大阪府警は12日、大阪市西成区の川で平成21年に30代女性医師の遺体が見つかった事案で、西成署で保管していた証拠品3点を紛失していたと発表した。署は10年前までに紛失を把握していたが、遺族への報告はしていなかった。
府警によると、紛失したのは約100点の証拠品のうち、遺族から女性の所持品として提供を受けた名刺▽メモ紙▽ポリ袋-の計3点。名刺は女性医師とは別人のもので、メモ紙には数人の姓などが記載されていた。昨年4月に署員が遺族と連絡を取った際に改めて証拠品の保管状況を確認すると現物がなかった。
紛失の経緯を調べたところ、署は過去の証拠品の点検で、名刺とメモ紙は平成24年7月に、ポリ袋は28年1月にそれぞれ紛失を把握。しかし遺族や府警本部に報告しておらず、幹部が異動する際も紛失の事実を引き継いでいなかったという。
府警は、22年4月に3点を写真で撮影していたことを挙げ「捜査への影響はなく、報告は不要と考えていたとみられる」としている。府警は今月10日、遺族に謝罪。「証拠品の保管管理や引き継ぎを徹底する」とした。
女性医師の死亡に関しては事件事故の両面で捜査を継続している。