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dealbh/Novel by タカムラヤヨイ

dealbh

919 character(s)1 min

ぷらいべったーに上げたものをリサイクル活用。槍の身体に見とれる弓って萌えるよね!とかそんな話から出来上がった代物…だった気がします。 タイトルはアイルランド語で「彫像」

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まるで彫像のようだ、と思った。

北国特有の白い肌、均整のとれた肉体、すっと伸ばされた背筋、その背に流れる青い髪。
彫像と違うのは彼の身体には血が通い、体温があり、その手足が自由に動く事だ。
只の石には出せない、生あるものにしか出せない美しさがそこにあった。
(サーヴァントが生きていると言って良いのか分からないがな)
アーチャーはもぞりと寝返りをうち、ランサーに背を向けた。
シャワーから戻ってくるランサーはいつも上着を身に着けないままベッドに戻ってくる。
スエットの下だけ履いて上半身は裸。濡れた頭をタオルでガシガシ拭きながら戻ってくるのが常だった。
風邪を引くような身体でも無いし、アーチャーはランサーのしたいようにさせている。
流石に濡れたままベッドに潜り込もうとした時は「濡れたシーツで寝るのはゴメンだ」と叩き出したが。
「アーチャー」
ぎしり、とスプリングが軋む。背中に人の気配。ランサーがベッドに腰掛けたのだとすぐに分かった。
「…寝てる…訳ねえよなあ」
髪を撫でられる感触に思わず肩がびくりと震える。その反応に気をよくしたのか、ランサーはくつくつと笑いながらアーチャーの髪を梳き続けた。
髪に触れていた手が頬や首筋を擽り始めるのにそう時間は掛らず、悪戯に耳の裏や項に触れて来るのだから堪らない。
擽ったさと、それ以外の感覚にアーチャーは首を竦めるが、ランサーは手の動きを止めない。
「っ、ランサー!」
好い加減にしないか、そう言おうとアーチャーが上半身ごとランサーの方に向き直る。自然、アーチャーの目の前にはランサーの姿が現れる。
先程まで見ていた彫像のように整った美しい身体。湯上りで火照った肌は艶めかしく見えた。
見上げれば、紅玉の瞳とかち合う。黙っていれば白皙の美青年なのに、アーチャーを見つめるその表情はどう見ても男臭く、野性的で、生の躍動を感じさせるものだった。

うつくしい、けだもののような、おとこ。

あっ、と声を上げる間も無く、アーチャーの唇はランサーの唇で塞がれた。

命の無い石の彫像では有り得ない男のキスは、くらくらするほど情熱的だった。


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