light
pixiv's Guidelines will be updated on March 18th, 2026.
View details
The Works "「隠していたわけではないけれど」" includes tags such as "腐向け", "槍弓" and more.
「隠していたわけではないけれど」/Novel by ぷちこ

「隠していたわけではないけれど」

9,889 character(s)19 mins

「言う機会が無かっただけで」

****

最近何故かヘタ熱が再熱しまして、その流れであちゃおの所属権争うお国って良いんじゃないかなとか頭の沸いたこと考えてました。

独「彼の養父は俺の国民に婿入りした。つまり彼も俺の所属だろう」
土「いやー、彼は中近東の英雄ですぜ? 此処は代表してウチのでしょ」
英「何を言ってんだテメェら。こいつは騎士王の鞘だぞ。つまり俺のだ」

日「馬鹿なこと仰っておられるようですが彼はうちの子でして寝言は寝て言うものですので一昨日おこし来やがれ下さいな小僧ども」

とかね!
ちなみにぷちこは日領の週末&漬物推しです(訊いてない)

あ、本編は全然関係ない捏造満載のお話です。
捏造年齢とか苦手な方はご注意くだせえ。

****
10日の女子74だそうで、ありがとうございます(*'ω'*)

****
何となくタイトル変更しました。さらに語尾?修正しました。言い方可愛すぎた
弊カルデアのエミヤさんに捏造満載の設定つけようぜって言うシリーズコンセプトです(?)

1
white
horizontal

*唐突に思いついた捏造ネタ。
*年齢とか好き勝手に設定してるので苦手な方はご注意ください。

*エミヤが超絶童顔だった、とかワクだった、とか言う全体的に頭の悪いお話です。
*相変わらずタグ詐欺の槍弓&キャス弓は香る程度。ほんのりプニ弓も香る程度。








 今日も今日とて某国籍不明な英霊謹製の夕食――本日の献立は新鮮な魚介類のフライに酒蒸し、ペスカトーレかボンゴレの選べるパスタと海鮮尽くしだった――を満足するまで腹に収めたマスターは、心なしかぽこりと膨らんだそこを撫で摩り乍ら満足気な息をついた。今日は来るのが遅かったから己の他には厨房の主しかいない静かな食堂で、紅茶や珈琲などの食後のお茶から黒豆茶を選びその香ばしい湯気を鼻腔一杯に吸い込んで、ふへら、と相貌を崩す。

 「おうおう、締まりの無い顔してんなあ坊主」

 ぎっ、と空いていた向かいの椅子を鳴らして、軽口を叩きながら現われたランサーのクー・フーリンが席に着いた。手にはジョッキとワインボトル。まさかジョッキワインなのか、と眼を見張るマスターにランサーはグラスじゃ小せえんだよな、とごちる。

 「だからってラッパ飲みしたらどっかの赤いのが煩ェしよ」
 「当たり前だろう、たわけが」
 「あ、ママ」
 
 なんて言いつつも肴なのか、スモークサーモンのカルパッチョとオリーブのピクルス、タコのアヒージョを盆に携えたどっかの赤いの――弓兵のエミヤが現れる。その背後には若いのとドルイドのクー・フーリンが居た。
 手に手に其々好き勝手に酒瓶を持っているあたり、これから酒盛りでもするつもりなのだろうとマスターは推測した。何故ここでと思わなくもないけどまあ別に良いかな、とやたら度量の大きいマスターはまた茶を啜った。可愛い後輩が検診の為不在で暇を持て余している、と言ってもいい。 

 「だから私は産めないと何度言わせる。まあいい、お代わりは要るかね、マスター?」
 「うん。今度はほうじ茶が良いなあー。あとなんかデザート無ぁい?」
 「よく食べるのは良いことだ。ふむ、少し待ちたまえ」

 呆れた溜息をつきつつも、その手は甲斐甲斐しく卓を整えていく。てきぱきと並べられる酒の肴を前にして、健康な青少年の胃袋に隙間が出来たのは仕方がない。甘えたように強請るマスターに苦笑一つ零して、それでもその癖のある髪をくしゃりと一撫でしてからエミヤは厨房に戻っていった。
 何とはなしに三つ並ぶ同じ顔とその背を見送って居たマスターは、ぽそり、と囁きを場に落とす。エミヤがお父さんだったら俺すっごい自慢しまくる気がする、と。
 囁きを拾った三者三様の青いわんこズは、それぞれ含んでいた酒を吹き出すか気管に流し込んで激しく咽るか力の抜けた口の端から流れ落ちるがままにするか、と揃って驚きを返す。
 呆れたように台拭きとティッシュの箱を渡しながら、マスターは尚も言いつのる。

 「だってさー、格好良くて優しくてでも厳しくて頼り甲斐があって何でも色んなことできて。同じ国なのに背だって高いしあの胸板とか腹筋とか超憧れるし頭は切れるし強いしでも可愛いし」
 「おいおいおい……そんなにあの弓兵が好きかね。つか坊主の親父にしちゃ若過ぎんだろ」
 「んー、そうでもないと思うけど。ってか、エミヤに直接世話やかれた人でエミヤを嫌いな人っていないんじゃないかな? 現に兄貴たちだってそうじゃん。なんだかんだ言ってエミヤを構いに行ってるくせにー」
 「まあそりゃ腐れ縁だからな」

 どこか誇らしげにジョッキを呷りながら言うランサーに、一人軸の違うプロトが拗ねた様にそっぽを向いた。同一の座である以上、記録の共有こそされているが何せ記憶が無い。歳を食ったランサーとキャスターはそれぞれが経験した聖杯戦争に関しては記憶として所有しているのだからズルい、と声も無く不平を漏らすプロトの前に、ことりと小さな皿が置かれる。
 ハッとして視線を戻したプロトの前には、つやつやと輝くお菓子が一つ。黄金色で馨しいそれは、温められたアップルパイ。

 「女性陣にお八つとして出した残りで悪いが。……ああ、材料はプロトが採ってきてくれたんだ」
 「うっわー、美味しそう!! プニキありがとう!!」
 「お、おう。え、何俺も食っていいの?」
 「当然だろう。功労者たる君が食べなくてどうする。まあ、酒の肴には向かないから無理にとは言わないが……」
 「え、いやいやいや食べます食べます喜んで―!!」
 「居酒屋か」

 ふは、と思わず漏れたような笑顔を浮かべたエミヤに、ズルいだの贔屓だのわぎゃわぎゃ騒いでた外野も押し黙る。殺伐とした関係を経てきたからこそ分かる貴重な表情を思わず食い入るように見つめていた槍兵とドルイドの視線に気付き、エミヤは居心地悪げに身動ぎをして、ほんのりと血流の良くなった頬を手持ち無沙汰に指で掻く。
 天使が通り過ぎていったそこで、アップルパイを咀嚼するマスターの食器の音だけが微かに響いた。

 「……あー、なんだ。で、弓兵が親父だったら良いって話だったか?」
 「本当の父さんが嫌いってわけじゃないけどね。よくある仮定の話ってやつだよー」
 「何を話してたんだ君たち……」

 何とか気を取り直してランサーが戦闘続行、もとい会話の軌道修正を図る。先程までの他愛のない話を持ち出せば、作業が終わったのかマスターの隣に座ったエミヤが湯呑片手に呆れたように溜息をついた。

 「ほら、あれ。体育祭の父兄競技とかあるじゃん? 小学校とかだったら親子リレーとか。そう言うのにママと出れたら俺超自慢しまくってたなあって。俺の父さん運動音痴でさー。開始3mでずっこけてたし」

 張り切ってる姿は格好良かったんだけどねー、と懐かしむようにマスターは呟いた。人理を修復しないと二度と出会えない家族を思って。
 再びしんみりとしだした空気を振り払うように、殊更明るい声を作ってマスターは常々思っていた疑問を口に出す。

 「そう言やさ、兄貴たちって元の座は同じなんでしょ? 特に槍ニキとキャスニキはシステム上ではほぼ同一ってなるじゃん。なのに外見年齢が違うのってなんで? 英霊って最適な姿になるんじゃないの?」
 「あー……まあ、あれだ。難しいことはこっちのモヤシに訊いてくれ」
 「誰がモヤシか燃やすぞ」
 「上手くねえよオッサン……」

 きゃいきゃいと言い合うランサーにキャスター、律儀にツッコミを入れるプロト。わんきゃん騒がしい青いのを尻目に、ずずりと茶で唇を湿らせたエミヤが声を出す。

 「マスター。何をもって最適とするか、によるんだ。」
 「うん??」
 「そうだな、まずはキャスター。彼はドルイドであり、導く者。知識と経験を一身に集めた叡智の結晶たる時代を最適とするのだろう。故に、恐らくは死したその直前あたりの年代、そうだな、26・7あたりを模している。そしてランサーとプロト、彼らは二人とも戦士だ。肉体の最盛期であり瑞々しく若さの溢れる時代、恐らくは影の国で修行を終えた20前の頃、君と同年代がプロト。それより歳を重ね体力は蔭ろうとも、積み重ねた経験で失った若さを補う老獪な戦士時代、そうだな……一通り遊んで落ち着いた23・4の頃がランサー、だろうよ」
 「ギルとかアレキサンダーとかもそんな感じ?」
 「ああ。アレらは子供の持つ高い感受性を最盛期とみなした姿だろう。特にギルガメッシュは子供時代と慢し……英雄王と賢王とでそれぞれ最適とするものが異なるな」

 エミヤの長口上の感想をふうん、の一言に纏めたマスターとは違い、酷く客観的に自身らの事を分析された青いのたちは堪ったもんじゃない。言いようのない感情――主に羞恥とかそのあたりに苛まれて酷く尻の据わりが悪い顔をしていた。

 「――ッ、そーいうお前はどうなんだよ、弓兵」
 
 なんとか感情に折を付けたランサーが、ジョッキに残った酒を飲み干してから勢い込んでエミヤに問う。ちら、と意識しているのかいないのか、眼を細めて視線を流したエミヤはふむ、と顎に手を当てて考え込んだ。

 「……そうだな。私は接近戦を好みはするが、あくまでも弓兵だ。故に肉体の最盛期ではなく、培った戦闘経験と作戦知識を貯め込んだ時代を最適としているだろう。怪我の痕から見ても処刑の数か月前、か? 直前は筋力も落ちていたからな」

 さらり、とちょっぴりヘビィな内容を流したエミヤが、この話はここで終わりと言わんばかりに湯呑を持って立ち上がろうとした、が。いつの間にか敏捷性を無駄に活かしたプロトに背後に回り込まれてがっしりと肩を押さえられて、立ち上がることができない。困惑したように背後の青年を振り返るエミヤに、何となく罪悪感を擽られつつもプロトは腕の力を緩めはしなかった。

 「そんな直前、何て曖昧じゃわっかんねーじゃん。で、結局幾つなんだよ」
 「は? 別に私の年齢など面白くも……」
 「いーからいーから」
 「俺らのこと好き勝って言って終わるだけじゃズルィだろうよ」

 ニコニコ、もといニヤニヤとした顔を隠さないランサーとキャスターが援護射撃を開始する。前髪を上げているのと、標準装備になりがちな皮肉と眉間の皺の所為で年嵩に見せかけてはいるが作り自体は随分とおさな……若い弓兵だ。同年代や年下だったら弄ってやろう、とそれぞれ腹の内で密かに企んでいたらしいのだが。

 「39」
 「……んぇ?」
 「だから、39。処刑は誕生日前だったからな。四十路には至っていない」
 「あー、やっぱり。ママ落ち着いてるもんねえ。てか母さんと同い年だ」

 さんじう、きゅう。あっさりのほほんと落ち着いているマスターと違い、青い三匹は脳内に情報が追い付いていなかった。3と9が駆け巡る。ぴったり39秒固まって。

 「嘘だ!!」
 「ちょお前童顔にもほどがあるだろ!?」
 「東洋の神秘とかそういうレベルじゃねえだろオイ?!」

 口々に叫んだとかなんとか。



 その後。
 

 「え……ちょっと、オジサンがオジサンって言えなくなるじゃない」
 「時代が違いますからね。貴方の時代では私の歳だともう初老かも知れませんが、私の時代では私ぐらいで漸く中年と言ったところでしょうか」

 「あら、貴方随分と若作りなのね。……ちょっと、顔貸しなさい」
 「言っておくが何も特別なことはしていないから秘訣も何もないぞ」
 「うるッさいわね!! まだ何も言ってないじゃないの!!」

 「じゃあお兄さんに若返りの秘薬あげてもあまり面白くないですかねぇ」
 「面白半分で秘薬を人に与えようとするな。と言うか子供になる薬ではないのか?」
 「僕のは10歳ちょっと若返る奴ですから。お兄さんにあげても20代でしょ? あんまり変わらないと思うんですよね」
 「とか言いながらじりじり近づくな」


 なんてやり取りがあったらしい。



Comments

  • meichi
    June 26, 2018
  • おから
    March 25, 2018
  • miao
    March 21, 2018
Potentially sensitive contents will not be featured in the list.
© pixiv
Popular illust tags
Popular novel tags