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Conversation

こんにちは。私は2021年まで京都精華大学マンガ学部で教鞭を執っていました。マンガ学部の共通科目で、来校していた「少年ジャンプ」の編集者にゲストとして話をしてもらったことがありますが、250人ほどの学生に「毎週、少年ジャンプを読んでいる人?」と訊いたら1人しかいませんでした。コミックスでは読んでいるのですが、雑誌では読んでいないことが明白にわかってしまい、編集者もビックリ(ガックリ)でした。受講学生の半数以上はストーリーマンガやギャグマンガ、マンガ原作者を志望しているはずだったのにです。留学生の比率がいまより少ないときでした。  伊藤さんが勤務する大学の学生2~3人と話したときに感じたのは、デビューすることに対するリアリティでした。「ゼミの途中で出版社へネームを見せにいき、ゼミが開かれている間に戻って、教員や他の学生と結果を共有できる」という話を学生から聞き、東京と京都という出版社との距離の違いを実感したものです。デビューすること、プロになることへの貪欲さや覚悟といったものが違っているように感じました。  京都精華大学マンガ学部で最も人数の多いキャラクターデザインコース(今年から学科に昇格)は、絵師をめざす学生が大半ですが、最初からフリーランスをめざす学生はごく一部です。ほとんどがゲーム企業などへの就職をめざしており、実際に楽しむのもアニメとゲーム。マンガを「読む」学生は多くありません(いまも変わらないと思います)。ストーリーマンガコースでも、まず就職する学生が多く(奨学金返済などの事情もあると思います)、昨年度の就職率は100%でした。