ストーリー

甲状腺がんの若者「原告8番」の訴え 原発事故から15年を機に紹介

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小西良昭
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 東日本大震災から15年たった11日夜、滋賀県彦根市で犠牲者や被災者を思う集会があった。東京電力福島第一原発事故による被曝(ひばく)で甲状腺がんになったとして、東電と裁判をする原告らの実情を弁護団長が伝えた。

 弁護団長は彦根市の井戸謙一さん(71)だ。

 事故当時、福島県に住んでいた若者たちが2022年1月、東電に損害賠償を求めて提訴した。東京地裁で審理が続く。

 「原告が増えると思ったが、出てこない」と井戸さん。被曝が原因で甲状腺がんになったと考える人は多いとみられるが、声を上げられない。7人の原告も名前や顔を出せないという。

 なぜなのか。

 「福島の復興に水を差す、風評加害者と白い目で見られるからだ。甲状腺がんを隠して生活している」

 「これは東電や国には非常に都合がいい」「一方で、被曝による差別を恐れる福島の人の気持ちにも添っている」「被曝した福島の人を社会が差別し、福島では、がんでない人が、がんになった人を差別する。複雑な構造だ」との見方を示す。

 「原告8番」の20代女性は昨年9月、法廷で陳述した。その練習時の声を井戸さんは流した。

 小学6年で被曝。高校2年で手術し、今なお苦しむ。井戸さんは「こうした若者がいると心を寄せてほしい」と結んだ。

記事の後半で「原告8番」が意見陳述した要旨を紹介します。

 井戸さんは元裁判官。金沢地…

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