休みの日には、朝から二人で不動産屋を回った。

「この部屋、キッチンが広いね」

「リビングも明るい!」

桜は、どの部屋を見ても楽しそうだった。

そして、ついに理想の部屋が見つかった。

2LDK。

リビングは広くて、日当たりがいい。

キッチンも、桜が料理しやすそうな広さ。

ベッドルームも、二人で寝るのにちょうどいい。

「ここがいい!」

桜が目を輝かせて言った。

「うん。ここにしよう」

僕も同意した。

それから、契約の手続きを進めた。

書類を揃えて、審査を受けて。

そして先週、ついに契約が完了した。

来月、4月1日から、正式に二人で暮らす。

新しい生活が始まる。

それを思うと、胸が高鳴る。

でも、今日は特別な日だ。

ホワイトデー。

バレンタインのお返しをする日。

桜は、あの日、手作りの生チョコをくれた。

少し溶けていたけれど、すごく美味しかった。

桜の愛情が、たっぷり詰まっていた。

一粒一粒、丁寧に作ってくれたんだろうな。

朝早くから準備して、僕のことを思いながら。

だから、僕も何かお返しをしたい。

ただのお菓子じゃなくて、特別なものを。

桜が喜んでくれるものを。

心に残るものを。

僕は会社の休憩時間、スマホで色々と調べていた。

デスクに座って、昼休みのオフィス。

同僚たちは外に食事に行ったり、談笑したりしている。

でも、僕は真剣にスマホを見つめていた。

ホワイトデーのお返し。

定番はクッキーやマシュマロ、キャンディー。

高級なチョコレートを返す人もいる。

アクセサリーやバッグを贈る人もいる。

でも、それだけじゃ物足りない。

いや、それらも素敵だけど、今の僕たちには、もっと意味のあるものがいい。

桜は、僕のために一生懸命チョコを作ってくれた。

だから、僕も何か特別なことをしたい。

そう考えていた時、僕はふと、桜の言葉を思い出した。

先週、新しい部屋の鍵を受け取った日のこと。

「二人で住む部屋、楽しみだね」

桜は鍵を手に、嬉しそうに笑っていた。

「一緒に家具を選びたいな」

「二人だけの空間を作りたい」

「毎日、この部屋で○○くんと過ごせるんだね!」

桜の目は、キラキラと輝いていた。

そうだ。

新しい部屋に、何かプレゼントしよう。

二人で使えるもの。

二人の生活を彩るもの。

毎日使えて、二人の思い出になるもの。

僕はスマホで検索を続けた。

「新生活 プレゼント」

「カップル おすすめ 家電」

「同棲 必需品」

色々なサイトを見て回った。

そして、見つけた。

完璧なものを。

ホットプレート。

二人で料理を楽しめる。

お好み焼きや焼肉、たこ焼き。

色々なものが作れる。

そして、もう一つ。

ペアのマグカップ。

毎朝、二人でコーヒーを飲む時に使える。

シンプルで、長く使えるデザイン。

そして、イニシャルを入れてもらえるサービスもある。

これだ。

僕は決めた。

仕事が終わったら、すぐに買いに行こう。

そして、今日、桜に渡そう。



私は今日、少しだけそわそわしていた。

今日はホワイトデー。

○○くんが、何かお返しをくれるかもしれない。

いや、別に期待してるわけじゃないんだけど。

でも、やっぱり少しだけ、楽しみにしてる。

私は自分の部屋のソファに座って、スマホを見ていた。

でも、画面に映る文字は、ほとんど頭に入ってこない。

バレンタインのあの日から、一ヶ月が経った。

あの日は本当に幸せだった。

会えないと思っていたのに、○○くんが突然来てくれて。

玄関を開けたら、そこに○○くんがいて。

驚きと嬉しさで、涙が止まらなかった。

チョコを渡せて。

そして、○○くんが言ってくれた。

「一緒に暮らそう」

って。

あの言葉を聞いた時の幸せは、今でも忘れられない。

それから私たちは、一緒に暮らす準備を進めてきた。

部屋を探して、何件も内見に行った。

最初に見た部屋は、ちょっと狭かった。

二番目の部屋は、駅から遠かった。

三番目の部屋は、日当たりがあまりよくなかった。

でも、四件目に見た部屋が、完璧だった。

「ここがいい!」

私は○○くんに言った。

リビングは広くて、明るい。

キッチンも、料理がしやすそう。

ベッドルームも、ちょうどいい広さ。

そして何より、二人で暮らすイメージが、すぐに湧いた。

ここで、○○くんと毎日過ごすんだ。

朝起きて、一緒に朝ごはんを食べて。

夜は、一緒に夕飯を作って。

休みの日は、一緒にゆっくり過ごして。

そんな生活が、もうすぐ始まる。

来月、4月1日から、正式に同棲が始まる。

毎日○○くんと一緒にいられる。

朝起きたら、隣に○○くんがいる。

夜眠る時も、隣に○○くんがいる。

そう思うだけで、幸せで胸がいっぱいになる。

でも、今日はホワイトデー。

○○くんは、何かしてくれるのかな。

バレンタインの時、私は手作りのチョコを渡した。

生チョコ。

前の日の夜から準備して、当日の朝に仕上げた。

○○くんの好きな、少しビターな味にした。

でも、バッグに入れっぱなしで、少し溶けちゃった。

それでも、○○くんは「美味しい」って言ってくれた。

何度も「美味しい」って。

その言葉が、すごく嬉しかった。

○○くんは、何をくれるんだろう。

お菓子かな。

それとも、何か別のものかな。

私はスマホから目を離して、窓の外を見た。

春の日差しが、柔らかく部屋に差し込んでいる。

暖かい。

冬の冷たさは、もうほとんど感じない。

季節は、確実に春に向かっている。

そして、私たちの新しい生活も、すぐそこまで来ている。

私はスマホを見た。

○○くんからのメッセージ。

「今日、仕事終わったら桜の家行くね」

シンプルな文章。

でも、それだけで嬉しくなる。

今日は○○くんに会える。

それだけで、特別な日だ。

私は時計を見た。

午後5時。

○○くんの仕事が終わるのは、7時くらいかな。

あと2時間。

その間に、何か準備しようかな。

夕飯を作っておこう。

○○くんの好きなもの。

私は立ち上がって、キッチンへ向かった。

冷蔵庫を開けて、材料を確認する。

今日は、○○くんの好きなハンバーグを作ろう。

デミグラスソースで、しっかり煮込んで。

付け合わせは、人参のグラッセと、ブロッコリー。

サラダも作ろう。

私は料理を始めた。

まず、玉ねぎをみじん切りにする。

炒めて、甘みを出す。

そして、ひき肉と混ぜて、こねる。

パン粉と卵を入れて、さらにこねる。

形を整えて、フライパンで焼く。

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ジュワーっという音と、いい匂い。

その間に、デミグラスソースを作る。

市販のソースに、赤ワインを少し加えて。

ケチャップも少し。

煮詰めていく。

ハンバーグに焼き色がついたら、ソースを加えて煮込む。

人参も茹でて、バターと砂糖で煮詰める。

ブロッコリーも茹でる。

サラダは、レタスとトマトとキュウリ。

手を動かしていると、時間が早く過ぎる。

そして、気づけば午後6時半。

ハンバーグも出来上がった。

後は○○くんが来るのを待つだけ。

私は部屋を少し片付けて、テーブルをセッティングした。

お皿を並べて、フォークとナイフを置く。

グラスも用意する。

そして、ソファに座って待つ。

そわそわする。

○○くんは、何を持ってきてくれるんだろう。

それとも、何も持ってこないのかな。

でも、それでもいい。

○○くんが来てくれるだけで、嬉しいから。

私はスマホを見た。

時刻は午後6時45分。

もうすぐだ。

私は深呼吸をした。

落ち着こう。

でも、やっぱりそわそわする。

午後7時を少し過ぎた頃。

玄関のチャイムが鳴った。



僕は桜のマンションの前に立っていた。

手には、大きな紙袋を持っている。

中には、桜へのプレゼントが入っている。

仕事帰りに、デパートに寄って買ってきた。

ホットプレート。

そして、ペアのマグカップ。

マグカップには、イニシャルを入れてもらった。

桜の「S」と、僕の名前のイニシャル。

シンプルだけど、特別なもの。

喜んでくれるかな。

少し緊張しながら、僕はチャイムを押した。

すぐにドアが開いて、桜が顔を出す。

「○○くん!おかえり!」

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明るい笑顔。

その笑顔を見るだけで、僕の緊張は少し和らぐ。

「ただいま、桜」

僕は部屋に入った。

いい匂いがする。

何か作ってくれたんだ。

「何か作ってくれたの?」

「うん!○○くんの好きなハンバーグ!」

桜は嬉しそうに言う。

「わあ、ありがとう!嬉しいよ」

僕は桜の頭を撫でた。

桜は少し照れくさそうに笑う。

「あの、その袋……」

桜が僕の持っている紙袋を見る。

視線が、紙袋に釘付けになっている。

「あ、これ?」

僕は紙袋を持ち上げる。

「ホワイトデーのお返し」

桜の目が大きくなる。

「本当?!」

「うん。開けてみて」

僕は桜に紙袋を渡した。

桜は嬉しそうに袋を受け取って、中を覗く。

そして、驚いたような顔をした。

「これ……」

桜はゆっくりと袋の中から箱を取り出す。

大きな箱。

「ホットプレート?」

桜が箱を見つめる。

「うん。新しい部屋で使えるかなって思って」

僕は少し照れくさそうに言う。

「二人でお好み焼きとか、焼肉とか、たこ焼きとか、できるでしょ」

桜の目が潤んでくる。

「○○くん……」

声が震えている。

「それだけじゃないよ」

僕はもう一つ、小さな箱を紙袋から取り出した。

「これも」

桜はその箱を受け取って、ゆっくりと開ける。

中には、ペアのマグカップが入っていた。

白をベースにした、シンプルなデザイン。

でも、よく見ると、片方には小さく「S」、もう片方には僕の名前のイニシャルが入っている。

「イニシャル……入ってる……」

桜が小さく呟く。

「二人で使えるように」

僕は桜の目を見て言う。

「新しい家で、毎朝これでコーヒー飲もう」

「一緒に朝ごはん食べながら」

桜はもう、涙を堪えられなかった。

「○○くん……っ」

涙が頬を伝う。

でも、笑っている。

嬉しそうに、笑っている。

「嬉しい……すごく嬉しい……」

桜は箱を抱きしめた。

「ありがとう、○○くん」

僕は桜を抱きしめた。

小さく震える肩。

でも、それは泣いているからじゃなくて、嬉しさで震えているんだ。

「喜んでくれて、よかった」

桜は僕の胸の中で、何度も頷く。

「嬉しい……本当に嬉しい……」

「新しい家で使えるものって……考えてくれたんだね……」

「うん。二人の生活で使えるものがいいかなって」

桜はさらに強く、僕を抱きしめた。

しばらくそうしていて、桜が顔を上げた。

目元が少し赤くなっている。

でも、笑顔だった。

最高の笑顔だった。

「ねえ、○○くん」

「うん?」

「今日、これ使っていい?」

桜がホットプレートの箱を見つめる。

「今日?」

「うん。二人で、お好み焼き作りたい」

桜の目がキラキラしている。

「せっかくもらったから、すぐに使いたいの」

僕は笑った。

「いいよ。作ろっか。」

桜の顔が、さらに明るくなる。

「やった!」



私たちはキッチンで、お好み焼きの準備を始めた。

○○くんが買ってきてくれたホットプレート。

箱から出して、説明書を読む。

新品で、ピカピカしている。

これを、二人で使う。

今日、初めて使う。

新しい家でも、ずっと使う。

そう思うと、すごく嬉しい。

「桜、キャベツ切ってくれる?」

「うん!」

私は張り切ってキャベツを切る。

○○くんは生地を作ってくれている。

ボウルに小麦粉と水を入れて、混ぜている。

卵も入れて、さらに混ぜる。

二人で料理をする。

これが、すごく楽しい。

新しい家でも、こうやって二人で料理するんだろうな。

毎日、一緒にキッチンに立って。

「今日は何作ろうか」って相談して。

一緒に作って、一緒に食べる。

そう想像すると、ワクワクする。

「できた」

○○くんが生地を見せてくれる。

「じゃあ、キャベツ入れよう」

私が切ったキャベツを入れて、混ぜる。

天かすも入れて、紅生姜も入れる。

そして、ホットプレートを温める。

コンセントを差して、スイッチを入れる。

ジリジリと温まっていく音。

初めて使う、私たちのホットプレート。

油をひいて、生地を流し込む。

ジュワーっという音。

いい匂いがする。

「美味しそう」

○○くんが言う。

「うん!楽しみ!」

私も嬉しそうに答える。

お好み焼きが焼けていく様子を、二人で見つめる。

表面がプツプツしてきた。

「そろそろひっくり返す?」

○○くんが聞く。

「うん、やってみて」

○○くんがヘラを二つ使って、慎重にひっくり返す。

上手くひっくり返った。

「やった!」

私たちは笑い合う。

こんな些細なことが、すごく楽しい。

二人で一緒にやるから、楽しい。

お好み焼きを焼きながら、私たちは色々な話をした。

「新しい部屋のカーテン、何色にする?」

私が聞く。

「桜はどんな色がいい?」

「うーん、明るい色がいいな。白とか、ベージュとか」

「いいね。じゃあ、それにしよう」

「家具は、どこで買おうか」

○○くんが言う。

「ニトリとか、IKEAとか?」

「うん。休みの日に一緒に見に行こう!」

「楽しみ!」

私は嬉しそうに笑う。

「ソファは、大きめがいいな」

○○くんが言う。

「二人で座れるやつ」

「いいね〜。二人でゴロゴロできるやつ」

私も賛成する。

「テレビも買わないとね」

「うん。今のテレビ、小さいから」

「大きいの買おう!」

私たちは笑い合う。

新しい部屋のこと。

家具の配置のこと。

一緒に暮らす生活のこと。

どれも楽しい話ばかりだった。

そして、お好み焼きが焼けた。

いい焼き色がついている。

「美味しそう!」

私が言う。

「お皿に移そう」

○○くんがヘラでお好み焼きをお皿に移す。

ソースをかけて、マヨネーズをかけて。

青のりと鰹節をかける。

完成。

私たちはテーブルに座って、お好み焼きを食べた。

熱々で、美味しい。

キャベツがシャキシャキしていて、生地がふわふわ。

「美味しい!」

私が言う。

「うん、すごく美味しい」

○○くんも笑う。

「ホットプレート、いいね」

「うん、買ってよかった」

二人で作ったお好み焼き。

二人で食べるお好み焼き。

それが、何より美味しかった。

一枚目を食べ終わって、二枚目を焼く。

今度は、豚肉を入れた豚玉。

豚肉をホットプレートに並べて、その上に生地を流し込む。

またジュワーっという音。

「いい匂い」

○○くんが言う。

「本当だね」

私も笑う。

二枚目も美味しく焼けた。

私たちは、お腹いっぱいになるまで食べた。

食べ終わった後、私たちはソファに座った。

お腹いっぱいで、幸せ。

私は○○くんにもらったマグカップを手に取る。

「これ、すごく可愛い!」

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イニシャルが入っている。

私の「S」と、○○くんのイニシャル。

「これで、毎朝コーヒー飲むんだね」

○○くんが言う。

「うん!」

私は嬉しそうに頷く。

「朝起きたら、このマグカップでコーヒー飲んで」

「一緒に朝ごはん食べて」

「一緒に出かける」

私が続ける。

「そして、夜は一緒にご飯食べて」

「ホットプレートで色々作って」

「一緒にお風呂入って」

○○くんが笑う。

「一緒に寝る」

私も笑って答える。

そんな生活が、もうすぐ始まる。

毎日、○○くんと一緒にいられる。

それが、何より嬉しい。

「ねえ、○○くん」

私は真剣な顔で言う。

「このホットプレートで、色々作りたいな」

「もっともっと作りたい」

「うん、いいね」

○○くんが笑う。

「焼肉もしよっか!」

「うん!したい!」

「ホットケーキも焼けるかな」

私が言う。

「焼けるよ、きっと」

「じゃあ、休みの日の朝は、ホットケーキ作ろう」

「いいね。楽しみだ」

私たちは笑い合う。

「ありがとう、○○くん」

私は○○くんの手を握った。

「素敵なプレゼント、ありがとう」

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○○くんも私の手を握り返してくれる。

「喜んでくれて、よかった」

「すごく嬉しかった」

私は○○くんの目を見つめる。

「お菓子とかじゃなくて、こういうのをくれるって……」

「○○くんは、ちゃんと桜との未来を考えてくれてるんだなって」

○○くんは少し照れくさそうに笑う。

「だって、もうすぐ一緒に暮らすんだから」

「二人で使えるものがいいかなって」

私の目に、また涙が滲んでくる。

「○○くん……」

「また泣くの?笑」

○○くんが笑う。

「だって……嬉しくて……」

私は○○くんに抱きついた。

○○くんは優しく、私を抱きしめてくれる。

「桜」

「うん?」

「僕も嬉しいよ。こうやって、一緒に未来を考えられることが」

その言葉に、私の胸が温かくなる。

「うん……」

私たちは見つめ合って、笑った。

窓の外は、少しずつ暗くなってきた春の夜。

でも、部屋の中は、温かい光に包まれていた。

ホワイトデーの夜。

○○くんからもらったプレゼント。

それは、ただのお菓子じゃなかった。

これから始まる二人の生活を、彩るものだった。

二人で使うホットプレート。

二人で使うマグカップ。

それは、二人の未来を象徴するものだった。

私は○○くんの肩に頭を預けた。

「ねえ、○○くん」

「うん?」

「早く一緒に暮らしたいな」

○○くんは私の頭を撫でてくれた。

「僕も。あと半月だね」

「うん。あと半月」

来月、4月1日から、正式に同棲が始まる。

毎日、こうやって二人で過ごせる。

それを思うと、待ちきれない。

でも、この待っている時間も、幸せだった。

新しい生活を想像しながら、準備をして。

二人で未来を話し合って。

それが、楽しくて仕方ない。

「○○くん」

私はもう一度言う。

「大好き」

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○○くんも笑って答える。

「僕も桜の事、大好きだよ」

私たちはしばらく、そうやって抱き合っていた。

窓の外は、完全に暗くなった。

春の夜。

まだ少し肌寒いけれど、冬の厳しさはもうない。

そして、部屋の中は、温かい光に包まれていた。

二人の温もりで、部屋中が温かかった。

「ねえ、桜」

○○くんが言う。

「引っ越しの日、楽しみだね」

「うん!すごく楽しみ!」

私は嬉しそうに答える。

「荷物、まとめないとね」

「うん。来週末にでも、少しずつ始めよう」

「何から運ぶ?」

○○くんが聞く。

「うーん、服とか、本とか」

「大きい家具は、業者さんに頼もう」

「そうだね」

私たちは、引っ越しの計画を立てる。

何を持っていくか。

何を新しく買うか。

どうやって運ぶか。

考えることは山ほどあるけれど、それも楽しい。

二人でやるから、楽しい。

「新しい家で、最初に何する?」

私が聞く。

「うーん、とりあえず荷物を片付けて」

「それから?」

「二人で乾杯しようか」

○○くんが笑う。

「いいね!何で乾杯する?」

「ビール?ワイン?」

「ワインがいいな」

私は答える。

「じゃあ、ワイン買っておこう」

「うん!」

私は嬉しそうに頷く。

新しい家での最初の夜。

二人でワインを飲んで、乾杯する。

それを想像するだけで、ワクワクする。

「あ、そうだ」

○○くんが何かを思い出したように言う。

「新しい家で、最初の朝ごはん、何食べたい?」

「えー、何がいいかな」

私は少し考える。

「パンケーキ!」

「パンケーキ?」

「うん!ホットプレートで焼いて」

私はさっきもらったホットプレートを見る。

「いいね。じゃあ、それにしよう」

○○くんが笑う。

「楽しみだね」

「うん!すごく楽しみ!」

私たちは笑い合う。

ホワイトデーの夜。

特別な夜。

バレンタインから一ヶ月。

あの日、○○くんが来てくれて、一緒に暮らそうって言ってくれた。

そして今日、○○くんは新しい生活のためのプレゼントをくれた。

これから始まる、二人の生活。

それがもう、目の前に迫っている。

私は幸せで、胸がいっぱいだった。

○○くんと一緒にいられる。

毎日、一緒にいられる。

それが、何より嬉しい。

私たちは並んでソファに座って、未来の話をした。

新しい家での生活。

二人でやりたいこと。

行きたい場所。

作りたい料理。

買いたい家具。

全部、一緒に。

どれも、楽しみで仕方ない。

時計を見ると、もう夜の10時を回っていた。

「もう、こんな時間だ」

○○くんが言う。

「本当だ」

私も時計を見る。

「そろそろ、帰らないと」

○○くんが立ち上がる。

「え……もう帰っちゃうの?」

私は少し寂しそうに言う。

「うん。明日も仕事だから」

「そっか……」

私は俯く。

○○くんは私の頭を撫でた。

「でも、あと半月で一緒に住めるから」

「そしたら、毎日一緒だよ」

その言葉に、私は顔を上げる。

「うん……そうだね!」

私は笑う。

「それまで頑張れそう?」

「うん!」

「えらいね、それでこそ桜だ。」

「えへへ!」


「じゃあ、○○くん、今日はありがとう!」

「こちらこそ。美味しいハンバーグ、ごちそうさま」

○○くんが笑う。

「気をつけて帰ってね」

「うん。おやすみ、桜」

「おやすみ!○○くん」

○○くんは玄関へ向かう。

私も一緒について行く。

ドアを開けて、○○くんが外に出る。

「じゃあ、また明日」

「うん、また明日ね!」

私たちは笑い合う。

そして、○○くんが去っていく。

私はドアを閉めて、部屋に戻った。

テーブルには、ホットプレートとマグカップがある。

今日もらった、大切なプレゼント。

私はマグカップを手に取って、じっと見つめた。

イニシャルが入っている。

私と○○くんの、イニシャル。

これを、毎朝使う。

新しい家で、毎朝使う。

そう思うと、嬉しくて仕方ない。

私はマグカップを大切にしまって、ベッドに向かった。

今日は、最高のホワイトデーだった。

○○くんが、素敵なプレゼントをくれた。

そして、二人で未来の話をたくさんした。

幸せな一日だった。

私はベッドに入って、目を閉じた。

あと半月で、○○くんと一緒に暮らせる。

毎日、一緒にいられる。

その日が、待ち遠しくて仕方ない。

ホワイトデーの夜。

それは、お返しの日じゃなくて、

二人の未来が少しずつ形になっていく日だった。


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